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思春期男子の土いじり

朝、息子から、「今日も畑行くの?」と聞かれました。思春期真っ只中ですから、家ではスマホばかりで、声をかけても、「知らん」「わからん」「忘れた」。あまり、うるさく言うと返事もしなくなります。
何か話したいことがある時は、あれこれ楽しそうに話すときもあるけれど、私の返事や対応がちょっと気に入らないと、ピタッと話すのをやめてしまいます。
うんうんと聞いてあげればいいものを、ついつい、説教じみたことを言ってみたり、他のお友達の話を持ち出してみたり、後で考えると息子がイラッとする瞬間には理由があります。でも、本当に些細な一言なんです。
デリケートやわ~。ムズすぎん?

いや、結構、結構。心も体も順調に成長している証拠。
そして、私も成長させていただいている日々。

思春期男子との接し方のコツは、絶妙な距離感が大切です。多くを語らず、多くを求めず、必要なことや大切なことは伝え、見守り、待つ。あとは、ほっとく。。

さて、今年からチャレンジしている畑仕事には子供たちも誘います。でも、子供たちもあれこれ忙しい日々ですし、気が乗らない時も
あるようで、まだ、1~2回しか顔を出していません。
息子から畑行くの?と、聞かれた場合、行きたい気持ちがあるのでしょうが、ここで間違った返答をしてしまうと、「行かない」「やめとく」となってしまいます。
「うん、仕事が終わってから行くから、13時から16時まで畑にいるかな。今日は草むしりと、トマトとナスの収穫する予定。時間あったら、見にくれば?」 「考えとく」

強制しません。約束しません。
来ると思って待っていると、気になりますし、来ないと待っていたのにとイライラします。

ふぅ、仕事が終わり、畑に到着。正直に言うと、こんな炎天下のなか、草むしりをする予定はなかったのですが、息子が来たがっているような気配を感じたので、来ています。
来なくても仕方ありません。16時まで頑張ります。

暑すぎる。。30分ほどモクモクと草をむしっていると、背中から、「めっちゃ、野菜出来てんじゃん!」
息子、登場!しばらく野菜を見たり、畑のなかをウロウロ。そして、しゃかんで草をむしりはじめます。黙ってむしっていましたが、そのうち、夏休みの友達との予定やら、とりとりとめのないことを話します。しばらく彼の話を聞き、頃合いを見計らい、汗だくなので、適当に終わらせ、帰ろうと促します。
「野菜とっていい?」「お願い!」

トマトを収穫

「やば、茄子でか!」「こんなにトマト食えないでしょ」などと、言いながら、うれしそうに野菜をとっています。
畑仕事を終えて、2人で自転車をこいで、帰路へ。なんだか、顔はスッキリ晴れやかです。
思春期男子もいろいろあるんでしょう。

私も日常や仕事でいろいろなことがあって、
心の中や頭の中が、グチャグチャしたとき、汗をかきながら、モクモクと土や野菜に触れるとカウンセリング効果があるように感じています。作業をしながら、自分の気持ちに向き合って、なんとなく整理がついて、自然の力に癒されていくような。。

現代社会はストレスが多すぎる。それは、大人も子供も同じ。みんながいっぱい、いっぱいで暮らしていると、人に優しくなんかなれない。
だから、まずは、自分を癒して大切にして、子供たちにもそうやって、ストレスを発散しながら、自分を大切にするすべを身につけて欲しい。そして、優しくなって欲しい。

自転車をこぐ息子の後ろ姿を見ながら願う母である。。

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