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これからは、駅前にラジオ局?

昔は東京にも、ラジオのサテライトスタジオが各地にあった。日比谷シャンテ、渋谷パルコのスペイン坂スタジオ、渋谷地下街にあったカタクリコスタジオ、お台場のデックス東京ベイスタジオ、その他、新宿ミロード、新宿タワーレコード、渋谷タワーレコード、渋谷 HMV、有楽町ビックカメラ、東京ミッドタウン……。舞浜にあった STUDIO IKSPIARI もクローズしてしまった。

今、都内で一般の人が観覧できるラジオスタジオといったら、文化放送サテライトプラス(本社1階)や、地上から2階を見上げるかたちになる J-WAVE けやき坂スタジオ(本社と同じ六本木ヒルズ内)、Tokyo Fm Ginza Sony Park Studio、代々木にある FM FUJI の Studio ViViD、あとは、TOKYO SKYTREE TOWN STUDIO や、最近できたばかりの DHC 渋谷スタジオ、あとはコミュニティ FM が開設しているサテライトスタジオがいくつかあるくらいだろうか。

そんなことを考えていたら、こんな記事を見つけた。

ラジオの黄金期には、人が集まるところにサテライトスタジオがあった。そして、ラジオ局の本社の多くは官公庁の近くにあった。今でも地方に行くと、昔お城があった場所にそのまま市役所が建ち、そのまわりをお堀が囲み、そのすぐそばに放送局や新聞社が並んでいるところも珍しくない。ネットも電話もない時代は、情報発信地はそういう場所であるべき理由があったのだろう。そして、本社が官公庁街やビジネス街にあったから、ラジオをアピールするために、人が集まるところにサテライトスタジオを作るようになった。

「ラジオの低迷」と言われて久しい今、特に地方ローカルのラジオ局は、これからますますのダウンサイジングを求められる。東京だって、オフィスビルの1〜2フロアで完結できる時代が来ている中、ラテ兼営局でもない限り、ローカルラジオ局が築数十年の自社ビルに居続ける必要はなくなってきたのではないだろうか?

そんな中で、このように商業施設の敷地内に本社機能まで入れてしまうというアイデアが、これからの常識になるのかもしれない。

ラジオはいつも、リスナーに寄り添ってきた。上から見下ろすことなく、同じ目線で、時には手を引いたり背中を押したりしながら、リスナーととも歩んできた。「人が集まるところにコンパクトなラジオ局」、ラジオが人々に勝手に近付いていく、というのも、ひとつの大きな戦略として面白い。

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