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AI生成画像とヌーソロジーについて書く

今回はヌーソロジーネタの話。

最近、ヌーソロジー界隈では半田広宣さんがChatGPT(通称:ジピちゃん)を使ったイラストや画像の生成にドハマり中である。
ChatGPTは2023年10月あたりからOpenAI社が作った画像生成AI「DALL·E 3」が組み込まれるようになり、月額20ドルのChatGPT有料版「ChatGPT Plus」を選ぶと使えるようになるらしい。

特に半田さんのTwitterにて、普段のツイートに紛れてたくさんの作品が載せられるようになっている。Twitter上だとAI生成画像が難しい内容と合わせて雑多にアップされているが・・・

Instagramにも主な作品が載せられているので気になる人は改めて見てみよう。

この件について、自分も何か書いておかねばなるまい・・・と思ったので、書いておこうと思う。

ヌーソロジーについての内容なのでメインブログの方でやった方が良いテーマではあるのだが・・・
ちょっと挑戦的に書いてみたい内容になるのでnoteの方に書くことにした。


AIとは何か?を考えていく上で

AIとは何か?
ChatGPTとは何か?
そこで使われている技術とは?
それは科学的にどういう位置づけになるのか?
そして、それをヌーソロジーで使うというのはどういうことなのか?

・・・などのことについてちゃんと書いていくのも良いと思うけど・・・
その辺は割と語りつくされている分野のような気もするので・・・
一旦置いておこう。

AIで画像を生成することは全般的にどうなのか?
良いことなのか? 悪いことなのか?
そうしたことを全面的に考えることも必要かもしれないが・・・

結局、その結果として重要になるのは・・・

「出力されている絵の一つ一つのクオリティはどうなのか?」

・・・
なのではないだろうか?
だから、それをちゃんと見ていくべきなのではないだろうか?

・・・ということで・・・

半田さんが出したAI生成画像に対して、
一つ一つのクオリティに点数をつけて、評価する試み
をこれからしていこうと思う。

AI生成画像批評

とりあえず、半田さんの制作物はInstagramに載っているので…
そこからいくつか抜粋して、点数をつけて評価していく。


50点。
とりあえずInstagram上で一番最初にあった絵。
可もなく不可もなくという感じ。


35点。
ドゥルーズの「差異」をモチーフにした画像らしい。
とはいえ、左右どちらも角ばっているし、
どのように差異が表現されているのか全然ピンとは来ない。
その癖にノイズは多いので低評価である。


75点。
かなりの高評価の部類である。
まず、真ん中の星形多面体が良い。色も綺麗だし空間の感じが好印象。
さらに横に並んでいる絵もなんとなく良いし、全体的にノイズが少ない。
安定感のある幾何模様が中央にあるのと、
無難な西洋絵画モチーフになってるのが良さのポイントだろうか?


45点。
気持ち悪いノイズみたいな絵である。
気持ち悪いのであまり価値を感じない。
しかし、この絵の面白いところは「ChatGPTに『シリウスファイル』を読ませて対話相手のイメージを描かせた」ことにある。
なので、あの冥王星のオコツトの情報をそのまま読ませたらこうなるんだなぁ・・・と実感できる面白さがある。
そうした面白味を加点しつつこの点数とする。


25点。
ヌースコンストラクションがモチーフらしいけど、
何を表してるのかさっぱり分からない。
その癖にノイズが多く色付きで強烈になっていて、
酷い絵になっている印象がある。


55点。
割と不思議な綺麗さはあるが、
やはりノイズが多さで減点してこの評価になる。
ヌーソロジー的に『位置の変換と転換』のモチーフらしいので、
高次元らしい荘厳な面白さはあるが、伝えたいものは分かりにくい。


57点。
割と色鮮やかで良いのでは?と思いきや、
模様の感じは微妙に美しいとは思えないので微妙な点数に。
あと、それっぽい絵だけど何を表現したいのかが分からない。


67点。
これはInstagramにはなくてTwitterの方にあった。
半田さんが井の頭公園での出来事の時に見たビジョンに近いらしい。
こうしたモチーフのある絵は良いと思うし、
色合いもちょっと綺麗で面白いと思う。
なんとなく自身が体験した抽象的なイメージで近いものを出す目的でAIを使うのもアリなのかもしれない。
とはいえ、全体的に雑さはあるのでそこは減点しつつの評価になる。


45点。
わりと白中心の無難な絵であり、
ヌースの説明でよく使われているリンゴの絵がある。
しかし、何を伝えたいのかは伝わりづらい気がするし、
リンゴの周りとかよく見るとノイズは多いし、手の形もちょっと変だし、
良い感じがしないので微妙な評価である。


20点。
ヌーソロジー的な『人間の外面』と『人間の内面』を表現しているらしい
・・・のだが、ぜんぜんそれっぽくない上に、気持ち悪さばっかりが高い。
そんな感じで低評価である。


47点。
思形と感性を表しているらしい。
奇抜な感じが少し面白いが、雑多な模様は美しい感じがしないのと、
そのせいで表現しているものが全然伝わらない。
表現したいものの不明さと不気味さが勝ってるゆえに微妙に低評価とする。


70点。
これは「おっ?」と思った。
青中心の色合いと、真ん中に立方体がある構図自体は良いかもしれない。
しかし、全体的に余計なオブジェクトが多く、
それがノイズになるので減点してこの評価になる。
とはいえ、構図自体は良いので、人の手を使うなりして描きなおしたら化けることもあるかもしれない。 


45点。
この辺りから白基調な感じの絵が増えてきた。
とはいえ内容に面白みがないのと、
微妙に変なノイズや余計な模様が含まれてて良い印象がしないので、
評価はイマイチである。


35点。
白基調によってノイズの禍々しい感じは抑えられているが、
やはりよく分からないノイズ模様なので、あまり価値を感じない。


55点。
評価ポイントは「意識の反転が始まると物が垂質(ψ5)に見えてくる」を表現している所である。
物に流動的なものが付随している所は何かヒントになるのだろうか?
とはいえ、そこまで美しい流動造形でもないのでぼちぼちな評価である。


30点。
とにかく何を表現しているのか分からない。
それと、中身の球模様が割と気持ち悪いぐらいのノイズになっていて嫌な感じに思う。


65点。
これはちょっと面白いかな?と思った。
真ん中の光を中心としている構図と、宇宙背景、
人が配置されている様子はなかなか絶妙と思った。
しかし、無駄なノイズは多いので美しさには限界がある。


65点。
というかこれは絵じゃなくて説明用の図か!

しかし、「価値のある画像」という意味では、
こういう画像の方が無難に高得点をつけれるかもしれない。
無難な図にまとまっているのでまぁまぁ良いと思う。


70点。
半田さんはまたこの辺りでAIを扱うコツを一つ掴んだらしい。
全体的にノイズが無く、ヌーソロジーの説明用の絵として臨場感のあるものがやっと作れてきたと思う。


70点。
だいたい先ほどと同様の評価だが、
人の位置がもうちょっと正確だったら75点だったかもしれない。惜しい。


75点。
半田さん的にまぁまぁ自信作らしい。
確かにノイズも少なくて良さげな絵だと思う。
小球の位置がもうちょっと良い感じに配置されていたら、
もっと高評価だったと思う。
この辺の調整が難しいのもAIの限界と思う。


30点。
シンプルなガラス球の画像だが、
真ん中の泡みたいな球体群が実に美しくなく、
生理的にイマイチで使い道があるとは思えない。


35点。
量子化を表現しているみたいだが、
模様が全然美しくないので価値を感じない。


50点。
なんか壮大そうな印象の絵で、
ノイズらしいノイズはそこまで感じないが・・・
とはいえ、何を表現してるのかは分からないので、
可もなく不可もなくという感じ。





・・・以上。
とりあえず、色んな絵を抜粋してきたが、これぐらいにしようと思う。

これらの点数はもちろん、自分(Raimu)による独断と偏見に基づく評価なので、他の人はどう評価するだろうか?も気になることである。
各々で好きなように評価して良いと思うけど、もし、ここに書かれている個人的な評価と各々の評価とで近いものがあったなら、それは何かしらの共感覚にも通じているのではないだろうか?

半田さんのInstagramでは他にもたくさんの作品があったので、ここで抜粋したものはその中の一部であり、割とクオリティが高めのものをピックアップした。
つまり、これ以外のものは割とイマイチ(点数で言うと50点以下や40点以下)のものが多いと思ってもらって良い。
あと、本当に感動したい絵であれば80点以上はつけたいのだが、それほどのものがないため75点が最高ぐらいになっている。

そのため、半田さんの出す絵のクオリティは個人的に高いものが少ない。
・・・というか、AI生成画像でクオリティが高いものは個人的に高いものが少ないわけである。

これもAIの力の限界ということで留意しておくべきだろう。

全体的に価値を感じない評価の作品が多かったが、中には少しは高いものもあった。こうして見ると、個人的にはAIの絵は「すべて駄目」というよりかは「惜しい」という感想がある。
AIが生み出す絵やイラストはコンピューターの虚構が基本になっていて美しくないわけだが・・・最終的には人間がどう手を加えるか、人間のセンスがどう関与するかが大事なので・・・コンピューターで出したもののアイディアを人間がピックアップし、人間の手で描き直したり仕上げたりすることができれば・・・もしかしたら使いようがあるのではないだろうか?

AI生成画像の特徴考察

さて、いろいろなAI絵を見た所で、AI生成画像の特徴を考察してみよう。

AI生成画像の特徴はなんといってもそのノイズの多さである。
ここで「ノイズ」と呼んでいるものには色んな種類のものがある。
ざっと挙げていくと、ピクセルノイズ、構図ノイズ、模様ノイズ、色合いノイズ、オブジェクトノイズ・・・といったものがあるので、それぞれについて説明していこう。

ピクセルノイズ

まず、「ピクセルノイズ」は基本的なノイズである。「ピクセル」というのはコンピューター上にある画像の1ドットのことを言っているので、1ドットの粒々でできたノイズである。
AI生成画像においてどのようにピクセルノイズが発生するかは微妙な問題だが、「余計な粒々があってざらざらした感じ」があればそれがピクセルノイズと思ってもらえれば良い。AI生成画像は学習元となる色んな画像を取り込んで、ぐちゃぐちゃな情報群から一つの画像を生成するため、余計な粒々のようなノイズも発生しやすい。
ただ、AIで出力した絵にはこうしたノイズが生じやすい絵柄と、生じにくい絵柄があるため、AI画像生成の指定の仕方次第ではこのノイズを軽減させることはできる。

構図ノイズ

例えば上記の画像は色んな所に色んな人物や色んな図形の影があるような構図になっているが、AI生成画像はこうした構図がぐちゃぐちゃになりやすい。
そんな構図のぐちゃぐちゃ感を「構図ノイズ」と呼ぼう。

模様ノイズ

例えば上記の画像のように、AI生成画像が模様を描くことがあるが、その模様はランダムに生成されていくため、美しいものが出てくる保障がない。
そんな模様のノイズを「模様ノイズ」と呼ぼう。

色合いノイズ

上記のようにカラフルな画像は色合いが重要になるわけだが、色付けの匙加減もランダムで生成される。
このような色合いが美しくないことによるノイズを「色合いノイズ」と呼ぼう。

オブジェクトノイズ

これは構図ノイズとも近いが、絵が描くにおいて、上記のように球のようなオブジェクトを配置したり、他にも様々なオブジェクトや飾りを雑多に配置することがある。
そんなオブジェクト配置によるノイズを「オブジェクトノイズ」と呼ぼう。

その他ノイズ

これまで挙げたもの以外にもノイズはあるだろう。

例えば、ヌーソロジーに関する画像の場合は人間の身体が描かれているものが少ないが、上記のような手の画像が描かれてる場合、やはり微妙に変な形になっていることもある。
AIは所詮身体を持っていない存在であるため、身体が変な感じで出力されることが多い。こうしたものも身体ノイズとして扱っても良いと思う。



以上。
構図ノイズ、模様ノイズ、オブジェクトノイズの違いなどは厳密ではないのだが・・・とにかくその辺りが入り混じってごちゃごちゃしてる感じの多さがここで言う「ノイズ」である。

上記のようなイラストを人間が描いた場合はどうなるのか?
人間が微妙な模様を描いたり、点々としたオブジェクトを描いていく場合は、「なんとなく生理的に良い感じ」に描かれているものである。
それを描くことは優れた作家にしかできないことで、作家特有の身体感覚が必要であり、作家が心地良いと感じた感覚からそうした模様が描かれる。
だから、良い絵はそれを見た人が「良い」と感じることができる。

しかし、コンピューターの場合はそれが適当であるため、電子的な乱数表でサイコロを転がして決めたような配置でそうした微妙な模様が描かれる。

そうした身体感覚の無さが、生理的な不快感を生み出しているのではないだろうか?

だから一見すると良さそうに見える絵でも、人間のような意志や美しさを持っている絵にはならず、結局は虚構を描いている感じになる。
AIの描く模様は技術的には深いようでも、それが人間の持つ美しさに到達することはない・・・だから「不気味な谷」のように言われるわけである。

ノイズの法則

こうして色んな絵を見てみると、AI生成画像には大体、ノイズが多いタイプと、そうでもないタイプがある。
これを図にしてまとめると以下のようになる。

ノイズが多いと不快指数が上がり、大きな減点対象となるので、それが無いに越したことはないが・・・そうなると今度は「面白味」に欠けるかもしれない・・・
そのため、画像生成AIで良い絵を出力するには、いかに面白味を出しつつも、余計なノイズの無いものを作るか・・・みたいな話になるだろう。
ノイズが少ない方針だと、どんどん無難な方向になってしまうため、その辺の兼ね合いも難しいと思う。

AIで画像を作ることとか、その方向性とか

最後に、「AIで画像を作るとはどういうことなのか?」の問題について触れておこうと思う。

自分(Raimu)が思うAI生成画像への見解は大体、半田さんと異論はない。
コンピューターは突き詰めるとツールなので、結局は使い方次第だし、人間の意識次第というのが一番重要だと思う。

あと、AI(人工知能)の方向性について思うことも、アニマンダラのヒロさんの見解あたりと大体同様である。

ヌーソロジー的にAIを活かすために重要なことは、AIに対してただ受動的に捉えるのではなく、AIを通して我々人間が意識を発生させるプロセスに気づくことである。
むしろ我々人間こそAIのように思考することがある生き物だし、AIの思考は人間の思考を模しているからこそ、人間がどう思考しているかに気づくことができるのではないだろうか?
そんな感じでAIと向き合うと、ヌーソロジー的にも有意義なものとしてAIを使うことができるし、意識進化のための存在にもなり得るのである。

とはいえ、コンピューター上で動くものなので、基本的に『スマル』であることの警戒も必要である。
『スマル』といったら、ヌーソロジー的にコンピューター上の空間は基本的にそれなので・・・テレビもそうだしゲームもそうだしインターネットもそうだしスマホもそうだし・・・という話にはなるのだが・・・
中でも、人間のように思考していると錯覚するほどの機能を持っているコンピューターがAIなため、今までになかった新しいものである。

AIがこれからどうなっていくかは、今後も重要なテーマになるだろう。

半田さんは画像生成AIに対して「ひょっとすると人間の想像力と同じ仕組みで働いているのではないか」のように書いているが・・・
ディープラーニングによるイメージ生成の仕組みを踏まえると・・・むしろ「人間がイメージを生成する時と模した仕組みを使ってるから同じようにイメージが出る」ということなのではないだろうか?

コンピューターは部分的に人間を凌駕する能力を持つ道具である。
例えば演算能力に関しては抜群に秀でているため、人間はコンピューターを演算ツールとしてずっと使っていたし、情報の記録能力も優れているため、それを活かしたソフトウェアがずっと作られていき、それを当たり前のように皆が使うようになった。
そして、今回は画像の出力能力に関してすごいものを持つようになったので、道具としての可能性が増えた。だからそれを活かそうとAI生成画像が流行るようになった。
しかし、AIには人間のような意識がない。だからどんなものが良い絵なのか、美しさとは何なのか、人間のように考えがあって絵を描くわけではない。
とはいったものの、画像生成AIを使用する時に設定する命令文によって、人間がある程度、出したい画像の方針を決めることができる。
だから、美しいものが何なのか分からないようにノイズが多いが、技術的にはすごい絵が簡単に出来上がる。
そんな感じなのではないだろうか?

 
今後も半田さんのChatGPT絵に期待をしていきたい・・・・・・・わけではないんだけど・・・個人的には「好きにしたら良いんじゃないでしょうか」みたいな所感である。
・・・なんか女性で生理的に無理って人をちょいちょい見かけるのが気になるけど・・・。何せこのノイズの多さなので、コンピューターノイズ耐性みたいなのが無い人にとってはキツいかもしれない・・・

まぁなんにせよどうするかは半田さん次第である。






余談

これは個人的趣味の話になるけど・・・
個人的に「テクノロジー×アート」の分野といったら、2000年代で秘かに流行ったBMSこそ最高っしょ!っと思うので、
自分が最近作ったYoutubueチャンネルでそういうのが集めてあるので観てってください。

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