【読書】ヤバい集中力②(猛獣を飼いならせ!)

栄養素の次は、脳内ホルモンを操る目標設定のお話。報酬プランニングの考え方です。
仕事や勉強の集中力は続きにくい、、、なのに、ゲームをしていたら、気づいたら何時間も過ぎてた! あるあるです。
この「ゲーム」の仕組みをハックしましょう!
モチベーションが上がらない、集中力が続かない仕事の特徴は以下の2つ
①不毛タスク・・・何のためにやっているのかわからない作業
②難易度エラー・・・難しすぎる、あるいは簡単すぎる作業
何のためにやってるのかわからない仕事、嫌ですよね。
これを読んで、自分の仕事を思い返したときに、「あー、だからいつまでもあの仕事終わらないのかぁ」とすごく納得。
ゲームでも、自分にとって難しすぎるゲームは続けられないし。
簡単すぎても面白くない。
ラスボスの前に、中ボスがいて、小ボスがいて、ちょっとずつレベルを上げていくことで、順番に倒すことができて、達成感が得られる。
この「達成感」が人を動かす原動力になるんですよね。
しかも、あとどのくらい経験値が上がれば、レベルが上がるかも、ステータスバーで見えている。
「あとちょっとでレベルがあがる」と思うと、つい「もう少しやりたい」という気持ちになってしまう。これも人間の心理。
つまり、面白いゲームには
①目的、目標(何のために何をするか)が明確である(世界平和のために魔王を倒す!)
②大きな目標の前に、小さな目標(サブゴール)が設定されている(中ボス、小ボス、ミッション等)
③レベル、ステータスが可視化されている
このあたりのバランスがちゃんと考えられているんですね。
これを仕事にハックする場合、
①ちゃんとその仕事の目的と、そのための最終目標がどこなのかを確認しておく
②目的達成のために必要なタスクを細分化して洗い出し、いつまでにやるかを決めておく(サブゴールの設定)
③タスク管理は目に見える形で置いておく
こういったことを習慣化しておくと、仕事がゲーム感覚になって楽しくなりそうです。
本にはタスク管理法の実践的な表なども書かれていましたが、ポイントはこのあたりかなーと私は理解しました。

次に「マイ儀式」を作る。
一流のスポーツ選手などは、よくルーティンやジンクスを大事にするという話、よく聞きますよね。これも実は理に適っているというお話。
人は「反復」に対して、モチベーションを高めるようにプログラムが実装されているらしい。
私も仕事を始める時には必ずコーヒーを飲むのですが、それもマイ儀式なのかもしれません。
儀式の内容は無意味なものでも構わないそうですが、次の動作につなげやすいものにした方が、より実効性が高いようです。
オススメされている一つが、朝イチは簡単なタスクから手を付けること。
長期的で重要なタスクよりも、短期的で重要度が低いタスクに意識を集中させやすい現象を心理学用語で「達成バイアス」と呼びます。
ありますよねー。私もこのnoteの記事を書こうと思って朝起きるけど、LINEの漫画を読んで時間なくなりますもん。
1話1話が短いWEB漫画って、達成感が得やすい作りになってるんですね。
達成感が得られないと、人はモチベーションを得られません。
獣は達成感が好き。それがどんな小さなことでも、達成感がある方が楽しいし、嬉しい。
その性質を利用して、朝イチは簡単ですぐに終わるタスクから手を付けて、獣にやる気をだしてもらいましょう。

さて、「報酬プランニング」と「マイ儀式」という武器を手に入れたら、今度は行動よりもう少しメンタリティーの話。
自分はどんな人間なのか。
意識的にも、無意識的にも人はそれぞれセルフイメージを持っています。
心理学用語に「人生脚本」というのがありますが、人って自分の中にそれぞれの脚本を持っていて、無意識の内に脚本通りの物語を演じてしまいます。
例えば、「幸せになりたい」とずっと言っているけど、いつも何かに不満を言っていて、全然幸せそうじゃない人。
そういう人は口では「幸せになりたい」と言っているけれど、自分のセルフイメージの中に「どうせ自分は幸せになれない」という思いがあって、自らを不幸にするような行動をついついしてしまったりしているんですよね。
セルフイメージの力、物語の力は大きい。
逆に言うと、意識的に利用すれば、物語の力を味方につけることができる。
なりたい自分の姿に、自分のセルフイメージを上書きしましょう。
仕事ができるようになりたいのであれば、「自分は仕事に集中できる人間なのだ」と再定義する。
もちろんセルフイメージを再定義するのは一朝一夕でできることではありません。相応の時間が必要です。そこで、「報酬感覚プランニング」や「マイ儀式」が役立つわけです。
また、それをさらに短縮化するための方法もいくつか。
「有能な人間を思い描くだけでも人間のパフォーマンスはアップする」という現象をステレオタイピングと呼ぶそうです。
再定義したい自分像に近い人をイメージすることで、「その人だったらどうするか」を考えることで、より具体的な行動に落とし込むことができるようになります。モデリングとなる人物を探してみましょう。
私は鬼滅の刃の映画を見て以降、会社のPCの壁紙をウユニ塩湖にして、「炭治郎の様に心が綺麗な強くて優しい人になるんだ」と言い聞かせていましたが、奇しくもステレオタイピングの効果を利用していたのかもしれません(笑)。
また、自分の問題のタスクに対して、自分に新たな「肩書き」をつけるのも効果的らしいです。
そういえば、以前オリンピックの金メダリストが、「金メダルを取って以降、どういう振る舞いが金メダリストにふさわしいかを考えて行動するようになりました」と仰っていたことを思い出しました。
昇進した途端、態度が偉そうになる人っていますが、それは肩書きをマイナスに利用してしまった場合。クリアしたいタスクにふさわしい肩書きをつけることは、マインドセットの特効薬のようです。

意志力は使うと減る。
人間の脳には限られたエネルギーしか存在しなくて、意志力を使うとそのたびにエネルギーが消費され、0になると自制心が働かなくなる、といわれていました。
確かメンタリストのDaiGoさんの「自分を操る超集中力」では意志力のことをウィルパワーと説明されていて、ウィルパワーを節約するために、「選択する」場面を減らそうというような話もあったわけですが。
この説、覆される研究がでてきたそうです。実は意志力は減らないらしい。
そして、「意志力を保つには糖分補給が必要だ」という説も否定されてしまったそうです。血糖値と意思決定関係ないらしい。
甘い物を食べる言い訳が奪われてしまった(笑)。
いや、元々脳のエネルギー云々を考える場合も、急激に血糖値を上げるものより緩やかに血糖値を上げる低血糖食品(ナッツとか)の方が良いというのを聞いたことがあるので、甘いもの食べる言い訳は破綻してるんですが。
どれだけ意志力を使おうがブドウ糖の消費量は変わらず、普通に食事をしていれば補えるレベルなんだとか。
Daigoさんも動画で、「ウィルパワーは減るというのは間違いだった(かもしれない)」と説明してました。
ここで個人的に重要だなーと思ったのは、意志力が減るか減らないか、ということよりも、やっぱり科学の世界は日進月歩。正しいとされていた説が否定されるということは、決して珍しい話ではないのだという気づき。
いくら流行っている内容であっても、妄信はしない方が良い。
一方で、情報は日々アップデートされているから、勉強は続けた方が良い。
いろんな意見、見方、情報を手にした上で、何を取捨選択するかを、ちゃんと自分の責任で行うことだな、と思いました。
本でも動画でも、「ファクトチェックをちゃんとしろ!」って怒る人いるけど。もちろん、できるだけ正しい方が良いとは思う。でも、四則計算の答えでもない限り、「正しいこと」そのものが存在しないかもしれないことは、頭の片隅に置いておいた方が良いのかな、と考えています。

話が逸れましたが、意志力がなくなってしまうのは、感情コントロールの問題としてとらえなおすことができる、というのが著者の意見です。
そして、感情コントロールに効果的なのが、この本でも出てきました。
「マインドフルネス」。
これももちろん、現代の流行りの一つなので、提唱されているやり方や手段については、いろんな意見が出てくるだろうと思います。
でも、前回の「こころを洗う」にあったようにブッダの頃から、いろんな人がいろんな形で提唱しているので、「自省する」ということが、「自制する」ことに効果的である、という事実は揺るがないのではないでしょうか。

そして、最後に「諦めて、休む」。
これ、めちゃくちゃ大事ですよね。
どれだけスキルを駆使しても、集中力が途切れてしまうことはある。
疲れ切ったら集中なんてできません。
ちゃんと「休む」。
質のいい睡眠をちゃんと取る。
リラックスする時間を作る。
ストレッチなどで身体をほぐす。
頑張り屋な人ほど疎かにしがちですが、しっかりと休息をとっている人ほど、結果的なパフォーマンスは高かったりするのです。

以上、「ヤバい集中力」でした!
まとめるのにめっちゃ時間がかかりました。
集中力、まだまだ足りていないようです。。。
実践できるところから試してみますー。



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