口の立つやつが勝つってことでいいのか! 頭木弘樹

読売新聞読書委員の記事を読み、タイトルもとても興味をそそられ読んでみたくなった。

タイトルだけで想像していたのは、口の立たない人目線の話だったが逆だった。
著者の方は口の立つ方。
その人が幼少期に感じた違和感がタイトルになっている。

私はよく、口が立たずもやもやし、後になってああ言えばよかったと後悔する人間だ。
でも著者の方は立つ側からそれはおかしいことだと言ってくれているのに救われる。
こういう人が少しでもいてくれたら自分みたいな人間もなんとか生きていける気がする。

他にも沢山の章にわかれており、どれも面白い話だった。
石垣島の話や小学6年生頃の担任の話、Kさんの話など。
私の人生を思い返してそういう人がいたかと言われれば思い出される人はいないのに、わかる!と頷いてしまう時は良い本だと思っている。

あたりまえだとみんなが信じて疑わないことを考えてくれる、逆側からの視点を与えてくれる。
エッセイが好きな私には凄く合った。
著者の方の他の作品にもとても興味がある。
読みたい。

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