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WEBTOON作品『レヱル・ロマネスク0』第36話 ネーム(全)&3分で読めるレイルロオドのお話「機関士とレイルロオドの気管支」

4日ほど前。
気温が著しく下がった日にわたくしは寒暖差アレルギーによる咳に苦しめられ、大変にしんどい思いをしました。

その翌日は気温が安定し体調も持ち直したのですが。
翌々日、またも気温が低下し、いままでに無いレベルでのひどい咳に襲われることとなりました。

咳が連続して連続して連続して呼吸が困難となり、そのまま嘔吐をしてしまうレベルの咳でした。

涙もぼろぼろこぼれてしまい、あまりにしんどかったので、わたくしその翌日の朝一で、呼吸器内科にかかることとしました。

せっかくですので、専門医のいらっしゃる病院がいいです。
病因があるのでしたら、それを発見し、できれば根治したいからです。

その考えに基づきましてわたくし

こちらのサイトで「埼玉県狭山市 呼吸器内科」で検索しました。

こちらのサイトの優れたところは、「呼吸器内科」を診療科とあげている病院のそれぞれにつき

・専門医が治療にあらってくれるか

・診療領域はどこからどこまでなのか

を確認できることです。

ので、その中からわたくし、呼吸器専門医が診療にあたってくれる病院を見つけ、受診しました。

さすがに専門医がいらっしゃるだけのことはあり、問診・聴診のあとに、専門の機器をつかっての検査を受けました

「呼気NO濃度測定検査」

というものです。

(参考) 


NOとは一酸化窒素のことです。

喘息になるとNOが特異的に上昇するため、類似の症状をしめす他の病気と違い、この検査では「喘息の疑いが強いのか、そうでないのか」をピンポイントで検査できるそうなのです。

呼気NOの値により 

「25未満 :喘息以外の原因を探る必要がある」
「25~50 :解釈には注意が必要」
「50以上 :明らかな気道の好酸球性炎症の存在があります」

と判断がわかれるらしく。

わたくしの検査結果は「50」ちょうどであったため。

「喘息の疑いが強い」ということで、ステロイドホルモン剤の吸入をはじめとする、いわゆる喘息治療を開始することとなりました。

こうなってしまった原因は

・わたくしは寒暖差アレルギー持ち

・季節の変わり目などには、咳が長引いてしまうことが頻繁にあった

・しかし「そういうものだ」と慣れきってしまい、特段の治療を受けてこなかった

――というところにあるかと思われます。

長引く咳を放置して→回復する、を繰り返し繰り返しますと、気道が狭く・炎症を起こしやすくなり、喘息につながってしまう可能性が生じてしまうようですので。

わたくしの例を他山の石とし、どうぞ咳が長引く傾向にある方に置かれましては、タイミングをみて呼吸器内科を受診してみること、おすすめ申し上げます次第です。

そんな感じで養生しつつの

WEBTOON作品『レヱル・ロマネスクゼロ』のネーム&字コンテは、今回で4P分そろいますので

36話「くまがわくるん1号」の全ネーム&字コンテの一挙公開となります

稀咲が車販担当したりしてますね。

ネーム&字コンテはメンバーシップ限定公開となりますが、
アバンタイトル部はどなたにも無償でお読みいただけますので、
もしよろしければそちらだけでのチェックいただけますと嬉しいです。

ということで、本日は「呼吸器」をテーマとした短いお話を書いてみたいと思います。

タイトルは 「機関士とレイルロオドの気管支」 です。

登場するレイルロオドはハチロク。
どなたにも無償でお読みいただけるものとなりますので、どうぞご笑覧いただけますと幸いです。

■ハチロク■


旧帝鉄8620形蒸気機関車トップナンバー機、8620専用レイルロオド。
鍵付きロッカーなどで86を確保できないと凹む。
確保できると一日ご機嫌で過ごす。

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『機関士とレイルロオドの気管支』

「ごほっ! ごほっ!」

「大丈夫ですか? 双鉄様」

機関士の、咳。
珍しいものではないだけに、強い不安がよぎります。

「手ぬぐい、もっとしっかりと巻き付けてくださいましね」

「うむ」

機関士・機関助士の代表的な職業病のひとつ――塵肺。
石炭の粉塵が肺に溜まってしまい、それがじわじわ肺を繊維化させていくという、恐ろしい病気と聞き及びます。

「……本当ならば防塵マスクを着用していただきたいところなのですが」

「それでは暑くて倒れてしまう。本末転倒というものだろう」

「……で、ございますよね」

気密性が高いマスクは、熱をもうちにこもらせてしまう。
キャブ内では、それがおおげさではなく命に関わることとなる――

ですのでやはり、キャブ内での防塵対策は、手ぬぐいに終始してしまうのでございます。

「と、いうかレイルロオドはさすがだよな」

「流石――とは、なにがでございましょう?」

「ハチロクもれいなも、乗務中咳き込んでいるのを一度たりとも見たことがない。
まぁ、れいなは気動車レイルロオドゆえ喉への負荷も少なかろうが――」

「わたくしは……長年お休みさせていただいておりましうえ、御一夜鉄道での乗務も頻繁なものではございませんので」

「と、いうと? 頻繁な乗務が長期に渡ると――レイルロオドも咳き込んだりしてしまうのか?」

「ですね。けれど、機関士の咳とレイルロオドの咳とでは、原因が異なることが多うございます」

「ふむ?」

「機関士の皆様の咳は粉塵――石炭の粉を外から吸い込むことが多かったものと記憶しておりますが」

「うむ」

「蒸機レイルロオドの咳は、内からくるもの。
お腹で燃やした石炭の燃焼ガスが、正しく鼻から廃棄されず、食道を逆流して焼いてしまって――というケエスが非常に多かったのです」

「レイルロオドにも食道と気道があるのか」

「左様です。簡略化して説明しますと、石炭や水は口から入り、食道を通って体内炉に向かう……と不死鳥博士に教えていただきました」

「ほう」

「他方、吸気・排気は鼻と気道というルウトを経由するそうです。そうして食道から体内炉への出口には、燃焼ガスの逆流を予防する逆止弁がついているそうなのです」

「なるほど、それがないと食道からも燃焼ガスが吹き上がろうからな」

「しかし、長期・過重な稼働を続けておりますと、その逆止弁の締まりが甘くなってきてしまい――」

「そこから燃焼ガスが食道に登り、食道を焼き、レイルロオドが咳き込むようになる――という寸法か」

「左様でございます。逆流性食道熱傷――レイルロオドに『職業病』というものがあるのでしたら、これがその最右翼でございますね」

「ふぅむ――だが、だ」

「はい」

なぜでしょう。双鉄様が怪訝そうなお顔をされておられます。

「お前はもちろん、オリヴィしかり、いよしかり――稼働100年レベルの蒸気レイルロオドの誰を見ても咳き込む姿を目にしない気が」

「それは双鉄様」

現在と旧帝鉄時代では、乗務の頻度も点検頻度も極めて大きく異なります。
今の基準でいうのなら、旧帝鉄時代はブラックそのもの――そうすることも、なかなか厳しうございましたが――

「逆止弁は、交換可能な部品ですから」

;おしまい

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いかがでしょうか?

わたくしも喉から肺、というか食道と胃のあたりもですね。
まるっと新品交換したいところでございまくります。

そんなこんななWEBTOON作品『レヱル・ロマネスク0』。の過去話。

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それぞれお読みいただけますので、よろしければどうぞご笑覧いただけますと幸いです。

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