生物はなぜ死ぬのか 小林武彦

「死は生命の連続性を維持する原動力である」

それがこの本書の問いに対する答えである。

生き物にとって死とは、進化するため、つまり変化と選択を実現するためにある。

死は必然であり、我々は生まれてきた以上、次の世代のために死ななければならない。

だか、死ぬことは恐怖である。この恐怖は、人が共感力を身につけ、集団を大切にし、他者との繋がりにより生き残ってきた証である。


本書を読むことで、生物がなぜ老化し死に至るのかを理解することができた。老化することも死ぬことも我々生物には必要なことであり、受け入れなければならない。利他的に死ぬことが生物の進化に繋がり、世の中の発展につながるのである。

また本書では、AI化が進んだ現代でどう生きていくべきかにも言及している。

AIは人よりも優れた能力を持っていたとしても、AIが下す判断が正しいとは限らない。また、AIに頼りきって、人が自ら思考することを怠ってしまえば、AIに従うことになりかねない。AIに利用されるのではなく、ほどよく利用するぐらいの付き合いをするべきである。



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