刑務所見学【矯正医官】

矯正医官の募集を見て、刑務所の見学に行ってきた。

まず矯正医官とは…
簡単にいうと「刑務所のお医者さん」である。

矯正医官ってどんな仕事?
 矯正施設内に設置された診療所(又は病院)の管理者として、被収容者の健康診断を実施し、疾病に罹患した者に対する冶療を行います。

矯正医官 ホームページより

刑務所の見学をするためには、まず矯正医官のホームページにアクセスし、
応募フォームを記入して送信。


送信後、すぐに返事が来て(1時間後くらい)、
希望する地域の担当の矯正管区医事課長の方を紹介してもらい、日程調整。
何時間かかるのかもよくわからなかったため希望の日程だけ伝えたが、見学は大体2時間程度らしい。服装は正装で、とのこと。
自分は平日の午後1:30から、1時間半程度見学させていただいた。


当日。
車で向かい、外来者用の駐車場に車を停め、正門の守衛さんへ見学に来たことを告げると門を開けてもらえる。
特に持ち物など無いと伺ったので手ぶら(ポケットにスマホと車の鍵)で行ってしまったが結果的に大丈夫だった。

建物に入るとメールでやり取りした矯正管区の医事課長の方と、刑務官の部長(たぶん)の方が出迎えてくれた。

2階のお部屋へ通され、あったかいお茶を出される。
まず部長さんがパワポの資料を見せてくれながら、施設の概要(沿革、被収容者の人数の推移、罪状、年齢の割合など)を話してくれた。

その後は実際に塀の中へ。
スマホなどは落とすと危ないので部屋の中に持ち物全部置いてから行くとのこと(ほぼ手ぶらでよかった)。
見学の人は職員と職員の間に入るように言われ、自分の前を刑務官2人、後ろに医事課長の方、の体制で歩くことに。
なんだか護衛されてる感じがしてテンションが上がった。

頑丈な二重扉を、刑務官の方が静脈認証の鍵を使って開ける(めちゃくちゃカッコよかった)。

刑務官の方は意外とフランクで、外塀の上に電気の柵?があったのだが

もし脱走しようとしてこれ(電気柵)に触ると黒焦げ…(笑)
サイレンが鳴って刑務官が駆けつけるんだよ〜と笑いも交えながら教えてくれた。

施設の中は意外と綺麗。
医務室を見せてもらったがごく普通の診察室といった感じ。
現在は紙カルテだがあと5年くらいで電カルになるらしい。
心電図と、エコーあり。
別室にレントゲンを撮影できる部屋もあった。
薬剤室と、歯科の診察室もあった。

あとグラウンドや、個室の運動場、
木工工場や、浴室(めちゃくちゃデカい!)、面会室など見せてもらった。
面会室って


こういうアクリル板にツブツブの穴が開いてるイメージだったが、
見学したところは穴がなく、下にスピーカーがありそれでお互いの声が聞こえるようになっているみたい。知らなかった。

一通り施設を見て、最初のお部屋へ戻り、施設について説明があった後、何か聞きたいことありますかと。
1日何人ほど診察するのか伺ったところ、まず准看護師の資格を持つ刑務官が診察希望の被収容者に対応し、診察の必要があれば医師へ、という流れらしい。1日20人くらいとのこと。
基本的な設備はあるがCTなどは撮影出来ないため、診断を確定するよりは「刑務所内で対応できるのか、外の病院へ行くべきか」を判断することを求められる。
今働いている医師は、開業していてそこを閉めた後の方が多いらしい。
常勤に欠員が出た時に募集するのでいつでも応募すれば働けるわけではないが、非常勤で精神科などの医師として働くことも可能。
国家公務員の身分だが兼業が出来るので大学院などで研究しながらでも働け、フレックスタイム制、ボーナス、有給など制度も充実している。
なかなか人が集まらないらしく、知り合いにぜひ矯正医官という働き方広めて下さい、とパンフレットをいっぱい貰った。

そんな感じで終了。
最後、刑務作業で作ったものを販売しているお店を見せてもらった。
革製品(靴、ベルトなど)はかなり品質も良く値段も手頃に売られていてオススメとのこと。
あと今話題のブルースティックもあった。


最後は小雨の中、車で出るまで見送って頂いた。

感想としては、刑務所ってもっと怖い建物、勝手に古い建物を想像していたが中はかなり綺麗で働きやすそうであった。
働き方として余裕もありそうで、将来の選択肢として全然アリだな…!と思った。

興味のある人はぜひ見学に行ってみてほしい。

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