現役大学生が考えるミレニアム世代の消費需要
ミレニアムnoteが一種のムーブメントを起こしている中,ミレニアムnoteでバズって,今年の8月からのタイ留学の留学費を稼ぎたいということで,現役大学生が考える「ミレニアム世代の消費需要」について,テクノロジーの発展の観点から,考察します。
このnoteの流れは以下です。
まず、SNSやインターネットの発展によって、私たち,ミレニアム世代の日常消費コスト(普段使うお金)が増してきていると仮説を立てます。
次に、その仮説をなぜ主張するのかという根拠について、2大SNSのインスタグラムとLINEの特徴から説明します。
その後,この仮説を前提に、ミレニアム世代の消費行動(特徴)について、メルカリを例に説明します。
そして、最後に、ミレニアム世代の消費コストが増してきているという仮説と、ミレニアム世代の消費行動の2点の側面から、このnoteの題名にあるように、ミレニアム世代の消費需要について紐解きます。
図式:
ミレニアム世代の消費コストがSNSやインターネットの発展によって増してきている (1)
↓
インスタグラムとLINEを例にその仮説の説明 (2)
↓
ミレニアム世代の消費コストが増してきていることを前提に、ミレニアム世代の消費行動をメルカリを例に説明 (3)
↓
・ミレニアム世代の消費コストが増してきている (1) (2)
✖️
・ミレニアム世代の消費行動 (3)
以上2点の側面から、ミレニアム世代の消費需要について読み解く (4)
目次
1.テクノロジーの発展による日常のコストの増加
2つのコストの増加 (モノ・サービスの消費コスト 人との消費コスト)
2.インスタグラム編
モノ・サービスの消費コスト・人との消費コスト
3.LINE編
人との消費コスト
4.現在のミレニアム世代の消費行動
メルカリやインターネット販売より
5.購入ではなくシェアで十分?
ミレニアム世代の消費需要とは
まとめ
1. テクノロジーの発展による日常コストの増加
初めに,現在テクノロジーとともに生きている私たち(特にテクノロジーやSNSに敏感な大学生や高校生のミレニアム世代)は,以前にも増して日常のコストが増してきている。
言い換えるのであれば,テクノロジーやSNSの発展によって以前にも増してお金がかかる世の中になってきているということである。
テクノロジーやSNSの発展によって,具体的に,どの様にコストが増してきているかというと,主に2つの分野。
第一に,モノ・サービス消費に対するコスト。
ここでのモノ・サービス消費とは,自分の物欲など欲を満たすために,何かを買ったりサービスを受けるための消費コスト。例えば,服や靴,バックなどの購入,インスタグラムのためのおしゃれなカフェでのスイーツやコーヒー,美容院でのパーマなど,何かを購入したり,一定のサービスに対して,支払うコスト(お金)。この消費とは基本的に自らの欲を満たすために行われる。
第二に,人との消費に対するコスト。
この人との消費とは,誰かと会ったり遊んだりする際にかかる消費コスト。言い換えるならば,消費の目的が自らの欲というよりは,人と楽しい時間を過ごしたり、人と会うことが目的で、それに付随する消費コスト。
例えば,サークルやゼミの飲み会,高校の友達と焼き肉を食べに行く,気になっている女の子とデートにいくなどである。
ミレニアム世代の消費とは,主に以上2つのモノ・サービス消費と人との消費が多いのではないかと考えられる。
しかし,これはあくまでもどの様に消費するかという消費の前提。
主張したい点は,インターネットやSNSの発展によって,この2種類の消費コストが上がってきているということ。
図式:
インターネットやSNSの発展→モノ・サービス消費と人との消費のコストを上げている=日常的なコストが増してきている
ではなぜ,テクノロジーやSNSと関わる大学生や高校生にとって,これらのコストが以前にも増して増えてきているのか?
その主張を説明する為に,若者が良く使うSNSやアプリ一つ一つに焦点を当てて,説明する。
まずはミレニアム世代の典型の一つであるインスタグラムである。
2. インスタグラム編
では,本noteの最初の仮説である「現在テクノロジーとともに生きている私たち(特にテクノロジーやSNSに敏感な大学生や高校生)は,以前にも増して日常のコストが増してきている。」という主張に対して,インスタグラムからこの主張を説明する。
インスタグラムを使うことによって,モノ・サービスの消費と人との消費両方のコストが上昇する。
主な理由はこうである。
モノ・サービス消費に関して
・同じ服を投稿しない
・インスタグラムの広告効果
人との消費に関して
・ストーリーの出現で,より互いが会いやすくなった
それぞれを簡潔に1文で述べると以上となり,これから上記3要素をそれぞれ詳しく解説していく。
同じ服を投稿しない
これは,「ワンショットマーケティング」と呼ばれ一度インスタグラムに載せた服は,もう二度とインスタグラムに載せない傾向のことである。
理由として,同じ服ばっかり載せるのは, ダサいや貧乏くさいということが挙げられると考えられる。
実際に高校3年生の妹が以前こんなことを言っていたのを記憶している。
「この服はもう一回インスタに載せたから次の遊びには着れない。」
「次の遊び用の服を買わないと。」
この様に,インスタ映えやおしゃれを追求する現代のミレニアム世代には,「ワンショットマーケティング」の観点から,多様な服のバリエーションが求められるようになった。そのため,インスタグラムのために服や装飾品を買う機会が増え,結果として,モノ・サービス消費に対するコストの増加が起きているともいわざるを得ないのではないだろうか。これが1つめのモノ・サービス消費がインスタグラムによって進んできている理由である。
インスタグラムの広告効果
2つ目に,モノ・サービス消費がインスタグラムによって進んできている理由は広告効果によるものである。
私が考えるインスタグラムの広告とは主に2種類である。
1種類目・インスタの発見タブ
これは,インスタの機能の1つであり,自分の興味関心がある分野の投稿を閲覧することができる機能である。
この発見タブが私たちの消費コストを上げているのだ。
例えば以下の様に,発見タブにはいくつかジャンルがある。
例えば,ショッピング。
次に,ごはん。
最後に,美容。
この様にジャンルごとに,そのジャンルに関連する動画や画像をいくらでも探すことができるのである。
例えば,服に興味がある人がショッピングのページをみたらどうだろうか?
おそらく,発見タブで見つけた商品が欲しくなったり,似たような商品を買う購買意欲がかき立てられるにちがいない。
この様に,インスタの発見タブによって,私たちは,購買意欲をかきたてられ,結果として,モノ・サービス消費が増えるのである。
2種類目・自分の友人や知人の投稿
2種類目の広告は自分がフォローしている友人や知人からの広告である。これは正直広告というよりは,単純に投稿のことである。
インスタグラムを使っていると,友人がレストラン,服,靴,パーマ,髪染めなど様々なモノやサービスを投稿する。
身近な友人や知り合いのこの様な投稿を見ることで,自分も欲しい!自分もこのサービスを受けてみたい!と思うようになるのである。
言い換えるのであれば,先ほどのタブ検索の様に友人や知人が載せているモノやサービスに影響され,自分も消費行動に走りやすくなるということである。
このため,私たちは友人や知人からの投稿からも購買意欲をかきたてられ,結果としてモノ・サービス消費が増えるのである。
次に,インスタグラムがどの様に人との消費コストを増加させてきているかということについて説明する。
ストーリーの出現によりお互いが出会いやすくなった
まずはインスタグラムのストーリー機能について説明する。
ストーリーとは,通常の投稿に対して,24時間のみで投稿が消えるインスタグラムの投稿機能である。24時間で投稿が消えるというお手軽さが,通常の投稿に載せるほどでもない,ちょっとしたことなどを載せる際によく使われる。
このストーリー機能が,人との消費コストを上げているのである。
主な理由は
タイムリーの居場所がわかるということである。
このタイムリーの居場所がわかるというのはどういうことかというと,ストーリー投稿の特徴が関係している。
インスタグラムでは,
通常の投稿=過去の出来事 (昨日〜のライブに行ったなど)
ストーリーの投稿=今現在の出来事 (今現在〜のライブに来ているなど)
が投稿される傾向が見られる。
そのため,ストーリーでどこかの場所や居場所のハッシュタグをつけ、投稿するとその人が今どこにいるのかわかるのである。
例えば,私がいま新宿にいると仮定して,新宿の風景をストーリーに載せるとする。
そうすると,友人からこの様なメッセージが来る可能性がある。
「え!俺も今新宿にいるんだけど!よかったら会わない?」
実際に私は,この様なメッセージを受けとったことも,送ったこともある。インスタグラム使用者であれば共感できるのではないだろうか?
そして,その友人と会うことになったとしたら,大体の場合,大学生だったら,ご飯を食べに行くか,飲みに行くか,カフェなどに行くかということになるであろう。
ここで,会う予定ではなかった人に会い,急にご飯を食べに行ったりすることで,消費コストが発生するのである。
この様な現象はSNSがなかった時代には極端に少なかったであろう。なぜなら,SNSがなければ他の人が何をいましているかなど知る方法がなく,急に会うことなどは基本的には,考えられないからである。
だが,インスタグラム,とりわけストーリー機能の発展により,人と会う機会が増えたのである。そして,人に会う機会が増えるということは,すなわちお金がかかる機会も増えるということである。
以上がインスタグラムの発展によって,どのように私たちミレニアム世代のコストが増えているかということについての説明である。
3. LINE編
では次にLINEである。LINEを用いることによって,人との消費コストが上がる。
先日,大学の事務の人が言っていたことで非常に印象的であったフレーズがある。
それは,「大学の在り方とは以前と比較して,変わってきている。私(事務の50代くらいの男性)が大学生だった時は,大学が主なコミュニティで,高校の友達に会うのは年に一回,中学の友達は数年に一回であったが,現在の学生にとって,大学は以前ほどコミュニティの力が減ってきており,変容してきている」という内容である。
これが意図するところとして,LINEやメッセージアプリの発展により,中学や高校の友人,ましてやインターネット上で自分が会ったことのない人とも簡単に連絡を取れるようになった現在では,一昔前の様に,大学が唯一のコミュニティではなくなってきているということである。
この様にテクノロジー発展前・・普段会うのは大学の友人や先輩のみ
現代・・大学の友達,高校の友達,中学や地元の友達,ネットで知り合う人々など様々な人々と会うことが日常化してきている
そして,このようにSNSやテクノロジーの発展によって、様々な人々と簡単に会うことが可能になった現在において,人とのコスト消費が増加しているのである。
4. 現在のミレニアム世代の消費行動
では,次に,インスタグラムやLINE, インターネットの発展によって,日常のコストが増してきているのという仮説を前提に,ミレニアム世代の消費行動について考察する。
現在のミレニアム世代の消費行動として,主に2点の特徴が挙げられる。
第一に,できる限りコストを落として,モノを買うということである。
これは,例えば,メルカリで中古品を買ったり,店頭で商品を確認してから,より安いネットで買うなどの傾向のことである。例えば,僕の高3の妹は,メルカリで大学受験用の赤本を買っていたし,大学生の間でも,授業に必要な教科書をメルカリで買うということはよく見られる。
第二に,消費と売却を循環する。
これはまーさん(@marcahang_26)のミレニアムnote『メルカリネイティブ思考法。』から知ったことなのだが,現在のミレニアム世代は,一度買った商品をずっと保持するのではなく,一定期間後にメルカリなどのプラットフォームで売却し,消費と売却を繰り返している傾向が見られる。
この二つの傾向に共通していることは,できる限りお金を使いたくないということである。
この2つの傾向が見られる主な要因の1つとして,私は,散々述べてきたように日常のコストが増加してきていることが要因だと考える。
5. 購入ではなくシェアで十分?
次に,上記のミレニアム世代の2点の消費行動を踏まえたうえで,ミレニアム世代が欲しているであろう消費需要について説明する。
結論から述べると,現在のミレニアム世代が欲していることは,消費需要とは,商品を買うことではなく,一時的に所有することではないかと考えられる。なぜなら,購入と売却の循環から,結局は一度購入した商品でも売却して,手放すという傾向があることは,逆に言えば,必要な時にだけ借りることができるプラットフォームがあればいいのではないかと考えられるからである。
例として,airCloset社を紹介したいと思う。
この会社は,月額制で服のレンタルを行っている会社である。
2014年度に設立され,会員登録数はうなぎ登りである。
このairCloset社の様にモノのシェアを可能にするビジネスの仕組みとは,ミレニアム世代と相性が良いと考えられる。
理由として,
・例えば服や装飾品関しては,登録することで服や装飾品のバリュエーションがおびただしいほど増え,インスタグラムでいくらでも違う服や装飾品を載せることができる。「ワンショットマーケティング」に非常に相性が良い。
・現在のミレニアム世代の「購入」「売却」という循環の消費行動から,同じ商品をずっと保持することにあまりこだわりを持っていないように感じ,自分が必要な時に必要なモノを借りれる安い仕組みがあれば,そちらに価値を見出すと消費行動から考えられるため。
・モノを購入するよりも,シェアするほうが安くつくことが多く,日常のコストが増してきているミレニアム世代にとっては,合理的なコスト節約の方法。
これらがあげられる。
そのため,
・SNSやインターネットの発展により,日常のコストが増加してきている
×
・「購入」「循環」の消費行動から,モノを保持するこだわりが減ってきているなどのミレニアム世代の消費行動
この二つのミレニアム世代の特徴を掛け合わせたときに,一番考えられる消費需要とは,「一時的に保持する」言い換えると「シェアできるプラットフォームや仕組み」ではないかと考える。
まとめ
本noteでは初めに,「ミレニアム世代の消費コストは上がってきている」という仮説に対して,モノ・サービスに対する消費コストと人とに対する消費コストの2つの消費コストからSNSやインターネットの発展によってなぜ私たち,ミレニアム世代の消費コストが増してきているのかということについて説明した。
次に,その消費コストが上がってきている中で,私たちミレニアム世代がどの様に消費を行うのかという消費行動に焦点を当てた。
そして,最後に,SNSやインターネットの発展によって日常のコストが上がってきている×ミレニアム世代の消費行動から,ミレニアム世代の消費需要について説明した。
おわりに
ここまで,現役大学生の視点で,私たちミレニアム世代の消費の現状や消費行動,消費需要についてまとめてみた。たしかに,SNSやインターネットは日常のコストを上げてきていると思うが,それでも私たちは,SNSやインターネットとは切っても切れない存在になっている。
また,このような現役大学生の消費事情や消費行動,消費需要について以前にも考えたことはあったが,実際に文字に起こしたのは初めてであった。この文字に起こすきっかけをミレニアムnoteというすばらしい企画で提供してくださったDaiさん(@never_be_a_pm)には感謝の気持ちでいっぱいである。
このnoteが,ミレニアム世代のSNSやインターネットが影響を与える消費事情,消費行動,消費需要等を,皆さんが理解するのに少しでも貢献できたのであれば,私自身何よりもうれしく思い,ここで筆を置かせていただきたいと思う。ここまでお読みくださった全ての人に感謝いたします。
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