5ブロックと6ブロック(初心者編)

麻雀には5ブロック理論なるものがあるらしい。
私は長らく我流で麻雀を学んできたので最初に聞いたときは「何を当たり前のこと言ってんだ?」と思ったのを覚えている。4面子1雀頭を作るんだから5ブロックなのは当たり前だろってなわけである。
だがこの理論は「5ブロックにしましょう」という安直な発想よりはもう少し考えなければいけない話だ。
私なりにどうして5ブロックに構えることが手組の上で優位になるのかそのメカニズムの簡単な部分を話してみようと思う。

図1

図1は典型的な5ブロックにした方が良い手牌である。
2p、4p、6s、8sのどれかを切るのが5ブロック理論に基づく打牌になる。7pとか9pが6ブロックだ。
1sも一応5ブロックなのだがこれが劣る理由は別の話なので割愛する。
では5ブロックが良い原理はどういうものか。

図1は5ブロックに構えても6ブロックに構えても2向聴である。
5ブロックの代表として2p、6ブロックの代表として7p自摸切りを選出し比較してみよう。
打2pは3pの受け4枚が消え、打7pは7pと1sの2×2=4枚の受けが消える。即ち5ブロックに受けても6ブロックに受けても2→1向聴への速度は同じだ。
だが実はこの2向聴の時点で打2pに優位性がある。
打2pは4pが機能していないが打7pは全ての牌が機能している。これは言い換えると打2p側の手牌12枚と打7p側の手牌13枚が同じ受け入れ枚数なのだ。故に5ブロック側は後に引く安全牌やフォロー牌を4pと入れ替える余裕が生まれる。
そして他の塔子が面子になった1向聴(自摸25m7s)においては1向聴としての受け入れにそのまま4枚の差が出てしまう。6ブロック側は1向聴時に塔子選択を迫られるからである。
これが最も簡単な原理部分である。
あと一応記載しておくと図1の何切るとしての正解は多分打2pのはずだ。

例外はあるが実は5ブロックと6ブロックの話は基本2向聴以下の手牌でしか出現しない(1向聴や聴牌では出てこない)。そのため多少複雑だ。
1向聴時の選択や孤立牌を1ブロックとしてみる考え方、塔子の価値や変化などを全て考えるととても複雑でここまでいくともう5ブロック理論として考えない方が良いとすら思う。手牌構築論みたいに別に考えた方が良い。というか手牌構築論の1分野が5ブロック理論なんだけども。

では6ブロックの方が良いあるいは6ブロックも有力というのはどんな手牌があるだろうか?

図2
図3

例えば図2はフォローが入った塔子が一番弱い場合である。
また図3は今選べない塔子選択がある(2s8p受けが塔子選択価値に劣る)場合だ。
他にも色々あるがキリがないのでこの辺で勘弁して頂こう。
出来る人って奴は
「ほかにどんな形があるんですか?」ではなく
「こんな形も当てはまりますか?」って聞いてくる気がする。
原理を理解したら自分でも例えばどんなのがあるかなぁと考えてみよう。
もし今までそうじゃなかったって方がいらっしゃったらこれを機に是非そう考えてみてほしい。
それであなたも今から「出来る人」の仲間入りだ。
あと図2は打9pが、図3は打2sが個人的なオススメである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?