麻雀の学び方(初心者編)

どのようなゲームも最初は遊んでいるだけで上達していくものだ。しかしある程度やっていると壁というかここから何を上達していけばいいんだろうみたいな感じになることがある。
最近では色んな情報が容易に見れるため麻雀が上達するための教材に事欠かないかもしれないが、自分の中で効果的と思える勉強法というか訓練法もいくつかあるので紹介したいと思う。

その1:何かを捨てて1向聴になる時の選択で聴牌の受け入れ枚数を数える

「いや一番広い(最も受け入れ枚数が多い)選択が分かればそれでいいでしょ」と思われる方もおられることと思うがそうではない。勿論広い選択肢を選べることは大切だが所謂何切るにおいても受け入れだけが正解を決める全てではない。枚数が分かるということはそれがどのくらい広いのかを定量的に見れるということである。それによって例えば打点と受け入れでどっちを取るかという選択において選択精度が変わるのである。
また枚数を把握すると捨てた選択肢(その牌を持っていることの効率)がどのくらいのものなのかということも理解できる。
例を挙げよう。

画像1

上記を見て何を切るのがいいだろうか?
打1m:36枚(良形12枚)打2p:32枚(良形8枚)打7s:28枚(良形4枚)
こんなの見なくても1m切るよという方もいらっしゃるかと思うがこれを自分で数えていると、1mってくっ付きにおいては11枚の愚形受けがあって良形受けは無いんだなということが分かる。
また2pは11枚の愚形受けと4枚の良形受けがあるんだなと分かっていると自模ったのが6mでなく9mだった時一通を見て2p切るのか受け入れで1m切るのかを考える時でも精度に違いが出るというわけである。
さらにこの辺の感覚は2向聴以下の手牌にも応用できる。言ってしまえば麻雀の基礎である初級牌効率の基礎であり基礎中の基礎といえる。そしてこの基礎は相手の手牌の読み、場況の読み、自身の手牌を相手が捨て牌からどう読むかの推測など多方面に応用される。
「受け入れ枚数数えるだけじゃなくて最終形も想定して良形なのかとかも考えるの?」と聞かれれば「そうです」と答えるのだがこれも数えればよいだけだ。

そしてこれの最も良い点が正解が分かるということである。
麻雀の正解というのは兎に角よくわからんのである。最近でこそシミュレーターや統計などの数値的根拠がある程度示された戦術や理論が出てきたが私が麻雀を楽しんだ全盛期は流れがどうのとかいう時代であり強者の中でも意見が違う。現代においても絶対にこれが正しいという戦術や理論はまだ無いと言って良いと思う。
だが受け入れ枚数は数えれば絶対に正解が確認できる情報である。ラス回避であれトップ取りであれ受け入れが広いことが有利にならないルールはほぼ無い。受け入れが定量的に把握できることは習得して絶対に損しない技術だ。
知ってすぐ実践できる技術は誰でも真似できる。つまりその部分ではあまり差が付かない可能性が高い。麻雀は基本的には勝負であり相手と比較して勝っていなければ勝てない。受け入れ枚数の把握はすぐに身に付くものではないけれどその分他者が同じ技術を得るのに相応の努力がいる部分でもある。相手に差をつけるチャンスでもあるわけだ。

ちなみに正確な受け入れ枚数を瞬時に把握するなどということは強者ですらほとんどの人ができないと思う。筆者は無理である。天鳳位とかでも無理じゃなかろうか。
ただ正確な数字がでなくてもおよそこの位違うという感覚を強い人は持っていると思う。牌譜検討でも何切るでも受け入れ枚数はどうだろなという疑問を常に持っていると上達スピードにブーストがかかるかなぁと思う次第である。世にある何切るは多くが1向聴であるし素晴らしい出来の問題もある。折角なのでその味をしゃぶり尽くそうではないか。
よって
1、正解が確立できる技術であること
2、習得に時間がかかること
3、多くの技術の土台で応用範囲が広いこと
4、ルールによって正解が変化しないこと
という点に優位性があるかなと思う。単体でも勝率寄与率の高い技術だとも思うので個人的におすすめである。
またこれも個人的な感想で共感者がいて下さるかは分からないのだがこの練習結構楽しいのだ。・・・自分だけ?

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