勇者に悩み続けてきた男による『勇者対策』の全て
僕は多分スマブラ競技シーンにおいて何度も勇者使いに負けてきた。
使用しているファイターのダックハントにとって一見最悪の相性で、普通に戦ってもまるで勝利することができない。トーナメントを勝ち進む度に行く手を阻んできたファイターだ。
『ルーラ』による無限の復帰力と『ためる』による最強の撃墜力を兼ね備え、弾キャラへの回答として汎用性の高さをも示すファイターの一角だが
負け続け怒りを覚えた僕は研究を重ね、対策に付き合ってくれた友人のおかげで今では割と苦手意識は消えつつある。
今回の記事では自分が経験で積み立ててきた対勇者の全てを記すことにします。
知識として知っておきたい要素
対策をする前に呪文関連で知っておくべき要素が幾つかあるので覚えておけるようにしたい。特に弾キャラ使いはマホカンタとピオリムの仕様を知らないと簡単に詰まされるので注意しよう。
ためる+バイキルトでシールドブレイクする技
最強の状態でもあるためる+バイキルトの重ね掛け状態。
ためる(与ダメージ1.2倍+削り倍率1.65倍)とバイキルト(与ダメージ1.6倍)のうちガードをするとシールド満タンでもブレイク状態となる通常技は…
各種スマッシュ
ダッシュ攻撃
空中後ろ攻撃(先端のみ)
空中下攻撃
横強攻撃(2段ヒット)
この5パターン。上強と空前はシールド満タンでは割れず、デイン&ライデインはガード削り値に相当なマイナス補正が掛かってる(?)のでガードしても全く問題がない。
※補足 直接攻撃判定と呪文判定の2ヒットなせいで削り値に補正かかってないだけっぽいです
基本この状態の勇者には付き合わず逃げに徹した方がいい。バイキルトは12秒で効果が切れるので12秒しっかりと逃げ切る。崖捕まってる時の撃シュルクより難易度は低いはず。
空下とスマッシュはガードする状況になってる時点で対処としてダメなのだが、DAと横強はダッシュから展開してくるのでガードに頼りたくなるシーンが多々ある。特にピオリム状態だと横強は避けることが困難。
しかし横強は1段目ガードしたら回避、DAは見てから横回避でそれぞれ対応が可能。基本はガードしないように飛んでおく方がいいがいざという時はガードより回避を頼った方がいい。
ちなみに台上でガードを貼り続けるのはかなりの悪手。外側では空後先端を合わせられ、少しガードが削れた状態だと上強ですら割られてしまう。
ピオリム(バイキルト)とマホカンタについて
基本バフ呪文の抽選率はどのバフが掛かっていても一定だが、マホカンタを使用している時のみ、ピオリムとバイキルトの抽選率が1/2になる。
弾キャラでの対勇者をするとき、マホカンタ発動中の12秒間はピオリムもバイキルトも抽選率が下がるため、逃げる一辺倒ではなく攻撃のチャンスとして最大限利用すべきだ。
しかし上手い勇者使いは対弾キャラにおいてもマホカンタよりピオリムを優先的に使ってくる。ピオリム→マホカンタの順に引かれてしまうと抽選率が下がるロスを防がれてしまうので注意が必要。
またマホカンタが終わった後は次のマホカンタが出る確率が12秒間の約5%まで落ちる。殆どの場合マホカンタは連続して出てこない。
弾を展開するチャンスとも取れるが、ここでピオリムを使われると約10秒間逃げられ続け結果的に次のマホカンタを貼られる余裕が出来てしまう。
マホカンタとピオリムを回され続け、時間切れまで付き合わないようにすると結果的にバイキルト&ためるの試行回数が増えるだけになるので、そうならないように対処する必要がある。
ルーラの抽選率について
ルーラは崖外の撃墜ライン近くでは抽選率が約60%まで上昇する。
ルーラの抽選率が上がる範囲はかみすけさんの動画で解説されているのでそちらを参照。
また勇者は制約と誓約により、同じ呪文は連続してウィンドウに出現しないという仕様となっている。
ルーラが選ばれなかった後、ウィンドウを開いた時には確実にルーラが出現しない。逆に呪文一覧にルーラがない状態で次からウィンドウを開かないようにすると、吹っ飛ばされた時ルーラが出る確率を上げることに繋がる。
上手い勇者はこのウィンドウ管理をかなり正確に行っているが、ためる等のバフ呪文が必要なストック終盤はその限りでない。また崖外以外でルーラが出てしまった後は結構無茶をしてウィンドウを開き直そうとするのでその際は殴りに行くチャンスにもなる。
重要度の高い対策
知識がある程度付いて来たところで、対策として重要度の高いものを列挙していく。
最優先は『呪文(下必殺技)を使わせる回数を減らす』こと
呪文でバフがかかった状態の勇者は全ファイターの中でも最強クラスになる。
ためるorバイキルトのどちらかが掛かっていれば常にシールドを割られるリスクが付きまとい、ピオリム状態は触れることが困難になる。一部ファイターはマホカンタ状態で手も足も出なくなる。
問題なのは効果時間が消えるまで逃げに徹しようとすると、バフを重ね掛けされてより厄介な状態が仕上がってしまうこと。
マホカンタとピオリムが終わるまで待つとためるとバイキルトを重ね掛けしてしまい、強制的にシールドが貼れない状態にさせられてしまう。バイキルトが切れるまで逃げようにもピオリムが重なるとその後が苦しい。勇者相手に逃げることは結果的に展開が悪くなりやすいのだ。
勇者はコンボ火力が低い代わりにためるとバイキルトの上昇と呪文含む単発ダメージが高めに設定されているが、逆に言うとバフ呪文さえ引かせなければ火力はそこまで大きくならない。
また機動力が低く小回りも効かないので、ガードを使う状況がとにかく多くなる。ガードを使っている状態ではウィンドウを開くことができないので、ウィンドウを開けない間合いでウロウロするか、ガードを使わせて固めてしまうのが最も手っ取り早い対策となる。
勇者の周りでウロつく時は、大ジャンプの間合いで動き出しを待つのがいい。勇者の攻撃系の呪文はザラキ以外直線的な軌道なので、ザラキが一覧に出た時以外は基本ジャンプで無効化できる。ライデインならそのまま後隙を叩くことも可能だ。
変に距離を取るとバフをかけられたり咄嗟のイオナズンに巻き込まれることもあるので逆に危険、程よい距離で動き出しを待つのがベスト。
またガードに対して固めを選択する場合、後述するバギには充分注意する必要がある。
地上技で最も警戒すべきなのは『弱』と『バギ』
勇者の最も強い技はスマッシュでもイオナズンでもない。弱攻撃だ。
対空としての役割を持ちリーチも長い弱は、飛び込んでくる相手への置き技として非常に優秀な役割を果たす。何より弱が当たるとMP回復&バフ呪文を使われるチャンスになってしまうため、この技に引っかかる回数が増えれば増える程不利展開に陥りやすい。他キャラの弱とはリターンが全く異なっている。
勇者使いはウィンドウを開く→ダッシュしてきた相手にウィンドウキャンセル弱置きという釣り行動を好んで選択する。
お互いがニュートラルな状況で呪文を使うとモーションの後隙を狩られるが、それを狙っている相手にあえてウィンドウを開くという隙を晒し、弱を当てることで本命のバフ呪文を使うのが狙いとなっている。
これに対応する側はダッシュ弱のタイミングを覚えてガードを貼るか、弱に引っかかる前の少し早いタイミングでジャンプを使っておく必要がある。ジャンプをする際は先置きの空前や空Nに引っかからないようにするのが大事。
バギに関しても、ガードへの差し込みが甘いと弱攻撃を喰らった時と同じような状況を作りかねない。
ガーキャンから7F(前動作3F+発生4F)で出せるバギはカウンターパンチとして非常に優秀だが、バギ以外のガーキャンはどれも弱めに設定されている(掴みのリーチも最弱レベルで短い)上に機動力が低いので、バギに頼らざるを得ない状況が多いという弱点も同時に抱えている。
バギは持続が長いため透かし掴みへの対応として使われることがあり、そういった状況を利用し透かし着地&何もしない(ガードorジャンプする)という行動がとにかく刺さる。
またリーチの長い技を先端で押し付けるのもかなり有効。バギは左右のリーチはそこそこ程度の長さなので、反撃のバギがそもそも届かないように技を振るのは勇者側にとって大きなストレスとなる。
この2つの揺さぶりはバギを封じるだけでなく、ジャスガ→下スマといったリターンの高い択を潰すのにも機能する。一石二鳥である。
ルーラ対策は『使わせない』のが一番
ルーラは崖展開と復帰阻止展開の2つを無視するトンデモない防御呪文。ルーラを繰り返されると崖と復帰阻止で飯を食べてるファイターはそれだけで試合終了ということになりかねない。
またルーラを使う前にバフ呪文を使われるという厄介極まりない状況をも生み出してしまう。外に出される→1回目の下Bでためる→2回目の下Bでルーラとされると最強状態の勇者がステージ中央に振ってくる。悪魔の子誕生の瞬間である。
防御面でなく撃墜面のサポートも付与することになるので、ルーラは使わせないに越したことはない。
最初の抽選率の項目でも触れたが、ルーラは撃墜ラインに近い状態だと抽選率が3倍に膨れ上がる。
イメージとしては、範囲内で2回ウィンドウを開いたら大体の場合ルーラがヒットするので、そのラインに飛ばすことがそもそも対応として宜しくない。
崖端で勇者を追い詰めた時は、吹っ飛ばしが中途半端に高い技を選択しないようにするのが対応としては望ましい。撃墜技が通るならそれに越したことはないが、そうでないならあえて吹っ飛ばしの弱い技を使うようにする。掴んでしまった時は掴み打撃連打で終わらせるか、下or上投げをするのがいい。
そうすればウィンドウを開く余裕がなく、バフ呪文もルーラも使わせない状態で再度崖展開を作ることができる。復帰時のバギマは崖捕まり時頭が出るので叩きやすく、バギクロスを使わせればMPを大幅に削れるので展開的にも良い。メテオが可能ならキャラなら直接叩くのもアリだ。
また先ほども少し触れたが、同じ呪文は2回連続で抽選されないという仕様を活かし、復帰阻止展開にもっていくのも対策として有効だ。
ルーラが選ばれなかった後やルーラで戻ってきた直後の勇者は、次のウィンドウを開いた時に確定でルーラが抽選されない。つまりその状態で外に出されたら2回ウィンドウを開かないと戻ってこれないので、復帰阻止が強いファイターにとってはそこが付け入る隙になる。
勇者側はルーラが出やすくなるようにウィンドウを開いて調整を図るが、そのウィンドウを開く行為そのものが付け入る隙となっている。ルーラを使わせてしまった直後は粘着してなるべくウィンドウを使わせないようにしつつ、開いたら即攻撃に移行できる準備をしておくと追い詰めやすくなる。
ルーラは使わせないようにするのがベストだが、万が一使われたら着地を狩れるようにするのも大事な行動。
ルーラは復活台の位置(ステージ上で8分割されてる)の縦軸にランダムで落ちてくる。落ちてくる瞬間レーダーに先に表示されるのであてずっぽうで位置を陣取りつつ、レーダーの位置で調整しながら持続の長い技を置くといい感じに当たってくれることがある。
技が当たった後は「レーダー?もちろん確認してましたよ」という素振りを取るとそれっぽくなるのでオススメ。自分は聞かれたら言うようにしてる。なぜならカッコいいので。
ちなみに画面のズーム具合でステージの奥側か手前側かを特定できるとの噂があるが、詳細不明。
※追記 詳細ありました
その他覚えておくと便利な対策
特に重要度の高いものは上に列挙したので、他に気を付けたい部分を簡単にまとめる
村と街は絶対に拒否する
バギは地上で喰らった場合、必ず一定の吹っ飛びをする(999%で当てても同じ飛び方)
これを悪用し、バギ→台上着地→上強or上スマで早期撃墜を狙うコンボが成立する。
単純にステージも広く着地狩りが困難になるので、村と街は絶対に拒否した方が良い。
ピオリム中は置きメラに注意する
ピオリム中のメラに被弾すると空中前コンボに派生する。%が低いとそのまま運ばれ続け早期撃墜してしまう。
メラは密着だとコンボに繋がり辛いが、遠距離で持続部分に当たると空中技が確定してしまうため厄介。特にピオリム中は距離を調整されやすいので地上で無理に攻めすぎて引っかからないように注意が必要。
呪文を開いた時は「まじんぎり」以外ガードでOK
まじんぎり以外の攻撃呪文は全てガードでやり過ごすことができる。
着地のシーン等で勇者がウィンドウを開いた時はまずガードを貼りつつ相手の呪文一覧を見るようにするのがいい。そして呪文の中にイオナズンや火炎切りがないことを確認したらすかさずジャンプで浮くようにする。
ガードを多用すると呪文キャンセル→弱や掴みを置いてくるので、ガード→ワンテンポ遅らせてジャンプとすれば即イオナズンや即かえんぎりを対処しつつ釣り行動にも対応が間に合う。
まじんぎりは反応間に合えば後ろ回避で避ける。間に合わなかったらジャスガする。こればっかりはその時の反応で頑張るしかない。
一応、ためる+かえんぎりでシールドは割れないが事前に削られていると割れるリスクが増すため注意が必要。
【引用】
大乱闘スマッシュブラザーズWiki-勇者 (画像含む)
スマブラSPECIAL 検証wiki 勇者
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