堀内重人氏による名誉毀損事件裁判の報告 10
大穂耕一郎氏がFacebookで14回にわたり述べた名誉毀損事件裁判について、Railway Blog、noteに転載いたします。御一読いただきますと幸いです。
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本件の判決は、堀内氏に対して、原告に慰謝料を払えということがメインです。
<判決文より引用>
上記の事情を中心として、その他本件で認められる一切の事情を総合的に考慮すると、慰謝料額は80万円が相当である。(引用終わり)
原告側の要求は300万円でしたので、これに対しての80万円という額は少ないという印象を持たれるかもしれません。しかし、弁護士の話によれば、通常、名誉毀損事件の場合、有名人でも慰謝料は100万円を超える程度だとのことで、市井の人に対して80万円という額は、十分に納得いく額だそうです。したがって私たちは、判決文の内容も含めて、勝訴として報告しているわけです。
さて、被告側からは、古い投稿について名誉毀損事件の時効(3年)が成立するという主張がされていました。これに対して判決は、次のように、それを否定しています。
<判決文より引用>
原告は、本件アカウントの友達設定を受けておらず、本件グループのメンバーでもなく、知人から聞いて初めて本件低下記事の存在及び被告が本件低下記事を投稿していることを知ったものである。そして、原告が、本件訴訟を提起する3年以上前に、個々の本件低下記事の存在及び内容を知っていたと認めるに足りる的確な証拠はないから、原告が被告による不法行為について知った時点から本件訴訟を提起するまでの間に、消滅時効期間が経過したとは認められない。 (引用終わり)
判決では、名誉毀損の時効成立は、名誉毀損行為を行った時点からではなく、その行為を知った時点から、ということになります。私も勉強になりました。
※記事のオリジナルは、こちらを御覧ください。
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