花和尚魯智深に恋する私が、牡丹を見に行った話。
百花の王、牡丹。
これが見頃だということで、夜勤明けに気合いで行ってきた。
高田馬場駅から徒歩10分ほど、西武新宿線だと下落合駅から徒歩5分ぐらいだそう。
薬王院(東長谷寺)
高田馬場駅から、東京富士大学というところを通り過ぎ、とても都心とは思えない閑静な街の中に突如現れるお寺。
前日は雨だったが、きれいな晴れ。今年、満開を見られるのはもう今日しかないだろう!と思ってやって来た。
牡丹を見にきている人たちはたくさんいて、でも私がダントツの最年少だったと思う。一眼レフを持った本格的写真家や、花がお好きな御夫婦などなど。
なぜ私が、突然このように牡丹にこだわるようになったのか。
それは、北方謙三先生の水滸伝を読み、「花和尚・魯智深(ろちしん)」というあるひとりの豪傑に心を奪われ、恋をしているからである。
※以下、北方水滸伝に関するネタバレを含みます。
「背に牡丹の入墨の花和尚と言えば、ならず者が竦みあがるほどだった」
魯智深(渾名:花和尚)1066-1113、北方水滸伝の中の人物
還俗後は魯達(ろたつ)という昔の名にかえる。
放浪の男。身長九尺(198cm)で容貌魁偉なオルガナイザー。
たくさんの豪傑の心をつかみ、愛された男。
「この人は、信じている者を、決して裏切らない」
牡丹が満開になるのは、4月下旬~5月。私の誕生日(4.22)くらいにちょうど満開になる牡丹の花。これも花和尚魯智深と私の、運命といっても過言はないだろう。
「生きるも無」
雨に弱い牡丹の花。薬王院の牡丹の頭上には、雨避けが掛けられていたが、それでも花びらに雫を受け止めていた。
「いやあ、濡れた。いやな雨だ」魯達が雨に濡れて宣賛・金翠蓮宅に駆け込んだ様子を思い浮かべる。(12巻)
「俺は、人たらしなのだ。どんな人間でも、必ずたらしこんでみせる」
この牡丹、身長九尺で(いや違うけど)、道を通る人間に顔を向けている、容貌魁偉なやつ。このオルグっぷりは、花和尚魯智深。見つけた。
魯達の魂の眠る、牡丹色の十七巻とともに最高の1枚、パシャリ。
満開の牡丹を見られて本当に良かったです。
魯達の生き様を、牡丹の花にこめて。愛してる。