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Dance in the island 6 「島の子育て」 インタビュー後記

今回のテーマは、目下僕が知りたいと思ったことから始まり、そこからインタビューが連なっていきました。
このたびお話いただいた3組となったのは偶然でもあり必然でもあったような気がしています。


【偶然の共通点】
ごく個人的な発見だったのですが、今回のインタビューの中で出てきた「オヤジの会」。うちの上の子が小学校入ると同時にこの存在を知り、僕も入ったのですが、すごく面白くて。
取材2組目の小林さんは、僕の住んでいる学区とは違うのですが、その地域に「ないから、立ち上げた」というエピソードを紹介してくれました。

僕の入ったオヤジの会、そういえば1組目の渥美さんのだんなさんがこの学区の「2代目オヤジの会・会長」だったのです。渥美さんからダイレクトに連絡網がまわってきて僕は行事に参加していきました。そうして「オヤジ友達」が増えていく。小林さんのケースと同じく、この地域では先代であるSさんが「ないから、立ち上げた」模様です。僕もこのオヤジの会のおかげで、それまで出会えなかった地域のお父さんたちと出会い、ときには飲んだり遊んだり。

実は学校‐オヤジの会で知り合いになったことを通して、このラジオ番組シリーズの1回目、断水時のインタビューを3人(浅海さん、岡畠さん、山下さん)にお聞きすることにつながりました。
「オヤジの会、つくるぞ」という最初の方の一念発起がなければ、なにごとも起きなかったかもしれません。

【ないから、つくる】
インタビュー3組目の藤本さんも、図らずも「一念発起した人」。お話を聞くまでその思いと経緯を知りませんでした。
「ないから、誰か(行政とか)にお願いする」というのはよくあることだと思います。今回お話を聞かせてくれた人たちは、それとはまた違った、「ないならやるぜ」という感じ(そういう言い方は実際にはされないと思います)で、共感を覚えました。

【叱る・怒る】
渥美さんが、例で「赤ちゃんの泣き声に大人が怒る」ことや子どもにまつわる冷ややかな対応に対して、「元気でいいじゃない~」という言葉を寄せてくれました。一方で、「地域で見知らぬ大人が子どもに対して叱ることが難しい」という状況を小林さんが語ってくれました。

「叱る」「怒る」は似たイメージがありがちだけれど、一連の話を聞いていて何か、どこかが違うのではないかと思うようになりました。
大人からの「不快感の表明」の「怒る」。
大人からの「気にかけている」目線の「怒る・叱る」
両者はまざり合っているけれど、おおもとは全く違う次元の行動ではないか、と。

後者に関しては、極端な場合でいうと「子どもたちが何か身に危険なことをしているとき」、例えば海に落っこちそうになるとか山でやったら危ないことをしていたら、思わず手と声が出てしまう、というのはすぐ想像できます。
それらの延長線上にある、見知らぬ大人が「怒る」という行為と、見知らぬ大人が不快感を表すという「怒る」は全然違うよな、同じにしちゃ乱暴だよな、と思いました。

【子育て環境のよさ・よくなさ】
藤本さんは「不安」という親がおかれた状況のこと、そして最後に「自分の考え方が変わった」ということを表現してくれました。「変化をする」、親も子どもも「成長する」ということを思えると、たしかにとてもポジティブ。これこそが喜びなのかもしれません。

そして「不安」を前にしたときには、小林さんの「親同士仲良くしたい」と考えることは自然の流れにも思えます。


子育てと題してきましたが。
僕が育ってきた音楽のフィールドでは、ライブハウスやレコード、CDなどで楽しむ僕のような人間のことを「キッズ」といいます。ライブハウスでノリノリになってしまい、楽器を持てばジャンプしてしまう。そういう意味では僕も子どもなのかもしれません。
「成長する」ことを楽しめるのは、自分の子どもとだけではなく、どんなキッズ(子ども)とでも。
地域から、さらにどんな人とでも、とイメージを広げていくことができるんだ。とひとり合点がいってしまいました。

放送後にまた気づくことあったら記していきます。

インタビューで快くお話を聞かせてくださった3組と、番組をサポートしてくださっている皆さまに心から感謝いたします!

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第1回 2018年「断水」

第2回  2019年「移住と生業」

第3回 2020年「島育ち」

第4回 2020年「島の先輩たちの声を聴く」

第5回 2021年「家業」


Dance in the island 周防大島は製作委員会として製作・放送しています。

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