見出し画像

3分で読めるレイルロオドのお話「稀咲のセルフ・コンサルティング」&WEBTOON作品『レヱル・ロマネスク0』第13話シーン2ネーム&字コンテ公開

本日は宝生稀咲のお誕生日です!


レヱル・ロマネスク世界観下の、WEBTOON レヱル・ロマネスク0以外の展開でも、
稀咲、新しい姿を見せてくれるかもしれませんので、どうぞ、
その点につきましてもご期待いただけますと幸いです!!

で、その稀咲。

銀行家としても非常に優秀であるのみならず、コンサルティングも非常に能力高そげですよね。

真闇姉が「解決型」のコンサルティングを得意としているのに対し、
稀咲は「提案型」のコンサルティングを得意としているように思えます。

問題が発生したとき、真闇姉はその機序をときほぐし、根本解決をめざし、
稀咲の場合は、事象に注目し、そこからの発展解決を目指していく――みたいな。

こう書くとシナリオの人、すごく考えてキャラクター造形をしているように思えますけれど。

「書いていくうちに勝手にそうなっていった」

が真実ですので、その点誤解なきよう、くれぐれもお願いいたします。

わたくしは完全に、「書きながらお話をまわしていくタイプ」なのでございます。

さて、そんな感じで書きながら回し続けておりますWEBTOON 作品『レヱル・ロマネスク0』。

先日公開した第13話「協賛者探し」のシーン1のネームがこちらで

本日はシーン2のネームを公開します

協賛者探し、まず第一店目は蓑笠鍛冶店でございますね。

凪さまのアイディア、よろしければどうぞご確認ください。

ネームご覧いただくためには、レヱル・ロマネスクnoteのメンバーシップにご加入いただかなくてはならないのですが、
メンバーシップ会員さんをなかなか増やすことができず、わたくし、「どうしたものか」と悩んでおります。

稀咲だの真闇だのを書けているので、稀咲や真闇が提案してくれそうな解決案、
自力で思いつけそうな感じなのですけれど、なかなかそうもいかなくて。

と、いうような思考から思いつきましたのが、
稀咲のお誕生日記念の短いお話 「稀咲のセルフ・コンサルティング」でございます。

登場キャラクターは稀咲とハチロク。

こちらはどなたにも無償でお楽しみいただけるコンテンツとなりますので――
どうぞご笑覧のほどいただけますと幸いです。

■宝生稀咲■

湯医学園の学園生ながら、隈元銀行御一夜支店長を務める才女。
元々品の良いものが好きなので、ハチロクとの会話は最近の楽しみ。
なにか悩みを抱えている模様。

■ハチロク■

旧帝鉄8620形蒸気機関車トップナンバー機、8620専用レイルロオド。
音楽談義をきっかけに稀咲と少し親しく話すようになれて嬉しい。
もっかの悩みは関節部のキシミ。


■「稀咲のセルフ・コンサルティング」■

(あらすじ)
レールショップをたずねてきた稀咲。
しかし双鉄の不在に、あからさまに肩を落とします。
その様子を訝しむハチロクは、稀咲にひとつ、提案をするのです。

///

「双鉄……は――」

「申し訳ございません。またポーレット様と市役所に向かわれて」

「そうなんだ」

ここ連日、稀咲様は双鉄様をお尋ねになられています。

待ったあげくにほんの少しだけお話をされ、ほどなくお戻りになられて次の日も……

ご用事でしたら、一度にまとめればよさそうに――!

「……なかなかうまくいかないものだね」

ため息! 稀咲様のため息を、わたくし初めて耳にしました。

「なにか、お悩みなのですか?」

「!」

今度は、稀咲様のびっくりした顔。
でしたら先程のは我知らず、漏れてしまったためいきだったのでしょうか。

「悩み……うーん、たしかに。
それほど大きなものではないけど、悩みかな」

「お悩み――」

とても不思議と感じます。

「稀咲様は……真闇様もそうですけれど、双鉄様を含む
たくさんの方のお悩みを、ずばずばと解決されている印象をもっているのですけれど」

「まぁ……うん、そういうことをすることもあるよね。
コンサルティングは、古来、銀行――というか金融機関の職務の一部だし」

「こんさるてぃんぐ?」

「問題に関する相談を受け、問題を分析し改善すべき点を明らかにし、改善のための提案を行う業務だね」

「それをお仕事とされているのでしたら……」

「ああ」

一を聞いて十をご理解くださったのでしょう。
稀咲様はようやくにやりと――稀咲様にふさわしい笑みを浮かべられます。

「なるほど? まぁ、待っている間の頭の体操にはなるのかな」

稀咲様のま白い指が、くる、と空中にいくつか文字――あるいは数字? をお書きになられます。

「加算、だよね。うん。この場合、足りてないものは明白だ」

指先だけが、ちゃかちゃか小刻みに動きます。
ああ――これは――もしかしてそろばんの珠をはじく動きでしょうか?

「材料はある。方向性も恐らく合っている。条件確認も完了している――だから、不足は」

(がらっ)

「――ボク自身の行動力。これ以外に解はない。つまり、双鉄を直接誘えばいいだけの話なんだけど」

「僕を? 何にだ?」

「うわっ!? 双鉄?! な、え? あ――いったいどうして」

「どうしても何も、そこは僕のデスクだが」

「あうっ」

びょん、とお椅子から立ち上がり。
双鉄様と稀咲様が、鼻をつきあわせんばかりの近さになります。

「はうっ!?」

「どうした? 落ち着け。それより僕を誘うだのなんだの聞こえたが」

「ああ、そうなんだ、これ!」

「チケット――隈元県立美術館の特別展?」

「そう! そうなんだ双鉄も興味があるんじゃないかと思って」

稀咲様、凄い早口です。

「奉時の蝦蟇図が公開されるからそれをぜひボクは見たくって。そのほかにも応挙の遊鯉図とか若冲の双鶏図とかも来るって話で、ほら双鉄前水墨画好きっていってたじゃないか。それで双鉄の顔が思い浮かんで、いや日々姫も候補にって思ったけどボクのスケジュールが空いてる14日が折悪しく日々姫は宿泊学習で」

「だから、僕を誘ってくれてる――で、いいのかな?」

「……」

一転、無言。
稀咲様は頬をわずかに赤くされ、ただただ深く頷かれます。

「14日なら調整できる。喜んでお供させてもらおう」

「!」

「稀咲と名画鑑賞か。いいな。とても楽しそうだ」

「!」

もう一度、深く、強い頷き。

「ボクも思った。双鉄となら、とても、とっても楽しそうって!」

;おしまい

///

いかがでしょうか?

稀咲の可愛さがアップしてるとのご評価もいただけております
WEBTOON作品『レヱル・ロマネスク』0。

無償でご確認いただける0~7話ののネームはこちらとなります。

よろしければどうぞご笑覧ください。

(それ以降のまとめはメンバーシップ特典です)

///

【メンバーシップ限定記事のご案内】

『レヱル・ロマネスクnote』メンバーシップ『御一夜鉄道サポーターズクラブ』

にご参加いただきますと、レイルロオドたちにかかわる詳細な内部設定資料や掲示板機能などをお楽しみいただくことができます。

『レヱル・ロマネスクゼロ』の字コンテ掲載時には、その字コンテがネーム化されたもの、および推敲過程でボツになった未公開ネーム画像などがあるときには、そうしたものも公開していきたく思っております。

どうぞご参加ご検討いただけますと幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?