とてつもなく欲しい服がある


今現在、古着屋のアルバイト中である。
月に一度の店番の日だ。

こう言う日に限って、ずっと目をつけていた商品が残っているし、お客さんが買って行く気配がない。

豹柄のファーコート。
一見、めちゃくちゃ派手に聞こえるが色味はとても落ち着いているし、毛並みも短いから全くいやらしくない。

しかもリバーシブルで裏は焦茶色のスウェード調で豹柄がチラ見えするデザインだ。

丈間も、自転車に乗っても引き摺らない長さかつ、お尻は隠せるからいろんなボトムスと合いそう。

しかも来週から寒くなるから、こんな暖かいコート、まるで神様が今買えと言わんばかりのお洋服。

なのになんでこんなに渋っているのか。
一目惚れしてはや2週間ちょい。

私には今お金がないし、来月のカードの支払いもやばいし、3月から始める新生活のお金も貯めないといけないし、卒論があるから1月からバイトができるかわからない。

そう、本当にお金はないしお金が出ていく予定しかないのだ。 


タイミングが悪すぎる。


上半期の自分は一体何にお金を使っていたのか、不思議で仕方がない。
貯めておけよ、自分。

ああ、本当にお金がない。

欲しいもの、すぐに使えるもの、今シーズン着まくるものが目の前にあるのに!!!!

お金が欲しいけど、制限があるからこそ感覚が研ぎ澄まされていいものを買えるのかなぁと思うから、この経験も、感情も大切にしたい。

ただ、あのコートが欲しい!


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