映画「変な家」見て来た(ネタバレ有)
私(わたくし)のお友達、というよりかは「友」とか「かつての戦友」と表現したほうがしっくりくるタイプの元職場の同期(7さんとする)のお誘いで、変な家見てきました。
元々オモコロや雨穴さんの記事が好きで、その流れで「変な家」、「変な絵」のご本も読んだのですが(変な家2も買わないとですね)自分は映像化に割と抵抗がない人間なので、事前情報は極力入れずに映画館へ赴きました。
感想を一言で言うなら、ものすごくよくできたCMの無い二時間ドラマって感じでしょうか。
冒頭は、いかにもホラー展開というか単純に聴覚過敏の人にはキツイ描写が入ります……ガラスを引っ掻く系の嫌な音響が来るので、ここは気を付けてください。
また、ミステリー2ホラー8ぐらいの割合で、完全なるJホラーでそこが原作と異なるので気を付けてください。ホラー耐性ある自分でも結構びくりとするぐらいには、作中で脅かしが入ります。
海外のバケモンが出てくるホラーとか、お化け屋敷での脅かし的ビビらせって感じです。
雨穴さんのオマージュ的存在な雨男(雨宮さん)が、オカルト系YouTuberという肩書で主人公として登場します。本家雨穴さんとスクリームを掛けあわせたようなフォルムの仮面付けているのかは謎ですが、眼鏡を取ったら君も美少女、ではなく仮面を外したら引くほどの超絶イケメンがでてきてビビり倒れかけました。
まだ冒頭10分ぐらいでこれなので、これから見に行かれる方は気を付けてください。特にイケメンに耐性の無い方は。
動画の閲覧数に伸び悩み低迷気味中の雨宮さんに対して、やる気のねえ事務所のマネージャーから引っ越し予定の一軒家の間取りが変だと相談を受け、変人だけども多分仕事ははちゃめちゃにできるのであろう設計士の栗原さんに相談、という冒頭の流れとしてはおおよそ原作の流れ通りかなと思います。
栗原さんは本当にイメージピッタリの栗原さんで「こういうのでいいんだよこういうので」と、卵焼きとソーセージ焼いた奴とオニギリと味噌汁を夜食に出された気分でした。最&高とはこういうことだろうか。
栗原さんだけはイケメンでもイケおじでもあってほしくない。こればかりは映画の通りに苺パフェをぐちゃぐちゃスプーンでつっつきまくる汚さがあるぐらいがよい。
私はBLが好きですが、男二人のバディは仮に寝食共にしても絶対そういう雰囲気にならない、ブのロマンスすら発生しないぐらいの安定感が欲しいタイプで、ある意味この二人はまさに理想のバディでした。
お話としては問題の家を探索したり、調べたりするうちに家の住人の悍ましき過去がわかり、大元となる本家に向かったりとミステリー展開にわくわくさせらせるのですが、あれかね、Jホラーってやつはどうしても因習村に向かわないといけないのですかね。
あと、家の探索で不法侵入してましたが、一応は売り出し中の物件だったと思うんですが、普通に内覧とかできなかったんですかね。迷惑系YouTuber雨男さん。
片淵家がある村は、SIRENと哭倉村と横溝正史から抽出したエキスをバケツで混ぜて、その辺にざっとぶちまけたような閉鎖的な空間になってました。
それから……これは、尺が足りなかったのかそれとも映画にするとNGだったんでしょうか、道徳的に。本家での呪いのあたりは割とサッパリカット+一部改変されています。
原作の方がじめじめしたどうしようもない泥沼なので、許せない、夫がまさか私の妹と姦通していたなんて!などのドロドロ胸糞不倫ものを読みたい方は是非原作の方をどうぞ。ざまぁがないのでスッキリ感はありませんが。
いずれにせよ、当方としては宗一郎糞頼りねえふざけるな○ね、と言う気持ちと潮可哀想という気持ちに揺らぎはありません。
映画としては後半駆け足気味だったり、片淵家現当主の妻が突然チェンソーババアに変貌したり、政伸がちょっとだけSIRENの宮田や犀賀先生みがあったり、思い返せば「おや?」と思うところも多々ありますが、見ていて気が散るほどではないと思います(頭の良い人は違うかもしれない)
まあ、映像の力によって常識や設定の違和を一時的に黙らせることができるのが、映画の魅力ってやつですよね。
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