恋の内服薬だとよ。

スキー教室に行った頃、高1の冬ですね。あれはガッツだぜ!!が大ヒットして延々とゲレンデにDO THE ド根性と鳴り響いていたシーズン。私は体育の先生に恋をしてました。ほのかな恋よ。だって本命は数学の先生だったかんね。

でも数学の先生既婚だったし。無理やり他の人を好きになろうとしたら若い体育教師しか目に入らんかって。同級生はガキだと思ってたから。

一緒にリフトに乗れた時は嬉しかった。私と、同じ班の女の子と先生で。3人で乗ったんだ。そん時に飴をあげるよって言って来て。その飴を取り出した時の袋に『恋の内服薬』って書いてあって、そんだけでドキッとしたもんだよ。ただの受け狙いな雑貨なのにさ。夢のような時間だったな。


その先生は私がひっそりと茶髪にした時、私が普段大人しい真面目な生徒だったからなんかは知らないが、全く怒らずそっと耳元で「直せよ」とだけ言ってすーっといなくなった。ほんで結局直さず、いつだったか体育教官室に用事があって行った時。その日の自分の格好まで覚えてるわ。白いブラウスにネクタイして、下は赤いチェックのキュロットだった。日誌を置きに行った時だったかな。ぽつりと「大人っぽくなったな」って言われてさああー。ドキドキしたんさー。そんなこと言われると思ってないじゃーん。他に人がいない時にそういうこと言うんだもんさー。


っと。いっけね取り乱した。

そんな些細な事で心臓鳴らしてた頃が懐かしいよ。体育の時間だけポニテにリボンつけたり無駄な努力してたなあ。顔が可愛くないのにさ・・・