レンジャーズストライクファンが見るハリケンジャー 32話
巻之三十「死神と最終兵器」
Aパート:鷹介の覚悟
前回、衝撃的な一甲の死の振り返りからのタイトルコール。館長は御前様から流星群が邪悪なる意思からのメッセージであることを教えられます。そして、それはかつて霞兄弟の父である一鬼を狂わせた原因だと知ります。そんなやべぇ代物だったのかあれ。御前様の命令を受けてシュリケンジャーが調べているようです。
街中ではいまだにファングールが暴れまわっており、イエローとブルーが戦っていますがやはり劣勢、押され気味です。肝心のシュリケンジャーもいなくなって不満たらたら。
「代わりに俺たちが来たぜ、くたばれジャカンジャ!」
レッドとクワガライジャーが駆けつけて応戦。まるで怒りに任せて戦っているような姿に、一甲の最後を知ります。そんな気持ちを踏みにじるかのようにサタラクラが現れると、神経を逆撫でする様に挑発します。安い挑発ですが、それを抑える精神的余裕もありません。
肝心の一甲は病院に運び込まれ、医者より残り数時間の命だと宣告されます。……いや、まだ生きてたのかよ一甲。完全に死んだとばかり思ってたわ。しかし、打つ手がなくて医者からもお手上げで、彼が生きているのは精神力で持ちこたえているに過ぎないようです。
ファングールにサタラクラまで合流して劣勢のハリケンジャー。マンマルバは自分の目的を達成し、予言を遂行したことでご機嫌です。まだ一甲生きてるけどな。ジャカンジャ側も勝利を確信したのか暗黒七本槍を帰還させています。詰めが甘いぞジャカンジャ、まだ勝利してないのに。
「急げ、急ぐのだ! 一刻も早くこの星を腐らせるのだ!」
しかし、タウ・ゼントは普段の物静かさが嘘のように作戦の遂行を急がせます。その姿に残りの3人も首をかしげます。どうして彼はそんなにも事を急いているのでしょうか。流星群の調査をしているシュリケンジャーも何かに気づきます。
宇宙忍者たちも一方的に圧倒されて撤退することしかできません。
「う~ら~ら~、我らの勝利だ!」
勝利を確信するマンマルバ。
病院で苦しむ一甲を見ていることしかできない宇宙忍者たち。助け出すことができないことに歯噛みします。解毒剤がない段階で、医者が仮定の話として宇宙サソリの毒を直接取り出すことで解毒剤を生み出すことができるのでは? と考えますが、それを立ち聞きした鷹介は走り出します。
前にゴウライジャーがセンティピート城に向かった海岸に向かうと、マンマルバを挑発します。
「怖くてできないか? お得意の闇討ちじゃないとな!」
挑発に乗って出てきたマンマルバに変身して対抗。無事に宇宙サソリの毒を撃ち込まれます。そこでレッドの真意に気付いた仲間が助けに来て助かります。が、ファングールの被害を抑えるためにマンマルバをレッドに任せてすぐに撤退。
「サンキュー、マンマルバ。ありがとな!」
礼を言われて驚いた瞬間を狙ってレッドは撤退。彼の真意が読めずにマンマルバも困惑します。未来予知でわからないのか。
街中で暴れまわるファングール3体にイエロー、ブルー、クワガライジャーで挑みますが、やはり難敵、抑えるのが精一杯です。
鷹介は 病院に駆けつけると自分の体を使って毒消しを作るように懇願しますが、彼自身の容体が悪く、命の危険がありできないと言われてしまいます。
「私は信じます。この子が文字通り命を賭けて運んできたんです! どうか応えてやってください、先生!」
意識もうろうとした中でも、一甲の身を案じる鷹介の姿に心を打たれて、館長も医者も覚悟を決めます。必死に解析を進めながら解毒剤を作成する医師。すると苦しんできた一甲の呼吸が落ち着いてきます。
街中でファングールに苦しめられる3人ですが、彼らが狼の特性に縛られているのに気づき、あえて1人をおとりにして誘き寄せ、不意打ちでダメージを与えます。反撃の切り口が見えてきました。
Bパート:
苦しみから解放された一甲、鷹介のおかげで助かったことを知ります。しかし、毒の苦しみから解放されていない鷹介の姿を見て心を痛めます。
「馬鹿な、そのために犠牲になるなんて。それじゃ俺と一緒じゃないか。こんなこと俺独りでよかったのに……何故だ鷹介?」
一甲の言葉に、毒に侵されながらも鷹介は答えます。
「死んでたまるか……俺は絶対に犠牲になんかならない。一甲を助けてまた皆で戦うんだ。死なない……絶対に死なない……!」
それが鷹介の覚悟。誰かが犠牲になるのではなく、誰ひとりとして犠牲にせずに戦い抜く。その姿勢を、館長が一甲に伝えます。
「鷹介はこの星の生きとし生けるもの全てが好きなんじゃ。一甲、お前にもそうあってほしい。そう願っているんじゃ!」
星に生きるものを助けるのがハリケンジャーの使命ならば、その命の中に仲間と自分の命を入れることを忘れてはならない。地球忍者としての在り方を身を挺して見せつけた鷹介の姿に、一甲も感服します。
ファングール攻略の糸口を掴んだ3人は獣ゆえに複雑な命令を聞けない相手の隙をつき、ついに撃破。鷹介も一甲も(ついでにシュリケンジャーも)いなくても倒してしまいました。しかし、影を食われた人々はいまだに元に戻らず、何かに導かれるように去っていきます。
病院に戻った3人、必死に鷹介に話しかける一甲でしたが、無情にも彼らの目の前で鷹介の心臓のバイタルサインが停止します。
「俺はもう独りでは死なない、いや生きる! お前たちと生きて戦い続ける。約束する! だから目を開けてくれ鷹介!」
悲しみに暮れる面々ですが、今度は影を食われた人々が街中で無傷の人々に襲い掛かり、さらに被害者を増やしていきます。まさかの二段作戦、さらに倒されたファングールが合体して巨大怪獣ファンゲロスとなります。
「最終奥義、ついにいずる……!」
タウ・ゼントが盛り上がる中、ベッド上で心停止したと思われていた鷹介が突然、復活。腹減ったとお約束の言葉で目覚めます。すごいね、人体。
「二度と……二度と死なせないぞっ!」
一甲の覚悟に鷹介は戸惑いますが、何はともあれ宇宙忍者メンバーの完全復活です。全員で変身したのち、各シノビマシンで出撃です。
「生きていたのか、カブトライジャー!!」
驚愕するマンマルバに、当てが外れたのか珍しく苛立ちを隠せないタウ・ゼント。
旋風神と轟雷神がファンゲロスと相対したところで……続く!!
次回予告:巻之三十三「マンモスと6人」
ついに、新兵器登場!
感想
一甲、完全復活!の回。鷹介がハリケンジャー足りえる資質が同時に語られたエピソードでもある。どうしても自己犠牲に陥りがちなヒーロー物において「地球の命を守るというのは自身の命を無駄にしない」という彼らしいアンサーを出したのも好感度は非常に高い。普段はどうしてもおちゃらけた印象が強いけど、こういった面で彼のヒーローとして資質を見せてくれるのはいい。
レンスト<ハムスター館長>雑語り
今回紹介するのは鷹介の最大の理解者である館長ことハムスター館長。第7弾『七忍の炎陣』にて参戦。顎に手を寄せて考え込んでいるハムスターの姿が可愛く描かれている。
パワー0、BP500の最低ライン。非戦闘員系のユニットは大体同じような能力値である。【疾風流の継承】は特徴「忍者」を持つユニットがストライクすると1枚ドローできるドロー加速カード。ストライクが成功の是非は関係なく、失敗してもドローすることができる。レンストではドロー効果を持つカードは貴重なので重宝したい。バトルエリアに出れないというデメリットこそあれ、戦闘するようにデザインされてないのでべメリットにならないだろう。
また、ラッシュエリアに直接攻撃できるユニットも多いが、このカードが破壊されたときに特徴「忍者」の数だけドローできるので、倒されてもちゃんと仕事をしてくれる。流石は疾風流の師範代である。
フレーバーテキストでは同じく獣拳戦隊ゲキレンジャーの登場人物で彼と同じく戦隊メンバーの師匠であり激獣拳ビーストハーツの師範代、マスター・シャーフーとお互いの弟子の苦労を語り合っている。
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