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【ポ鯖アドカレ9日目】「メテオス」と巡るわたしのルーツ

まえがき

こんにちは!RD-Catと書いてらじねこと読ませるやつです。
こちらの記事は、ポ鯖というDiscordのゲーミング鯖で企画された、「ポ鯖8周年記念ゲーミングアドベントカレンダー」の9日目の記事となります。
8日目はぴろずさんの「一番遊んだブラウザゲームが『粉遊び』だった人でした。
粉遊び、懐かしい……!当時中学生くらいだったときによくアクセスして遊んでました。アスレチックを作って投稿するなどしてた記憶がある。
今でも更新が続いてるとあって、久々に覗いてみたら現在でもかなりのアクセス数、そして作品の投稿があって驚きました。たぶんみんな「そういえばあのゲーム、今どうなってるんだろう」って覗いたりしてるんでしょうかね。
記事内に少しだけ触れられている「テイルズウィーバー」「スーパー正男」の文字で懐かしさはさらに加速した。TWはやったことないけど。

この記事はなんですか?

今回、私がよくお世話になっているポ鯖というDiscordコミュニティにて、「あなたの好きなゲーム」というテーマでアドベントカレンダーを募集されていたので、いい機会なので自分が愛してやまないメテオスというゲームについて、出会いとか思い出とか、あとついでに世界観の魅力とか二次創作の話とかそういうあたりにも少し触れつつ書き連ねていく。
正直勢いで書いてるのでめちゃくちゃ読みにくいと思う……。

あと、画像はほとんど公式サイトのものを引用している。怒られたら消すなどなんかします……。

メテオスってどういうゲームか

「あー聞いたことある。けどやったことないや。」ってなる人がきっと多いと思うので、かんたんにゲームの内容を説明する。

メテオスは2005年3月10日にニンテンドーDS向けゲームとして発売されたパズルゲームだ。
広義としては落ちものパズルだが、ぷよぷよやテトリスと違い、降ってくるブロック(以下「メテオ」)はランダムで振り、プレイヤーは積みあがったメテオを操作することとなる。パネルでポンがイメージしやすいと思う。
で、他パズルゲームと同様、同じ色のメテオを縦・横に3つ以上揃える必要がある。大抵の3マッチタイプのパズルゲーム、先ほど挙げたパネポンなんかもそうだが、大抵のブロックは消えてしまうのが定石だが……

突然爆音とともに打ちあがるメテオの図

メテオスは、揃えたメテオが突然ロケットのように打ちあがり始めるのだ。
こうして打ち上げたメテオをフィールド外に追い出すことができれば、めでたく消えるというわけだ。かんたん!
ちなみに画像を見てある程度察しがつくかもしれないが、マイキャラクターは「惑星」になる。つまりこれはメテオを送り付ける惑星間戦争のゲームなのだ。規模でっか。

メテオスとの出会い、そして熱狂

なんか悲しい事言ってるなこのツイート……。
さて、口を開けば「メテオスが好きだ」と言い続けているが、実はメテオス自体初代であるDS版ではなく、PCで展開されていたオンライン版から認知し、どハマりしていったのである。

今は亡きメテオスオンラインの公式サイト(ネットアーカイブで撮ってきました)

メテオスオンラインは2006年11月22日にサービス開始したもので、当時パソコンでゲームをする小学生(クソガキ)だった自分は、ハンゲーム(現在はハンゲ)でパズルゲームを漁っていた時に出会ったのである。
ただ、自分の持っているパソコンが超ロースペック過ぎてプレイできなかった。そもそもハンゲームで遊んでいたババ抜きだとか、当時遊んでいた韓国製MMORPGのミックスマスターだとか、そういうゲームすべてがカックカクなほどのロースペ具合だった。
メテオスオンラインを遊びたすぎて、ひたすら頼み込んでなんとか父のノートパソコンを借りてプレイした記憶がある。

プレイ画面例。
オンラインなのでアバターとかあったし、独自ルールも多かった。

非常に楽しかったの一言にすぎる。
メテオス自体そもそもワンゲームの周期がそこまで長くなく、それはオンライン版も同様で、ワンゲームが最長でも5分で終わるのだ。とにかくゲームのサイクルが早い。ロビーで部屋を立てて、部屋に参加した人とサックリ遊ぶ。そして打ち上げたメテオで新しい惑星を手に入れて、また遊ぶ。それの繰り返しだ。

そりゃもう中毒になる。なった。
ほかのMMORPGなんかによくありがちな素材集めも、似たようなことがこのゲームにもあったのだが、それも苦にならないくらいにやり込んでいた。
当時ハンゲームを経由して遊んでいたため、プレイ日記をハンゲームの日記機能で書いていたし、そこでメテオス同好の士も生まれた。

オンラインを通じてメテオス中毒に陥った私は、誕生日プレゼントかなんかでDS版のメテオスを手に入れ、DSとオンラインの両方からメテオスを摂取する生活を送っていた。文字であらわすとヤベー奴だな。

ただ、惜しいことにメテオスオンラインは2007年10月31日にサービス終了してしまった。課金要素がかなり微妙だったため、集金が上手くいかず終わってしまったのだと思うが、憶測なのであまり深く掘り下げないでおく。

さて、メテオスにどハマリした人間、なぜかホームページを作るソフトを親が持っており、それを使ってメテオスのファンサイトを作り出した。
(サイトのURLは忘れてしまったし、そもそも若気の至り全開みたいなやつなのでここには貼らない。勘弁してください。)

まあそういったわけで、ハンゲームのブログ記事にそのホームページのことも宣伝していたし、その頃から他のメテオスファンサイトにも顔を出し始めていたので、掲示板で日々同好の士とメテオスに対する愛を語り合ったり、お絵描き掲示板でメテオスのファンアートを描いたりして過ごしていた。

閑話 / パズルゲームにしては深すぎる世界観

ファンサイトと一言に言っても様々なものがある。ゲームの攻略を中心に扱うものや、ただゲームの良いところを語るものもあるし、中にはゲームの世界観を用いて二次創作を行うものもあった。たぶんこの辺りは他のゲームでも同様だろう。ちなみに自分がやっていたのは二次創作系のファンサイトだった。

ただ、メテオスの二次創作事情は、他に比べてやや変わっていたように思う。

メテオスの顔とも言える宇宙人くん「ジオライト」くん。
かわいいですね。

というのも、キャラクターと呼べる「宇宙人くん」の見た目は記号的だし、なんなら操作キャラは「惑星」だ。
また、本作ではその惑星や宇宙人くんにもそれぞれ設定が練り込まれている。惑星自体の特徴もそうだが、惑星の大きさだとか、その惑星に住む宇宙人くんの体長だとか、人口だとか、宇宙人くんの生態だとかが、公式サイトに細かく描かれている。
そんなわけでとりわけ擬人化ジャンルが発達していた印象がある。見る限りだとシンプルに擬人化しているものもあれば、異形化しているものもあったし、なんならスプラトゥーンでメテオス二次創作している人も見たことがある。かなり幅広い。

公式サイトにその惑星の設定が細かく描かれている。これをもとに二次創作している。
なんか闇深い事書かれてる。

また、そういった惑星の設定以外にも、メテオス自体のバックストーリーもかなり深く作り込まれている。

上の動画はメテオスのオープニング映像となる。これがゲーム内で流れるのだ。2005年の、DS最初期のソフトで。

メテオスのストーリーについて軽く書くと、

突如現れた、メテオを無限生成する“惑星メテオス”の暴走を、これまた突如現れた近くの惑星にそっくりコピーする謎の物質を宇宙船に組み込み、相手の力を利用して惑星を打破する。道中他の惑星に近づいた時に倒してしまうが、全部終わったらメテオを使って再建してきゃいい。
メテオスを討つまで負けるわけにはいかない。

……もう一度言うが、これがメテオスというパズルゲームのストーリーである。やたら壮大だ。

そういった事情があるため、メテオを打ち上げて惑星間で戦う必然性が出てくるし、上空からメテオが降ってくる理由付けにもなっている。ゲーム性と世界観の結びつきがしっかりしている……!

ストーリーについてさらに言及すると、本作はなぜかマルチエンディングである。
メテオスを倒して大団円というシンプルなものから、
・宇宙船がメテオスに化けたまま戻れないエンド
・自己複製したのか別の世界線と統合したのか、無数のメテオスが存在していたエンド
・メテオス撃破後も隕石の打ち上げがスポーツとなるエンド
・巨大フォークでメテオス倒しちゃうエンド
と、グッドもバッドもギャグも揃っちゃってる妙な充実っぷり。なによ巨大フォークって。

銀河巨大フォーク。ゲームクリアしたら唐突にこの画像が出てくる。
おかげでメテオス二次創作界隈において、
「フォーク」は若干特別な意味をもつとかもたないとか。

こういった世界観の作り込みも本作の魅力で、公式サイトやエンディングなどを参考にしながら設定を練りこんだり、さらに深堀りしたりして、多様な解釈、多様な創作が作られたのだと私は思う。

ちなみにこういうやつもいる。厨二病か?
なお彼が二次創作において最も解釈の違いが出やすいキャラと思ってる。

メテオスを通じて二次創作、創作へ

……さて、話は本筋に戻す。
あるファンサイトも二次創作系のサイトだったのだが、そのサイトで印象的だったのは、なりきりチャットの存在だろう。
(なりきりチャットという文字を見て頭痛を感じたり叫び声を上げたくなった人は仲間です。こわくないよ^^)

多分説明不要だと思うが、一応軽く説明しておくと、なりきりチャットはその名の通りキャラクターになりきってチャットを楽しむというものだ。なりきって何するのといっても、ただただチャットを楽しむだけのこともあったし、役になりきってストーリー展開的なこともしたこともある。

最初こそは宇宙人くんの擬人化を作ってはロールプレイをしていたが、そのうちにオリジナルの宇宙人くんを作ったし、最終的にはただただオリジナルのキャラクターを作ってチャットにいそしんでいた。

めちゃくちゃ楽しかったし、自分の創作の始祖とも思っている。

当時中学生だった私は、そのファンサイトにのめり込み、常連となり、高校前半くらいまで青春の日々を消費した。
頭はそこまでよろしくなかったので、いろいろと解釈を見出したりとかそこまで凝ったことはできておらず、ただ擬人化やキャラクターを作ることを楽しんでいた記憶がある。
(ちなみに現在そのファンサイトは拠点をDiscordに移し、そこでもコミュニティが出来ている。たまに顔出させてもらってます。)

ちなみにこの頃の世間はというと、2008年頃にXBox Live Arcade版として新作の「メテオスウォーズ」が発売されていた。
だがXBoxは持っていなかったし、当時自分の周辺にいた人もXBox未所持だったため、手が出せないものとしてしょっぱい顔をしていた記憶がある。あまり話題にもしなかった。(すると買えない現実に気が狂って死ぬので。)

メテオスウォーズのゲーム画面。新規惑星も4種増えてる。ほしい。

時を超えて再び打ちあがるひと

それ以降というもの、二次創作、そして創作の楽しさを知った私は、pixivやらTwitterやらでいろいろ描いては上げるなどをしていた。メテオスの二次創作は、中学の頃よりやや落ち着いたのか、あまり触れないことも増えた。

ただ時々発作みたいに「メテオスの新作欲しいなあ」とか、「メテオスはいいぞ」とか呟いたりはしてる。何なら今もしてる。思い出した時に突然言い出すあたり、昔から行動パターンは変わってない。

2015年になり、メテオスの権利取得のニュースもあったが、結局その後の続報もなく、ただいつか出るかもしれない新作を夢見る日々を過ごしていた。
(このあとスプラトゥーンが出てしばらくそれに超お熱になるが、いったん置いておく)

念のため言うと、この間特に何もなかったわけではない。メテオスの擬人化をやっていらっしゃる方と出会う機会もあり、その供給をめちゃくちゃ有難がったりしていた。ただ残念なことにフォロー解除になってしまってさよならしてしまったりすることもあったが。そういうこともある。人なので。

時は流れ2021年の2月頃。

急になんだこの埋め込まれたツイートはと思ったことだろう。
自分でホームページを持っていた頃にお会いし、こちらからもお邪魔させていただいていたメテオス擬人化界隈の有名どころさんと唐突に連絡が取りあえてしまった。8年越しの再会だ。
(この勢いで他のメテオス関連の方同士が繋がったりしてた。面白い。)

今でこそTwitter(現X)で昔会った人と再会する出来事なんてよく見る光景だが、いざ自分がその立場になると非常に感慨深いものがある。仕事終わりにめちゃくちゃルンルン気分でツイートしまくりながら帰り道を歩いた記憶がある。たぶん傍から見た人は変な人だと思ったことだろう。

で、一度熱が入ると急に行動力が高まることに定評のある(?)私だが、今回も無事荒ぶることとなる。

自分でコミュニティを作った。また思い付きでなんかやってるよこの人。

時々メテオスの世界観の考察だったり、解釈をぶつけあったり、描いた絵を見せ合ったりして過ごしている。
二次創作のジャンルとしてはマイナー気味なのもあり、かなり細々とやっているが、それでも同好の士が集まり、同じ「好きなもの」について語れる場を気軽に設けられるようになったのは非常に有難い。
なんだか昔にファンサイトを作っていたあの頃に戻れたようで、嬉しくも感じている。

さいごに / わたしのルーツは「メテオス」だ。

最近というもの、結局スプラトゥーンの熱のほうが冷めやらない感じで、お絵描きもイカに関するものが多かったりする。また、怒涛の勢いで新作のゲームが次から次へと出てくるため、昔遊んだものはどんどん埋もれていってしまうものだ。

それでもこうやって今も絵を描いて創作をしたり、どこかしらのゲームコミュニティに参加させてもらったりしているのは、元をたどればメテオスというゲームに出会ったおかげなのかもと、今でも時々思う。

メテオスというゲームに出会ったからこそファンサイトを作った。
擬人化というジャンルを知り、取り組むようになった。
そこから自分でオリジナルの創作もするようになった。

そう考えれば、メテオスという存在は、自分にとっての「ルーツ」といっても過言じゃないかもしれない。

そんなメテオスだが、来年の3月10日には20周年を迎える。
何か大それたことを企画したり……とまではいかないかもしれないが、せっかくだし何かしらの形でお祝いできたらなあと考えている。何かいい案あったらこっそり教えてね。

おまけ1:最近のメテオス事情

ここからは盛り込めなかった話題をこまごま書いていくコーナーにする。
近年、メテオスについて話題が上がる出来事がいくつかあった。

メテオスのゲームデザインを担当された桜井政博さんが、ご自身のYoutubeチャンネル「桜井政博のゲーム作るには」で紹介されたり……。

「RTA in Japan Winter 2023」にて、本ゲームの走者が出たりしている。
Twitter(現X)でメテオスについてのツイートがあり、「懐かしい」とか、「遊んだことある!」と話す方もいらっしゃった。
こう見ると案外メテオスって知ってる人がいるんだなあと、少し嬉しくなった。
そしてやっぱり新作出てほしい。桜井さんもスマホ版出たらいいもの出来そうだねって言ってるし!

おまけ2:公式サイトも特異性たっぷり

メテオスについて話すと大抵公式サイトの独特っぷりも話題に上がる(当社比)。現在メテオスのサイトが消滅してしまっている。なのでアーカイブ版を貼っておく。

少し見ていただけるとわかると思う。全面に落とし込まれた桜井節が……!
スマブラ拳(スマブラの公式サイト)を見たことがある人はもうおなじみかもしれないが、ノリが独特である。

メテオスめえ!全記事だいたいこんなノリ。

ただ、このサイトの最大の特徴は、「宇宙おもしろエディター」「宇宙おもしろ作品集」だろう。
めっちゃ簡単に言えば、公式の画像を使って四コマ漫画が作れるのだ。

No.0001の作品。
宇宙人くんの画像をコラージュみたく貼ったり、
お絵描き掲示板の要領で描いたりして4コマが作れる!

過去情報を見る限り、2005年1月21日~4月29日まで作品募集していたらしく、1万数千の作品が投稿されていたらしい。この短期間に凄まじい。
ちなみに公開されている作品数は2549作。狭き門だ……。

作品は様々なものがあり、メテオスをプレイした感想だったり、設定を見て想像を膨らませたものだったりと様々だ。

No.1944の作品。
小物系の画像も多くあり、それを上手いこと組み合わせてオリジナルのキャラを作る人もいた。

一応こういったものを作った意図は別にあったようだが(後述)、とにもかくにも二次創作にやたら寛容な公式だなと、改めて見返すとそう思う。あと作品集も随分と久々に眺めてみたが、当時流行ったものもちらほら見られ、時代を感じた。

No.0920の作品。
そういうのも選ばれるのか!シュールだ。

おまけ3:ひそかにレポート

実はこの公式サイトには隠しページがある。インターネット黎明期を感じさせる。
こちらもアーカイブでしか残っていない上、アーカイブ上の公式サイトだとリンクが繋がらないので、こちらで貼ってしまう。

ゲームデザイナーである桜井政博さんによる、メテオスが完成するまでの出来事のレポートとなっている。前述してある「桜井政博のゲーム作るには」のはしりみたいなものである。

大体どのゲームもそうなんだろうが、メテオスも例にもれず一筋縄ではいかないことがいろいろあったらしい。それでもゲーム作りに賭ける熱意や考え方、メテオスの世界観のできあがり方、数多くの苦難を乗り越えながら作られるもの、そういったものが読んでいて感じられる内容となっている。

ちなみに、おまけ2の方でちらっと書いたが、ここに「宇宙おもしろエディター」を実装した意図が書かれている。
こちらで引用して書こうとも思ったが、せっかくのゲーム制作者直々のレポートだし、直接見てもらった方がいいように思う。


かんたんに記事をまとめようとしたけど7500文字ほども書いてた。なぜ……。
ここまで読んでいただきありがとうございました!じゃ、メテオス買って遊びましょう。こわくないよ^^

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