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らいーにょの問わず語り 二段昇段編

お陰様で、二段に昇段することが出来ました。
初段昇段から約1年、浮き沈みもありつつ、今までとは違う感覚で成長することが出来ました。

初段に昇段した時のnoteはこちら

第一章 らいーにょは振り返る

改めて、少しだけ自己紹介を。

これまでの将棋歴

2021.1 コロナで暇→詰将棋を始める
2021.3 将棋ウォーズを始める 4級
2021.6 ウォーズ3級
2021.7 ママパパ将Gに加入
2022.1 ウォーズ2級
2022.3 ウォーズ1級
2023.6 ウォーズ初段
2024.7 ウォーズ二段 ★new


走り抜いた1年前

昨年6月に初段になり、浮かんだ気持ちは安心感と解放感でした。同時期に将棋を始めたメンバー達が、一人、また一人と初段になっていく背中を見送り、悔しさをバネに将棋に打ち込んだ半年間。早起きして5手詰めハンドブックを周回し、対局しては振り返り、達成率に一喜一憂する日々。色々我慢もしましたが、目標に向けて打ち込む日々は清々しく、充実していました。

念願の初段となり、一旦将棋の勉強をやめました。チートデイのような気分で、少し自分を甘やかしたかったのです。ゼルダをやり、本を読み、片手間に将棋を指しました。遠からず将棋の勉強は再開するつもりでしたが、二段は余りにも遠い目標に感じ、またあのストイックな日々が始まるのか、そして今度はいつまで続くか分からないぞ…と思うと、ビビってしまったというのが正直な気持ちです。

ウダウダしながら2ヶ月ほど経った頃、あることに気が付きました。


将棋が弱くなってる!

当然といえば当然ですが、勉強量を増やして短期的に積み上げた棋力は、手放しで維持出来るものではありませんでした。

昨年8月の振り返り

あちゃーと思った反面、勉強の効果を再認識することにもなり、「自分を追い込めば、また強くなれる」という謎の自信がありました。ただ、何のために頑張るのか。憧れ追いかけた初段メンバーの中には、昇段を機に別の趣味を始めたり、仕事が忙しくて将棋を控える方もチラホラいらっしゃいました。自分は将棋が強くなりたかったのではなく、グループメンバーと切磋琢磨したかったんだということに気付きました。

「みんなに追い付いて、認められたい」
その期待には応えてしまった。
さて、どこを目指そうか。


新たな出会い、そして

11月、グループに新メンバーが加入しました。

新メンバー ははるくさん

同じ初段、同じ三間飛車党。
ほーん、どんなもんよ?と棋戦で対局したら、自分には無い丁寧な受けと着実な寄せの前に完敗しました。飛鷹さんも「あの人は初段の中では別格に強い」的なことをおっしゃってた気がします。ははるくさんとはその後もオフ会や棋戦で対局させていただきましたが、中々勝てず、将棋のモチベーションが上がりました。

だいのじさんの昇段にも勇気付けられました。試行錯誤し、時には痛々しいほどの心情を吐露する姿も見てきたので、報われたことが嬉しかったですし、目を見張るほどの急成長ぶりが非常にカッコよかったです。

そして、決定的に火が付いたのは彼の昇段でした。

級位者時代からのライバル、えるおーねさん

クールでスマートな物腰が印象的ですが、さながら白鳥のように努力を重ねたことが日々のポストにも滲んでおり、納得の昇段でした。新戦法を取り入れ続ける向上心、次の一手や詰将棋も欠かさない堅実さなど見習うべき点は多々あります。

それにしても。それに、しても。
3級時代すら知っている仲間が二段にたどり着いたことは、相当な衝撃でした。悔しいけど嬉しい、そんな不思議な気分で、絶対追い付くぞと心に決めました。

(思い返せば3切れの怪物・ドラちゃんも二段になられてましたが、ドラちゃんはノーカンというか、なんかその、普通に凄いなと納得してしまって。)


「楽しんでたら棋力が上がる現象」

変化を感じたのは1月でした。

1月の振り返り

達成率が地上スレスレから50%近くまで跳ね上がり、月別段級位も過去最高を大幅に更新。明らかに伸びた感覚がありました。

順調な上半期、出来過ぎの7月

そこからは、3月に88%、5月に95%まで到達し、昇段戦を落としたりフラフラしつつも月別1.5段を維持しました。そして、7月に入るとブーストが掛かり、最後は7連勝で昇段することが出来ました。

不思議な気分でした。1年前のような勉強はしておらず、対局と振り返りを続けただけ。若干の申し訳なさすら、誰に対する訳でもなく感じたりもしました。そんな時に飛鷹さんとした会話がコチラ。

高段者のありがたい言葉

「楽しんでたら棋力が上がる現象」
たしかに、その通り。気負って乗り越える壁もあるでしょうが、趣味は楽しめるかが何より重要ということなんだと思います。
かしこさのステータスがもう少し高ければ、この現象に名前を付けられたかもしれません。知らんけど。


第二章 勉強…法?

ここからは、半年間の成長を分解してみたいと思います。

① 戦法の幅を広げた

自分を初段に導いた戦法が78飛・32飛戦法からの角交換振り飛車だとすれば、二段に導いたのは振り飛車穴熊でした。角交換を拒否されるだけで手詰まりした1年前から、バカの一つ覚えで57銀から38飛とする「38飛急戦」を経て、今は穴熊に組む間に攻め所を考えつつ指すようになりました。分かりづらい詰めろを掛けるのが得意なので、玉の遠さを活かして格上にワンパンが入りやすく、達成率を効率よく稼いでくれました。



② たまに出る苦手な局面を丁寧に潰した

とはいえ使用頻度は角交換振り飛車が多く、経験を積む中で「頻出ではないけど見覚えはあって、まだ方針が確立してない」という局面が、チラホラと出てくるようになりました。
・64歩、74歩を保留して囲いを優先してくるパターン
 →85の歩を75歩、76銀から拾いに行く

・筋違い角から54角と引き、44歩で角の引き場所を作ってくるパターン
→55銀と出てから66角と打ち、斜め棒銀風に攻める

他にも、
・46角を打つか否かの判断基準
・地下鉄飛車を狙ってきた時の仕掛け方
・ショーダンシステム→石田流
・対振り右玉→78金から88角と引いて桂交換
とか、細かい判断基準を整理しました。

どれも評価値的な最善手ではないけど、重要なのは「前にも似た局面が無かったか?」と分類する目線を持つことと、似た局面では同じように指して経験値を継ぎ足すこと。

③ 対局中によく考えて、踏み込んだ

これが全てかもしれません。「駒得は正義」は序中盤までは正しくとも、何処かで攻め合って速度勝負になるのが将棋です。序中盤にテンポを上げて稼いだ時間を、まだ互角だけど何かありそうな場面で投入して出来るだけ深く読み、しっかり攻めることを意識しました。
対局中にプレッシャーを感じながら読むのと、対局後に評価値を見ながら振り返るのとでは経験値の質が全然違うと思います。対局後の振り返りは、対局中に何を考えたかの記録を付ける目的が主になっていきました。

その意味では、持ち時間の長い環境に移った方がもっと強くなれるのかもしれませんが、今の生活的には10切れ以上のまとまった時間を取れるかというと怪しいので、やむなしという所です。

以上が、この半年間の意識の変化です。
将棋の序盤は1年前からあまり変わってませんが、中盤力が多少は伸びたのではないかと思います。

おわりに

大人の趣味として、将棋はパフォーマンスが悪いと思っていました。沢山勉強しないと強くなれず、センスがないと強くなれず、仲間を探すのも一苦労で、やっと出来たと思ったら将棋を辞めてしまったり。

でも、対局したり、詰将棋を解いたり、観戦したり、楽しみ方は自由だし、続けていれば成長する喜びも確かにあって。続けるのもやめるのも自由だし、出会いがあれば別れもあるけど、それは将棋に限らないし。

という訳で、今度初めてチーム制の将棋大会に出場してみようと思います。メンバーはコーズィーさんとははるくさんの二段トリオ(予定)です。反則しないか不安だけど、楽しみです!

おしまい!


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