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レイルロオド・マニアックス 西瓜 ~および西瓜の最初期設定と西瓜開発裏話

先日のぬいハチ会リポート
https://note.com/railroma/n/n2c12deabf66e

では紹介できなかったのですが、
ぬいハチと合わせ、西瓜のぬいぐるみ――
通称「ぬい西瓜」が発売されております。

これを寿ぎ本日は、西瓜のプロフィール、そして過去エピソードをご紹介させていただきたいと思います。

メンバーシップ特典記事としては「西瓜の最初期設定」および、今回が初お披露目となる「最初期設定が現行設定に変化するまでの過程」を公開させていただきます。

どうぞ楽しみにご笑覧いただけますと幸いです。

「西瓜のプロフィール」



個体名称:西瓜

製造時名称:仲国鉄路総公司東富4型柴油機車 東富4 2000専用レイルロオド

製造年:1969

製造社:仲国鉄路総公司

現所属:仲国鉄路総公司 廣鉄集団回化機関区 枡陽運用区間旺宮鉄道歴史館
       
性格:理知的で勉強熱心。品行方正で努力を惜しまない。趣味(鉄道関連の録音)にも非常に熱心。

特徴:東富4系ともいうべき仲国国鉄を代表する機関車シリーズの礎(試作機)となっただけあり、全方向に非常にハイスペック。
   特に情報処理能力と聴覚センサ周りの処理とに設計意図を上回る、いわゆる「あたり」が出ており、巨大なる仲国国鉄をして、換えが効かないとされているレイルロオドである。

長所:レイルロオドかくあるべし、という性格と能力を兼ね備え、それを磨き続ける努力を重ね、結果、常に成功を重ね続けてきた、ミス・パーフェクト。
   万能型であることを「どの方面でのスペシャリストにはなれない」というネガティブ評価ではなく「どの方面を見てもスペシャリストである」というスーパーポジティブ評価として定着させられる存在。
   かといって「自分が主役!」という意識もなく、必要に応じてサブにも舞台裏にもまわれ、そこでも完璧な仕事を果たせる。

短所:論理ベースで動くので、(特に自らの)感情の働きによる非・論理的な欲求に対して機能不全を起こしやすい。より端的にいうと、恋愛方面よわよわガール。
   また、ユーモアも論理で解釈しようとするので、結果、ユーモアのセンスが壊滅的なものとなってしまっている。

「西瓜の過去エピソード」

蒸気機関車による煙害から仲国の国土を救うため、
魯国のTEⅢ型ディーゼル機関車を参考として製作された東富1型と、その歯車比を交換し高速化した客車牽引改造機、東富3型とから獲得したデータをもとに、西側諸国のノウハウを積極的に導入し、
小型高効率の交流発電機と、それによって発電された電気を直流に変換する、シリコン整流器とを採用してつくられた、仲国鉄路総公司の、真の意味での初のオリジナルのディーゼル機関車――
それが東富4型です。

西瓜は、その大命を一身に背負わされて製造された、東富4型の先行試作機 東富4 2000の専用レイルロオドとしてロールアウトしました。

当時の仲国国鉄の――というか、いわゆる西側諸国のレイルロオド技術の精髄の結晶として設計された西瓜は、その設計を更に上回る高性能さを、稼働初期から存分にみせつけました。
その上で試作機らしい研究熱心さを前向きさを常に発揮し、西瓜が試験走行時に取った各種データや付随するレポート類は、現在では『仲国国鉄再興の礎』とさえ評価されています。

西瓜の行動理念を表す言葉は、西瓜の口癖でもある「悉究」です。

この言葉は元々、
『事無巨細,悉究本末。』という、仲国北宋代で名を残した学者、司馬晃(しばこう)の墓碑銘に刻まれているもので、
『どんな事でも、その原因と経緯を理解する事が重要』という意味でをもちます。

その悉究を、常に透徹しきった西瓜の西瓜の正確無比な報告と検証、そして分析がいかに有用なものであったかは、、
東富4、東富4B、東富4C、東富4D、東富4DK――と、西瓜の姉妹たちが、極めて順調な、逆戻りの無い技術的発展を量産数の増加につれて果たしたという事実群こそが、なにより雄弁に物語っているといえましょう。

東富4シリーズの総生産車両数、3558両は、世界全体で見回しても比類ないレベルのものです。
国土の広さの違いを加味した上で「鉄道にハチロクの機影見えざるなし」とまで謳われた旧国鉄8620形の687両と比しても、全く劣るものではありません。

また、西瓜は、試作機レイルロオドらしい細部を大事にする基本姿勢とあわせ、レイルロオドらしからぬ大局観――視野の広さをも有しています。

エアクラ発展にともなう鉄路衰退を早期から予測していた西瓜は、
冥国依存が強く、国家規模も小さいために鉄路衰退の先例となるであろう日ノ本に注目するように、ロールアウト直後から、彼女の開発者である『老師』を通じ、仲国国鉄上層部に進言をしていました。

残念ながらその進言は、当時は何の実績も経験もない1レイルロオドの妄言……と重要視されませんでした。
しかし、老師は西瓜の進言を容れ、資材を投じて西瓜とともに日ノ本の鉄路衰退を細かに観察し、記録を取り、そうしたデータを元にした、極めて要点を掴んだ独自分析を本務の合間に重ね続けました。

帝鉄の大幅予算削減が1965年(正和20年)
西瓜ロールアウトが1969年。

その後、西瓜が預言者であったかのように帝鉄は衰退の一途を重ね、1987年にはついに解体。
仲国国鉄も、西瓜たち、東風4形とそのバリエーションを最後に、新形機関車の製造は行われないまでに発展をとめてしまうまでに追い込まれ始めます。

危機感を覚えた仲国国鉄上層部は全職員・レイルロオドまでをも対象にした広範な聞き取り調査を開始。
そこでようやく、すでに鬼籍に入ってしまっていた老師と西瓜との分析報告を高級官僚である姜が見出し、その途方もない価値に気づきました。

結果、西瓜は現役レイルロオドでありつつ、姜付きの特任レイルロオドとして、1年につき1ヶ月間の、日ノ本での実地鉄道視察が認められるようにもなりました。
西瓜が録り鉄(録音が大好きな鉄道マニア)としての才能を真に開花させたのは、この姜付きの特任の時代です。

西瓜と姜の、そして仲国国鉄の当初目的は、日ノ本の鉄道衰退を嫌う技術者やまいてつなどを仲国に招請することでしたが、御一夜鉄道の躍進により、着眼点が一変。
ナインスターズ計画を仲国にも流用し、仲国鉄道復権の礎石のひとつとすべくプロジェクトが立案、実施され、西瓜もその一員として双鉄たちと深くかかわることになります。

その後の仲国国鉄の立て直しと姜-西瓜。そして「老師」の孫である西瓜のマスター、志寰との活躍については、『まいてつ Last Run』でも一部物語られている通りのものとなります。

余談とはなりますが、東富4系の塗色は、主に三種類あり、
西瓜の東富4 2000の「西瓜色」(すいか)と
オレンジに黄色ラインの「橘子色」(みかん)
緑色に黄色ラインの「南瓜色」(かぼちゃ)
の愛称がそれぞれにつけられています。

これは、西瓜の名から自然とひろまった「西瓜」の愛称にあわせ、
仲国の鉄道ファンたちが新塗色に自然につけていった愛称で。

このことから、西瓜は鉄道関係者だけではなく、ファンたちからも敬愛される存在であることが自然と推測されるともいえましょう。

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どうぞご笑覧いただけますと幸いです。

今回のメンバーシップ限定記事は、前述のとおり

「西瓜の最初期設定」および「最初期設定が現行設定に変化するまでの過程」を紹介させていただきます。
「最初期~」は、短いものとはなりますが完全な開発裏話となりますので、その辺ご興味ある方にはぜひご確認いただけますと幸いです。


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