認知バイアス 鈴木宏昭


1章 注意力、記憶力には欠陥がある。

2章 リハーサル効果、利用可能性ヒューリスティック 人は自分が思い出しやすいものが、世の中では頻繁に起こっていると勘違いする。また、メディアは、珍しいものをよく放送したがる。そして、リハーサル効果により、勘違いする人が現れる。


3章 我々は、プロトタイプの代わりに代表例、ステレオタイプを用いて予測や判断を行う。これが差別や偏見をしてしまう原因だ。

4章 確証バイアス、我々は物事を思い込みで判断し、それを強める情報を集める。

5章 我々の行動は、自らの意思ではなく無意識によって行われる。

6章 言語が記憶や思考を妨害する恐れがある。

7章 創造は制約によって妨げられるが、それは多様性+目標の共有により解決することができる。また、「突然のひらめき」という事があるが、それは学習を重ねるごとに徐々に筋の良い答に近づいていった結果である。失敗が見方の変化を促す。

8章 集団におけるバイアス。周りの意見が間違っていたとしても、それに合わせてしまう。

9章 将来何が起こるかなんて予測ができないため、準備をすることはできない。そこで、我々は今あるもので補うことにより対処してきた(ブリコラージュ)。

我々は、何が何よりも優れていて、劣っていると優越をつけたがるが、それぞれの環境によって違うので比べる事が間違っている。


我々人間は、記憶力は曖昧、偏った考え方、物の見方をしてしまう、自らの意思ではなく無意識により行動している、自ら使う言語により記憶に悪影響を与える、集団により間違った結果を出してしまう等、脆弱なシステムにより構成されている。

だから人間はダメであると言う訳ではなく、ダメな部分もある時は良い結果をもたらす。良い部分も悪い部分も含めて人間であるので、他者と比べる事はしなくていい。

人々全員がこの事を踏まえて生活できれば、多様性を許容でき、傷つく人々の数が減り、生きやすい世の中になるのではないか。


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