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新築での出来事【閲覧注意】

こんにちは、まいぼうです。

ミュージックプラストークが使えなくなり番組の更新はお休みをいただいいる当番組。

noteは安定の不定期更新でやっていく所存です。

今日は上品なお話を持って参りました。

タイトルを見て上品な話が苦手な方は閲覧を中止していただければと思います。

それでは参りましょう。


【お父さん(36)うんこを漏らすの巻】

俺はお父さん36歳。結婚10年目、5歳の娘を育てるサラリーマンだ。

毎日雨の日も風の日も自転車通勤をし、度重なる深夜残業の甲斐あって今年係長に昇進した。

昨年11月には念願のマイホームも手に入れた。
紆余曲折を経て、かわいい娘と働き者の嫁に囲まれ一国一城の主人にもなり公私共に順風満帆だ。

今日は俺が休みで嫁が早出の日。

嫁に代わって徒歩3分の幼稚園バスの停留所に娘を連れていくのが今日の俺のミッションだ。

食パン一枚を50分かけて食べる娘を急かしながら、園バスの位置情報アプリで出発の時間を気にしていた。

園バスが国道に出た頃に家を出るのがベストタイミングだと嫁から聞いている。

徐々に国道に近づくバスマーク。

そろそろかと娘の持ち物をチェックしてサンダルに足をかける。

その時、ふと軽めの糞意が俺の前を通り過ぎた。

バス停に連れて行って娘を送り出し家に戻るまで7分程度なら我慢出来るだろう。

係長たるもの部下に時間厳守と指導しているのに園バスに遅れるわけにはいかない。

俺は糞意をやり過ごして家を出ることにした。

娘が近所の家のばらの花が開いたと嬉しそうに話しているとき、さっきやり過ごしたはずの糞意が突然強烈な猛威をふるい出した。

*の警戒アラートが脳内(腸内?)でけたたましく鳴り響いている。

*に全ての力を緊急配備し、厳戒態勢を敷く。

ダメだ、食い止められない!

「む、娘ちゃん!お父さんちょっとトイレ行ってくるからここで待ってて!」

娘を安全な場所に退避させ早足で家に戻る。

我が家のトイレは用を足すにはオシャレ過ぎる壁紙に加え、自ら泡を出し便座を洗浄する最新型のパナソニックのアラウーノの便座を完備している。

来客のちょっとお手洗いお借りします〜から帰ってきて開口一番のトイレオシャレっすね!を心待ちにしてしまう程の自慢のトイレだ。

そして玄関を入って3メートル先という好立地からこういった有事の際においても緊急対策拠点施設としても機能する。

アラウーノとオサレな壁紙

玄関に着くや否やサンダルを脱ぎ捨ててトイレに急行、アラウーノの蓋を引っ掴み、勢いよく開けてズボンを下ろす。

娘や園バスを待たせている焦りもあるが、何より俺の*は限界だった。

落ち着いて便座に腰を下ろす余裕もなく中腰でその時を迎えた。

「発車!オーライ!」

極限状態からなのか何故か園バスの添乗の先生の声が脳内にリフレインした瞬間、俺の*は決壊した。

心も*も安堵したその刹那、重大な事実に気がつく。


アラウーノの蓋が…閉まっていた!


焦った勢いで開けた蓋は開き切っておらず、数秒かけて*の決壊に合わせて閉まり、

本来奴を受け止めるはずの便器の身代わりとなって俺の分身をこんもりと受け止めるていた。

自らの役割とは別の仕事をさせられて戸惑っているようにも見えるアラウーノの蓋。

急いでいるからと中腰で致したことが仇となった。

極限下でも冷静に事を俯瞰する自分がいる。

まずは娘を園バスに乗せるのが先決だ。

蓋の上のこんもりさんと目を合わせたまま、そっとズボンを上げる。

尻に挟まった居残りさんが気持ち悪い。
だが拭いている暇はない。事態は一刻を争うのだ。

娘に父親の醜態を晒すわけにはいかない、4歳でトイトレが終了して以来トイレを失敗しないように頑張っている娘の前で、
お父さんが36年経ってもトイトレ終わってないみたいな姿を見せるわけには行かない。

息を切らしながらも出来る限り平常心で娘に「お待たせ!」と声をかけ停留所へ急いだ。

この3分程の出来事を感じさせぬ笑顔で娘、そして尻隙間の居残りさんを連れ立って停留所まで連れて行き、
居残りさんの存在を悟られずに添乗の先生に引き渡した。

新任の先生のキラキラした笑顔が夏の日差しに重なって眩しい。今日は暑くなりそうだ。

「発車!オーライ!」

数分前にトイレで聞いたあの声が今ここにある。

俺はやり遂げた。

居残りさんに大丈夫か?あと少しだ!頑張れ!と心の中で声をかけながら家路を急ぐ。

家に着いてホッと胸を撫で下ろす。

家の中に入ると玄関には気付かぬ間にパンツ包囲網を掻い潜って脱出した居残りさんの足跡が点々と残されていた。

居残りさんを守るために尽力していたがどうやら始めから手遅れだったようだ。

そして開け放たれたトイレのドアから覗くこんもりさん。

自分のケツは自分で拭う。
床の居残りさんとこんもりさんを見つめながら新卒の時に上司に教わった言葉を噛み締めた。

なーに難しい事じゃない。
部下にもそうして教えて来たじゃないか。

パトレイバーのカミソリ後藤も言っていた。

助言はしろ、手助けはするなの精神だ。

助言をしてくれる上司はいないが、拭うんだ、自分で。

人事部の時に世話になったよく漏らす上司も言っていた。

クソ漏らしても内示と個人情報は漏らすなと。

つまりクソは漏らしても良いということだ。

その上司は飲み会の帰り道に漏らしてしまい、庭の外水栓で尻を洗っているところを嫁に見つかりバスタオルを顔に投げつけられたと言っていた。

俺だけじゃない。管理職なら皆通る道なんだ。

さあ朝の掃除を終わらせたら俺の爽やかな休日の幕開けだ。

★今日の一曲
米津玄師「感電」


やるせなさ提げて宵を駆け回る。

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