KOBUKURO LIVE TOUR 2022 GLORY DAYS さいたまスーパーアリーナ Day1

初LIVEに緊張と興奮のLIVE前

 11/19(土)、念願のコブクロ初LIVEに参加した。実はコブクロのファンになったのは2018年だが、機会に恵まれずLIVEには参加できていなかった。ATBの最中にFCを知り、その後に加入したものだから、その後は2つのSTREAMING LIVEを画面で楽しむことになった。その後もCOVID-19、3/16の地震の影響があり、Star Made(仙台)、NOCTURNE(東京)と参加を断念。こんなこともあり初めてのLIVE参加が叶った日だった。

 そしてなんと、僕が参加した公演の密着動画がYouTubeにあがるという偶然もあったので、さいたまスーパーアリーナ公演の黒田さん密着動画のリンクです↓

別公演の小渕さんルーティン


 ツアーTシャツを着て、ツアータオルを腰にかけ、新曲のタイトルのみネタバレを見て会場に向かった。



 会場に着くとまずはツアートラックとともに写真撮影。グッズ等は買わずに余裕を持って入場。(元々グッズを買っていた。)新曲の歌詞が書かれた紙と2人の名刺が配られた。席は22列目と比較的近かったので、気持ちも高ぶり席に着いた。会場内ではジェイムス・テイラー が流れており、この地球の続きをとDays、FCの説明も流れた。演出はアシンメトリーのものが用意されていた。

期待値MAXのオープニング

 17:30を少し過ぎた後、LIVEがスタートした。暗転後、カラフルなオープニングで幕を開けたGLORY DAYSは1曲目から未発表新曲、そして人生で初めてのコブクロソングは「Mr.GLORY」。前回ライブの『NOCTURNE』のモノクロな雰囲気とは真逆の、カラフルなライブの予感がする。短髪に戻った黒田さんと小渕さん、そして観客全員のテンションとともに跳ねるようなイントロで、まさに始まりの曲というような曲調だった。コブクロサンタクロースに、新しい色が足された虹の向こうへ連れて行ってもらったんだと思った。歌詞は韻を踏みながら、この時代だからこそ書ける詞に元気をもらった。因みにオープニングは映像が使われておらず、映像が使われたのは2019年が最後だ。

 2曲目は「今、咲き誇る花たちよ」。『雪の下に隠れて自分の色を探し やがて真っ白な冬を溶かすのでしょう』この歌詞に勇気をもらった気がした。LIVEで2曲目に披露されるのは珍しい。

 そして今回のツアーはバンドメンバー紹介が細やかにされていて、「相棒」を弾いているバンドマスターのギタリスト福原さん、EXILEの作曲をしているベーシスト山口寛雄さん、信頼するピアニスト松浦基悦さん、リズムの要坂井"Lambsy"秀彰さん、新メンバー渡嘉敷祐一さん、一番前から一緒に演奏しているストリングスのメンバー漆原直美さん、藤縄陽子さん、渡邉智生さん、原口梓さんとバンドメンバー紹介が進行していく。今回も、山口寛雄さんにリアレンジを託した。そして個人的にギターの福原将宜さんが好きなのだが、ニューメンバーのドラムス渡嘉敷祐一さんも好き。

コブクロとはなにかを教えてくれた3曲

 メンバー紹介と2人の意気込みのMC、そしてさいたま公演初日限定の新曲(笑)「ドゥンガドゥンガ」を終え向かえた3曲目「流星」。この曲は気がつけばLIVEの定番曲。ツアーでは、2010年のSTADIUM LIVEから2015,2016, 2021年を除き毎年披露されている。この曲のラストサビでは黒田さんが膝をついて歌った『愛の闇を駆け抜けてく想い 流星になり』からの立ち上がり、全力での『流れてゆくよ』に感動した。この曲もこの位置にあるのは珍しい。普段なら、バラードブロックに近い位置にあるはずだ。

 少し間の空いた後に流れた低音、それから宇宙を彷徨うような音が流れ、レーザーとともに激しいロック調のイントロが聴こえた。事前に歌詞のみが公開された新曲「雨粒と花火」かと思われたが、一言目の『オリオンの右肩に輝く』でわかった4曲目は「ベテルギウス」。リアレンジされた楽曲に観客は大いに盛り上がっただろう。山口寛雄さんによるアレンジだ。個人的にこの曲がこのツアーで最も興奮した。2曲続けて星に関する楽曲が並んだので、昨年のツアー「Star Made」で並べて披露されても良かった気もするが、リアレンジという新たな世界へ踏み出したコブクロだからこそできることだろう。

 この辺りで昨年のツアーの1曲目を飾り、星にも関係する「Star Song」が披露されるかと思うと聴こえてきたのはそれではなく、LIVEの最後を飾った、コブクロ自身のことを歌にした「Always(laughing with you.)」だった。この選曲にはファンが《今回のコブクロはガチだな》と感じただろう。

1つ目の見せ所 3曲

 MCでは、次の歌を歌うのは2009年以来だと小渕さん。こんな歌を書きたいと思っていると言って始まった6曲目「恋心」。久しぶりの歌唱ということもあって、変化し続ける黒田さんの声は別人のよう。あの頃よりも芯のある真っ直ぐな声が僕の心にささる。こんなふうに、久しぶりにライブで歌っているのを聴くと、また新しい気持ちになったりするんだよな。

 この曲が終わると小渕さんはギターを置き、2人はそれぞれの側の花道へ移動した。その間から流れる神秘的とも言えるイントロから始まった7曲目は「恋愛観測」。名前の通り恋愛と天体観測を合わせた楽曲で、2人がメインのパートとオクターブ上のファルセットでのハモリを交互に行う。黒田さん側で見ていたので、眺めていたら、膝をついたり、笑ったり、楽に歌っていた印象だった。ここで特に昔からのファンは嬉しさが大きかったと思うので、後で少し振り返る。

 ここからステージの後ろ側に幕が下がった。曲が終わると観客に一礼した後、バンドメンバーはピアノとストリングスのみになり、2人はピアノの音色とともに再びステージへ。小渕さんのハープも加わり演奏が落ち着いた頃、黒田さんの合図から始まった、8曲目「あの太陽が、この世界を照らし続けるように。」。普段はロックバラードとして演奏されるが、こんなにも繊細なメロディーと声が合わさると、心に直接語りかけられるような感覚になる。この曲だけは、目を閉じて聴いてしまうほどに集中していた。また、この歌は小渕さんのパートがない。こんなにすごい歌を歌える黒田さんにすべてを託すという信頼関係がわかる。1番の一言目から涙が溢れきた。そしてアウトロでは、小渕さんがBlues Harpで黒田さんの「DOOR」を歌っているかのように全力で吹いた。小渕さんからの黒田さんへの最高のリスペクトだと思った。そして、世界中でまたいつか太陽の下で笑えるようにと願いも込めた。思い出せば6月、黒田さんがInstagramでATBツアーの「あの太陽が、この世界を照らし続けるように。」の映像とともに『今ならもっといける』と投稿したのは伏線だったのか。今の黒田さんはバラードに適している歌声だということなのかと思ったが、黒田さんが歌詞をより届けたいという訳でコブクロがアレンジしたそうだ。個人的には元々のロック・バラードのバージョンが好きなのはあったが。

未音源化だった「恋愛観測」とは

 「恋愛観測」は、2011年に活動休止を発表したツアーの新曲として披露された歌で、当時未発表だったためにレコーディングされていなかった。そのまま休止に入ったことで、映像も音源も世の中に出ることはなかった。また、小渕さんの喉の休養のために休止したため、小渕さんが辛い記憶ごと封印したいという気持ちもあってか、未音源化のままだった。しかし2022年3月、当時のツアーが最後の共演だったDrumsの桜井正宏さんが亡くなったことを受け、コブクロから追悼の意を表すように、SINGLE「この地球の続きを」にツアーファイナルの「恋愛観測」が収録された。あのときのツアーの映像や音声を求めているファンは多いため、このような形で聴けたことで嬉しかったというわけだ。

ツアーの核「Days」

 「言葉」、「命」に関してのMC。もしこの世界から言葉が失われてまた初めに生まれる言葉は悪い言葉ではないはず。

 始まったのは、またもや聴いたことのない激しいイントロ。強弱の弱に切り替わると聴こえたのは『別れの季節に揺れる 儚き一輪花』9曲目「時の足音」。あの太陽が、この世界を照らし続けるように。でコブクロは活動を休止したのだが、この時の足音では『短い針が止まれば長い針も止まる 同じ痛みを分け合えること いつしか喜びに変わるから』という一節がある。こんなにも曲のつながりを感じるツアーはあまりない。ラストサビのバンド演奏は各公演で少しずつ違ったようにも感じた。修正しながらツアーを廻ったのだろう。このツアー3つ目のリアレンジ曲。元々広い世界観を持つ曲をさらにまた広くした山口寛雄さんによるアレンジで、迫力のある演奏は好み。だが、個人的には、あのときに込めた気持ちをなんだか変えてしまったような気がして、気になったところもあった。

 そしてこのツアーを提げるナンバー10曲目は「Days」。NOCTURNEで初披露されたが、フルバンドでの演奏は初。ラストサビでは、『生きることの意味を問うより今をただ生きること 生きてる自由を感じることでいい Days 傷ついて傷つけあって 許し愛し戦って称え合い また手を取り合おう明日へと』とマイクオフのアカペラで心を震わせた2人の声が会場全体へ響いた。歌詞がなんとも深い。2020年に時代が変わり「灯ル祈リ」という歌で生きる意味を説き、翌年のツアーではマイクオフアカペラで届けた。しかし「Days」では今をただ生きることを大切にしている。時代の変化に合わせて歌詞が変わっていくのも、その時にしかできない歌を作ってきたコブクロの真骨頂。

 因みに、シングルツアーのタイトルがSingleのタイトルではなく歌詞から取ったのは初めてのことだった。

 そして、例の爆笑MCに入っていくんだけど…

 この緊張感を解いたのは黒田さんだった。長年LINEをしない小渕さんに不満があった黒田さん。しかし小渕さんはメニューを置いていないうどんやさんのLINEを追加したそうで、LINEをしていたことがバレ、日頃小渕さんにだけショートメッセージで仕事のメッセージを送っていることに大不満を漏らした。5年もLINEしろと言い続けも未だに黒田さんと交換しない小渕さんは「できるだけ人に教えんように…」と返すが、黒田さんはそれに「なんでそのできるだけの中に俺が入ってへんねん」と怒りが爆発(笑)。この話が本当に面白く、コロナ禍で一番ウケたという。ここまでで面白くないと思ったら次回からは来なくてもいいと黒田さんが言うほど。

 マッコリ企画に当選した方のコーナーが終わると、最後に記念写真を撮影し盛り上がりブロックへ。

New Style の盛りあがりブロック

 写真撮影が終わると花火があがりそう…だったがあがらず、雨も降ってきた(ことになっている)。始まったのは未発表の新曲の11曲目「雨粒と花火」。切ない歌詞に対象的な曲調。最後にはカラフルな花火に、観客の拍手が手を繋いだ。

 ここから黒田さんは「行くぞさいたまー!」と叫び、ハリセンを持って小渕さん側の花道に行って歌った。12曲目は、コールアンドレスポンスが中心に構成された「ストリートのテーマ」。イントロが始まったときからコールアンドレスポンスはどうやるのか気になっていたが、事前にパンフレットとともに配布されていたハリセンを使ってコールアンドレスポンスをした。小渕さんのリズムをそのまま返すのだが、なかなか難しい。しかし小渕さんの魔法の言葉によって観客が一つになった。「小渕はそんなにちっちゃくない 黒田がデカいだけ」(笑)。言葉の力は恐るべしだった。

 そして13曲目は定番の「神風」。嬉しかったのは、花道までギター福原さん、ベース寛雄さんがともに出てきてくれたこと。

 本編最終14曲目は、大阪関西万博公式テーマソング「この地球の続きを」。みんなで踊り、間奏や後奏では小渕さんが太鼓を叩き、楽しんだ。この地球ダンスの一部「こんにちは」はLIVEでも観客全員が踊った。またこの歌には「桜」という歌詞が複数回登場するが、コブクロが「桜」というワードを使うのは大切な歌にのみ。個人的にこの曲は、リアレンジを除いて最も化けたと思う。

この地球の続きを at マリンメッセ福岡 Day2


いよいよアンコール

 声を出せない中、手拍子でアンコール。コブクロが登場するといつものように指笛で盛り上げる。MCはメジャーデビュー以来の共演となるDrumsの渡嘉敷祐一さんの話に。アンコール1曲目は「YELL」。コブクロのメジャーデビューシングル。

 MCをはさみ、最後の一曲は未発表新曲「足跡」。因みに福岡公演ではここで、新曲のお知らせがあり、小渕さんが書いた詞を黒田さんに見せると、歌詞だけでOKが出たという、嬉しいお知らせだった。そしてこの曲説中に小渕さんは、この曲は愛犬の歌だから、最後にしようか迷った。でも黒田さんがこれにしようと言ってくれて最後の一曲にしたと語った。小渕さんの愛犬ロックくんは病気で大変だそうで。聴いていると、これは人の命に対しても言えることだなと感じた。しかもこの歌は「桜」という歌詞がある。桜はコブクロにとって始まりの歌で、特別な存在である。そのため歌詞に刻まれることは非常に少ない。最後に楽しかったと思うライブは多いが、考えさせられるような終わり方となった。

 静かに曲が終わると、撮影OKのClosingで無事終演し、EaglesのTake It Easyが流れた。

総括

今回のツアーは、新曲が多く、楽しむ要素が多かった。また、「ベテルギウス」はかなり好きなアレンジで、興奮した。マイクオフアカペラを聴けたり、ガチのセットリストだったりといいところがたくさんあった。

しかし…

新たに生まれたツアーの懸念点

 今回のツアーはコロナ禍初のアリーナツアー。6都市11公演を廻ったが、かなり集客に苦労したという印象を受けた。会場は福岡、広島、大阪、名古屋、三重、埼玉と、西に偏っている。さらに、チケットが完売したのは大阪2days、埼玉、広島の一日目のみで、名古屋1日目、広島2日目は空席が目立つという現状。

 また、曲数も人気が出てからは過去最少の16曲。通常コブクロライブは19曲である。特に、コブクロの目玉のバラードを披露するブロックも3曲から2曲に減少していた。不満のあるファンも少なくないだろう。

 そして心配なのが小渕さんの喉。前回のファンサイト会員限定ライブのリハーサルで喉を痛めてしまったあと、回復していない。そのライブでは黒田さんとパート割りを調整したが、今回からはそうはいかなかった。Aメロから音程が安定しない曲が目立つということになってしまった。

最後にセットリスト

  1. Mr.GLORY(New Song)

  2. 今、咲き誇る花たちよ

  3. 流星

  4. ベテルギウス(Rearranged Version)

  5. Always ( laughing with you. )

  6. 恋心

  7. 恋愛観測

  8. あの太陽が、この世界を照らし続けるように。(Rearranged Version)

  9. 時の足音(Rearranged Version)

  10. Days(New Song)

  11. 雨粒と花火(New Song)

  12. ストリートのテーマ

  13. 神風

  14. この地球の続きを(New Song)

  15. YELL

  16. 足跡(New Song)

最後までご覧いただきありがとうございました

にじでした

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