WEBTOON作品『レヱル・ロマネスク0』第39話「増発! 増発! 増発!」ネーム&字コンテ(全)&3分で読めるレイルロオドのお話「ハチロクの防災リュック」
東北地方に台風が接近しているそうです。
地震のことといい気が休まらないお盆となってしまいそうですが、そういうときだからこそ普段は軽視しがちな「災害への備え」を考えるいいきっかけになりそうにも思いました。
そこであれこれ検索してたら
防災科学技術研究所の「J-SHIS Map」
というのを見つけました。
調べたい場所の住所を入力するだけで、その場所が
・主要活断層
・そのほかの活断層
・海溝型地震震源断層
・海溝型地震発生領域
に入っているか否か、および
・今後30年以内に震度*(震度は選択可能)の揺れに見舞われる確率
を確認できるというものです。
わたくしの住まう埼玉県狭山市入曽駅近辺は
「主要活断層、その他の活断層からは外れているものの、海溝型地震震源断層および海溝型地震発生領域には含まれている」
「今後30年以内に震度6強以上の揺れに見舞われる確率は0.1~3%の範囲内」
であることがわかりました。
しかしこれを震度6弱以上とすると6-26%まで確率がアップしてしまい、震度強以上とすると26-100%までとなってしまうので、やはり地震への備えは必要なのだなぁ、ということが認識できました。
ちなみに震度5弱以上とすると日本のほぼ全域が6%以上圏内に含まれてしまうのですが、石川県輪島市久手川町あたりは0.1-3%圏内となっており。
しかしこのあたりは先の令和6年能登半島地震での被害が甚大だったところかと思われますので――
なんというか、日本にいる限り地震被害は順番にめぐるものなのかもしれない、とも思いました。
もちろん台風も同様のことと思いますので、どんな場面でも役に立ちそうな無料デジタルブックへのリンクURLをまとめておきます
「東京くらし防災」(改訂版2023)
https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/content/kb2023/#page=1
「東京防災」(改訂版2023)
https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/content/tb2023/#page=1
「防災リュックの中身はなににすればいいのかな?」とか
「室内にはどんな危険があってどんな備えをすればいいのかな?」とか
「災害発生時の安否確認はどうすればいいの?」とか
基本的な疑問への応えが最新情報でわかりやすく書かれててしかも無料なので、お時間あるときご一読されても損はないのではないかと存じます。
こちらも「読んで損の無い」作品としていきたいWEBTOON作品『レヱル・ロマネスク0』のネーム&字コンテ。
今回で第39話「増発! 増発! 増発!」の4シーン全てがまとまりますので、まとめて公開いたします。
本編のネームはメンバーシップ特典記事となりますが、それに先立つアバンタイトル部はどなたにも無償でお読みいただけますので、もしよろしければぜひご確認ください。
そんなこんなで本日の短いお話は「防災」をテーマに書いてみたいと思います。
登場するレイルロオドは、ハチロク。
タイトルは「ハチロクの防災リュック」となります。
どなたにも無償でお読みいただけるお話となりますので、もしよろしければご笑覧いただけますと幸いです。
■ハチロク■
旧帝鉄8620形トップナンバー機8620専用レイルロオド。
現所属は御一夜鉄道。
台風を苦手にしている……というか、災害全般が苦手。
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『ハチロクの防災リュック』
「……風が強くなってまいりましたね」
「直撃するという予報だからな」
――台風は、全く好きではございません。
ポーレット様が早めの全線運休を決めてくださり、そこはほっとするところなのですが――。
「石造機関庫、大丈夫ですよね?」
「大丈夫――とはなにがだ?」
「台風で崩れてしまったり、とか……」
「あれが崩れるようならば、右田一酒造元も吹き飛ぶだろうさ。
ゆえ、優先順位としては8620よりも、ハチロク、お前自身の防災だ」
「防災」
……レイルロオドには、あまりに縁遠い言葉です。
災害発生時にこそ、わたくしたちは列車を走らせためてんやわんやになるのが常のことでしたから。
「……具体的に、どのようなことをすればよろしいのでしょうか?」
「防災リュックを作っておけば安心だろう。人間とレイルロオドでは、必要になるものも異なろうし……っと」
双鉄様が、登山用でございましょうか? しっかりとした背嚢を引っ張り出してきてくださいます。
「大きすぎるか? 日々姫の部屋にいけばもっと小さなものもあろうが」
「……防災リュックがどのようなものかわかりませぬので、大きい小さいの判断もつきませぬ。
ですので、取りあえずはこれで試してみとうございます」
「ふむ」
双鉄さまが頷かれます。
そしてさらさら、なにかをメモに記されて、それをファスナアつきのビニイル袋にいれられます。
「防災リュックにまずいれるべきはこれだ」
「――双鉄さま、日々姫、真闇様の携帯電話の番号と、おうちの電話番号ですね」
「うむ。携帯電話の電話帳が使えなくなるケースも考えておく必要があるからな。
紙に書いておいたほうが安全だ」
「かしこまりました。これは大事にしまっておきます」
「次に携帯トイレだが……」
「わたくしの排水はろ過済みの真水ですけれど――
さすがにどこにでも排水できるわけではありませんので」
「ならば必要だな。次にペットボトルの水と――携帯食は石炭となるよな」
「左様ですね。最悪ぜんまいでも動かしていただけますが、石炭があったほうが動けます」
「ではお前の好みに合うものを詰めるといい。避難時に美味しいものを食べることは精神衛生上大変に重要だからな」
「かしこまりました。とっておきのものたちを詰めることといたします」
「乾電池式のモバイルバッテリーと乾電池。ラジオと懐中電灯と」
「懐中電灯は不要です。前照灯がございますので」
「ああ、そうだったな」
「手袋、靴もいつものものが災害時でも対応可能か」
「で、ございますね。人工皮膚自体も人間のものより丈夫で汚染されづらくなっておりますし」
「ではあとは折りたたみ式のヘルメットと防災用ホイッスル……あとは敷物になる寝袋と……
と、こんなものですんでしまうか」
「左様ですね。これだけあれば万一避難となっても、十二分に対応できそうに思えます」
「となるとやはりこのザックでは大きすぎるか」
「いいえ、双鉄さま。いいえ。だって――」
お水、双鉄さまがご用意くださっただけでは一日の稼働にもたりませぬ。
それに石炭も詰めなければなりませぬから――
「よいしょ――ん……っと、ふぅ。こんなものでございましょうか」
「いや、100リットルのリュックがぱんぱんだな。これを背負っての避難となると――」
「うふふ、大丈夫でございますよ」
バランスもきちんと考えながら詰めました。
ですので――
「おお、すごいな。軽々背負うか」
「当然のことでございます」
力自慢のれいなには少しおよびませぬが――
「わたくしも、レイルロオドでございますので」
;おしまい
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いかがでしょうか?
防災リュック、軽くしたい気持ちとあれもこれもと詰めたい気持ち
――そのバランスをどこでとるのか、なかなかむつかしうございますね。
そんなこんななWEBTOON作品『レヱル・ロマネスク0』。の過去話。
どなたにも無償でご確認いただける0~7話はこちらで
それ以降のまとめはメンバーシップ特典で
それぞれお読みいただけますので、よろしければどうぞご笑覧いただけますと幸いです。
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