子宮筋腫のこと(術後3ヶ月〜一年半くらい)

2020年の年明け頃から、新型コロナウイルスの感染拡大が報じられるようになってきました。

今ではもはやお馴染みになってしまっていますが、その年のGWには、東京ではじめての緊急事態宣言も出て、いつもとは異なる空気の中、私はフルリモート勤務をしていました。

特に出勤してやらなければいけない業務がなかった私は、早々に在宅勤務に切り替えて、3月には、ほとんどの日を家から仕事をして過ごすようになっていました。


ただ、去年の初め頃から春にかけて、特に理由もないのにひどく落ち込む日がかなり増えました。

無気力、不安定、理由もなく涙が出てくる、異様な眠気、とてつもない不安感や孤独感。

あ、これ鬱のときとおんなじやつだ。

って思いました。

ただ、ずっとそんな状態な訳ではなく、夕方くらいになると、急にすっと楽になって、少し前までそんな状態だったことを忘れてしまうような。

でも、翌朝目が覚めると、もう絶望的なまでに自分がコントロールできない状態に舞い戻っていたりとか。


在宅勤務の会議中も、訳もなく悲しくなってひとり号泣したり(画面オフ、ミュートで参加できる会議がほとんどだったので)、あまりに辛い時には少し休憩させてもらって、ずっと横になってじっと部屋の1箇所を見つめて過ごしたりしていました。


私がそういう不安定な状態になるのは、生理の少し前からのようだと気付きました。

インターネットで調べていると、PMS(月経前症候群)よりもさらに症状のひどい、PMDD(月経前不快気分障害)というものがあるらしいことが分かりました。

ただ、これは記録を取って婦人科に相談した方がいいとのことで、日記に体調の記録をつけ始めるようになりました。

3ヶ月くらい記録を取って、どうやら生理の2週間前からこうした不安定な状態になるらしいことが分かりました。

つまり、月の半分は、自分では完全にコントロールできないくらいの不安定な状態で過ごしている、ということ。

そうして、4月頃に、自分はPMDDなのではないかと思い、産婦人科に行きました。

この子宮筋腫の記事を書き始めたのは、去年の4月の終わりですが、そもそもnoteを書き始めたきっかけも、自分ではどうしようもない何かを誰かに聞いてほしい、というところから始まったのでした。


手術の前にお世話になっていた産婦人科では、術後特に問題はないのだけれど、今年に入って特に気持ちが落ち込むことが多いことを伝えました。PMDDは、医師が診断するもののようですが、そうなんじゃないかと思う、とも伝えました。

医師の見解としては、手術の前に打っていた、リュープロレリンのホルモン注射の影響が残っているのでは、ということでした。

注射を打っていたのは半年以上前だし、もう生理も来ているし、ホットフラッシュなどの更年期症状はもう終わったのに、精神面での影響だけ残ったりするの!?

と思ったものの、とりあえず漢方薬を処方してくれたので、それを飲むことにしました。

その後、漢方薬がなくなると通院する、ということを、夏頃まで繰り返していました。

プラシーボかも知れませんが、何もしないにはあまりにもつらかったので。


正直、本当にリュープロレリンの副作用だったのかは分かりませんが、生理を止めるくらいの強い力を持って体に働きかけているものなので、そうなのかも知れないな、と、今では思います。

一度体に入ってきたものが出ていくには、水ですら3ヶ月くらいかかると聞いたことがあります。

まさか、手術が終わって何ヶ月も経って、そんな副作用に苦しめられるなんて…と思っていましたが、一概にリュープロレリンだけのせいではないとも思います。

よく分からない謎の感染症が広まっていく、漠然とした不安。

在宅勤務続きで人に会わず歩かず、変化していく健康状態。

お隣のおうちも在宅勤務が始まって、常に隣の人の話し声が聞こえて、うるさい、という感覚(網戸を開け放したまま昼も夜も大声で喋る方なので、本当に迷惑していました。)

ついでに、そのとき好きだった人とうまくいくとかいかないとかのなんとなく不安な感じ。

そういう小さなストレスが折り重なって、私のホルモンバランスに影響を与えていたのではないかな、と思います。

産婦人科でも泣きながらつらいことを訴えましたし、隣の人がうるさいということを管理会社に電話で伝えるときも、毎回半分泣いていました。


まぁ、そんなこともあって、私はもっと毎日楽しく明るく生きていきたいと、切に願うようになりました。

そのために、いろんな本を読んだり、自分と向き合ったりして、ネガティブなループから抜け出す方法も模索していました。


そして、ちょっと飛躍しますが、去年の5月末くらいに、働いていた会社を辞めようと決意します。

会社を辞めることは、子宮筋腫のことと直接的なつながりはありませんが、去年の春ごろの泣きながらでも仕事をしないといけない、という感覚が、術後に感じていた「なんで私ここまでして働いているんだろう」という疑問を増長させたことは、間違いありません。

漢方薬は飲んでいるし、まだまだ月の半分は自分ではどうにもならない状態になるし、それでも、私は私の時間を、もっと楽しく明るく過ごしていけることに、使っていこうと、決断して、行動してみることにしたのです。

ちょうど、やってみたいなと思うバイトが見つかったこともあり、仕事を辞めるという目標ができてからは、自分の意思で決めたんだという自負もあり、つらい現状ではなくこれからやっていきたいことに、意識や気持ちを注げるようになっていきました。

いろいろあって、当初7月末に辞めたいと伝えていた職場には、9月末まで残ることになったのですが、会社を辞める頃には、コントロールできないくらいつらい日はごく稀になり、もう漢方薬をもらいに産婦人科に行くこともしなくなっていました。


今でも、どうしようもなく無気力になる日も、気持ちが沈んで何もする気になれない日も、全然あります。

ただ、長くは続かないし、去年の春ごろに日記に体調の記録を残すようにし出したことをきっかけに、前回の生理から自分の状態を推測できるようになったので、無理にどうにかしようとしなくなりました。


リュープロレリンのせいかどうかは、結局分からないけれども、もしかしたらこれから手術を受ける方、あるいは、リュープロレリンなどのホルモン注射を受けて、なんだかおかしいと感じている方の参考になることもあるかも知れない、と思い、補足的にして書いておきます。


次回は、遂に子宮筋腫の話の最終回として、手術してよかったなと思うことなどをまとめていこうと思います。


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