小さいころからの夢

保育園の時は、なんとなーくケーキ屋さんになりたいなとか思った。ぼーんやりと。単純にケーキが好きだから。ケーキ作れないのに!

小児科に行く途中に不二家があって、お店の入り口にあるペコちゃんの頭を触るのが好きだったのを思い出す。でも、ケーキを食べたくても買ってもらえなかった。悲し。電車で4駅行った先のケーキ屋さんだしね。

小学校4年生くらいの時に、先生になりたいなって思い始めた。理由は、〇付けが楽しそうだったから。そんだけ。でも小学校6年生の社会の時間に教室の壁に掲示した将来の夢は「スーパーのアルバイト」。レジをやってみたかった。そんだけ。

中学校の時に素敵な音楽の先生に出会えた。女の先生だったけど、ドキドキした。すんごく好きだった。ときめいた。同性愛とかそういうのとは違うのかもしれないけどどうしてドキドキするんだろうなと思いながら、毎日日記をつけてたよ。

でも、音楽の先生にはなれないと解った。「ピアノ習ってないんだったら、無理だ」。高校1年の時にばさっと切られた。ああ、なりたいって思ったらなれるのかなって呑気に構えてたけど、無理なんだ。

そっから自暴自棄になり。成績もがた落ちになって。

でも、文系か理系かで迷った時に、すすめられて理系に進んだのが人生の転機だった。

たまたま、3年間数学の先生が同じだった。その先生はメチャメチャ厳しく、怖い人だった。視線が冷めていて、女子はみんな嫌っていた。だけど私は1年生の時に同じクラスに友達がいなかったから、他の女子と考えが違って、冷静に先生のことを見ることが出来た。質問に行けば丁寧に教えてくれるし、解りやすい。かっこいいけど私はキャーキャー騒いで雑談をしに行くこともなかった。だからか集中出来て、不思議なくらい数学の力が伸びた。

「センスある」と言われたのが嬉しかった。センスってなんだろう?ってずっと疑問だったけど、今同じ立場になってセンスの意味が解った気がする。


経済的理由で親に土下座されて、大学は無理だ、ごめんねと泣かれたけれど、担任の先生が凄く調べてくれて、返済義務なしの奨学金制度について教えてくれた。県で20人だったけど、これまでのコツコツ勉強したのが活きて無事にその奨学金を受けることが出来た。

色々なことが重なって、昔から淡く抱いていた夢を現実にしている。病気もして、何年も休んで、ダメ人間だと自分を責め、死にたいと思った時期もあったけど「いつかまた担任をやりたい」という夢を叶えようとしている今、原点を振り返ることは大事だし、振り返る時間を増やしたいなと思っている。