同和問題について

同和問題を蔑ろにしてはいけない。それを講師時代に痛感した。知らないことがまだ沢山ある。負の内容だけを教えるのではなく、いかに活躍していたのか、その正しい歴史も伝えなきゃだし、「寝た子を起こすな」的考えをしている人間を、無視するのではなくてやはり伝えることをやめてはいけないと思うのだ。

その昔、講師の時に現地研修に行った。地元の人が道を案内して、ところどころ立ち止まって説明してくれた。川を挟んで被差別部落は土地が低くなっていたり、被差別部落に入った途端に極端に道が細くなっていたり。

歴史資料が保管されている建物で、女性の方が丁寧に説明してくれた。その途中、泣いていた。どうしてそんな想いをしなきゃいけないのか、どうかこのことを学校に持ち帰って欲しいと。

使命感だけではない何か大きいものを受け止めた。私にはまだ勉強不足であるが、これだけの年月が経っているのに消えていないこと、インターネットの時代で再び深刻化していること、間違った情報が検索上位に来ていることなどを考えると、これは、どんだけ過ぎてもやるべき課題なのだなと思う。

人を蔑むことは、とても汚い下品な行為である。それを、未来を担う子どもたちにも当たり前のこととして伝えていかなければいけない。

それでも、同じ方向性にいかない人間もいるのが悲しい。その委員は負担が大きいからとか、出張は…とか。悲しい事実だがいるのはいる。

同じ方向を向いてなければいい学校になんてならないと思うけど。