「すずめの戸締まり」の感想を軽く書く(ネタバレあり)
『すずめの戸締まり』を11/12に観に行ったので
その時の感想を適当にここに書いておきます。
総評
観ている最中の印象としては、面白いっちゃ面白いし、終始綺麗にできてるなぁ~・・・と思いつつも、なんだかモヤつく所もあり、なんだか入り込めない感覚もあった。
評価するなら『天気の子』とどっちが上なんだろう?と考えた。
前作ほど尖った内容ではないのでこっちのが綺麗にまとまっている。
だからこっちのが上なのか?
とか色々考えたが・・・
自分の中で吟味した結果・・・
明確に「天気の子よりは下かな。」という評価になった。
『天気の子』は尖っていたし、結末がアレだったのはマイナス評価になり得るけど、ただ「尖ってた所が良かった」という印象もあったので、それを踏まえると『天気の子』のが良かったと思う。
あっちのが「新海誠さんはなかなか面白いことをやってくれた」な感想になったし、視聴後の感触が良かった。
そして、自分の中で、新海誠作品を良いもの順に並べていくと以下のようになる。
・・・ということで、歴代の新海誠作品の中でも割と下の方という評価になってしまった。
なんで悪かったのか?
なんで悪かったのだろうか?を考えてみよう。
まず、率直に思ったのは、男主人公(草太)がイケメンだったことである。
映画視聴者が男の場合は、男は「イケメンは興味ねぇ」と思う生き物なため、下手にイケメンなキャラはむしろどうでもよくなることもある。
まぁイケメンが主人公なことはよくある話だし、それでも良い作品はいっぱいあるのでイケメンであること自体が重要ではないと思うんだけど・・・
さらに改めて思い返すと・・・・個性も薄かった?
自分が思ったのは、『すずめの戸締まり』の予告映像にやたらと美男子なキャラがいるのを見て、なんとなく人間じゃない魔法使いみたいなキャラを想像していたことである。
だいたい、『ハウルの動く城』のハウルみたいに独特な魔法使いみたいなキャラを想像していたので、そんな感じだったらよかったのかもしれない。
結果は、わりと普通のイケメン大学生で、正確もほとんど真面目なだけだったのは拍子抜けポイントだった。
ああいう神秘的な美男子の見た目だけど、結局は普通のキャラっていうのはイマイチな組み合わせなのかもしれない。
思い返せば、『君の名は。』の男主人公の瀧くんは完璧だったと思う。
男らしい感じのイケメンだけど、微妙に普通で微妙にダサく、夢中になると上の空で絵を描きまくるオタクっぽい所も良かった。
新海誠さんの作品で、あれ以上の男主人公はなかなか出てこないのかもしれない・・・
『天気の子』の帆高くんも、まぁ普通っちゃ普通だったけど、なんとなく応援したくなるようなキャラだったので良かったと思う。
しかし、『すずめの戸締まり』の男主人公は物足りないものだったし、メインキャラクターの男がイマイチだと、その作品自体がイマイチにもなってしまう。
他にも総合的には脚本のクオリティの問題もあっただろうけど、キャラの魅力に注目すると、改めて考えてみても足りない所が多かったなぁと思う。
けど、芹澤くんは大変良かったと思います。
(逆にいうと芹澤ぐらいしか良いキャラがいなかったかもしれない・・・)
今回のテーマについて
今回のテーマは、新海誠さんらしくなにやら深いテーマが含まれてるようだった。
「常世」みたいな世界観は自分も好きだし、そういう挑戦は多いに歓迎したい。
とはいえ、表現したいものが少々やや分かりにくかったか?
ってか、ミミズってなんなんだ?
前回も変な天気災害にむちゃくちゃにされたけど、今回も変な災害でむちゃくちゃにされるのか・・・
それから猫。
やっぱりお前が最初から要石として封印役をやっとけば良かったじゃねぇかとツッコミたくなる気持ちもあったので、そこもモヤるポイントだった。
最終的には協力してくれたとはいえ、結局何がしたかったんだ?
まぁ、ちょっと遊びたかったんだとか、すずめが昔のすずめと会うきっかけのために必要だったとか、そんな感じには解釈できるけど・・・
実際問題、その辺りが分かりずらかったのも、評価が下がるポイントになるか?とか思った。
良い感想もある話
そんなこんなで、面白さ的に「5段階中、評価3」みたいな感じになるのが自分の『すずめの戸締まり』の感想だったが・・・
周りの感想を見てみると、普通に「良かった~」とか「感動した~」といった感想もチラホラある。
酷評をしたものの、はじめに書いた通り面白いっちゃ面白いし、終始綺麗にできてる作品ではあったと思える所もある。
思うに、今回は特に女性ウケの方が良いんだろうか?
前作はエロゲーを彷彿させるシナリオと評判だったことを考えるとオタク向きであった。
しかし、今回はイケメン大学生に一目惚れした女子高生がなにがなんでも救おうとして無我夢中で悪戦苦闘するラブストーリー・・・みたいな脚本なので、やはり女性ウケのが良さそうである。
ドラマとかだとこういう脚本よくあったりするんだろうか?
新海誠さんの昔の傾向だと、脚本が低クオリティになった場合はもっと尖った感じや荒い感じや陰湿な感じが残るけど、『君の名は。』のヒット以降は大衆受けは押さえて無難にまとまる感じになったのかもしれない?
まぁ、次回作もまた懲りずに観ると思うので、期待しております。
(個人的にはもっと尖って失敗した路線の方が好きかもしれない。)
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