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数学が苦手

高校生の時通ってた塾の話。
数学を担当する先生が厳しい人だった。

授業の最初にテストがあり、
そこでの点数が翌週、順位形式で名前とともに全員に公表される仕組みだった。

その先生は
「人間は怠けてしまう生き物。点数が悪かったら、悔しくて次は勉強しようと思うでしょう。」というようなことを言っていた。


私は本当に数学が苦手で、いつも点数が低かった。

毎回毎回自分の名前が最下位近くに記されたプリントを配られた。


最初の頃は自分なりに悔しいから頑張ろう、と言う気持ちがあった気がする。
しかし、中々点数が上がらなかった。
授業の復習はするのだが、ちょっとでも設定を変えられるとたちまち解き方がわからなくなってしまう。(多分やり方が悪かった)

しばらく経つと、数学が嫌いで嫌いで仕方なくなり、どんどんやる気がなくなった。
宿題もギリギリまでやらなくなって、答えをうつして出していた。

そしてまた、低い点数が晒される。
またやる気がなくなる…
のループ。

この出来事は強烈に心に残っており、
大学受験が終わって久しいが、未だにこの授業の夢を見る。


なぜ私は悔しいから頑張ろうと思えなくなってしまったのか?と長年謎だったのだが

「学習性無力感」という現象を今日知った。

学習性無力感とは、長期にわたってストレスの回避困難な環境に置かれた人や動物は、その状況から逃れようとする努力すら行わなくなるという現象である。


学習性無力感-Wikipedia

なぜこんな状況が起こるかというと。

期待した結果と異なる事態が連続して起きるか、長期的に続く状況になると、
そのストレスを受け続けなければなりません。その逃れようのない結果に抗う行動をとることは、場合によっては命の危険を冒す行動につながる可能性もあります。
その危険かもしれない行動を止めるために生まれる無力感こそ、学習性無力感なのです。…(中略)生物としての防衛本能だと捉えることができるでしょう。

あれは生物としての防衛本能だったのか…


結局大学受験はなんとかなったし、その先生を責めるつもりも当時の自分を責めるつもりもないのだが。

あの時のよくわからない気持ちの動きに名前が付いていると分かってなんかほっとした。って話👍

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