観光地の街中にある競馬場:ストラトフォード(イギリス、Stratford)

住んでいた街

イギリスで厩務員バイトをしていたとき、私はストラトフォードに住んでいました。正しくはStratford-upon-Avonというところで、エイヴォン川が流れる、シェークスピアの生まれた街として知られていました。

働いてた厩舎から家までは車で20分でしたが、実は家から徒歩圏に競馬場がありました。

それがストラトフォード競馬場。こちらも川沿いにある障害競馬専用のコースです。


観光地ストラトフォード

この街はそれほど大きくないのですが、シェークスピアの生家があったりして、たくさんの観光客がいます。

電車の駅もあるし、高速バスの停留所もあり、アクセスも便利です。競馬場が街中にあるのは、イギリスでは珍しいと言っていいかもしれません。

川沿いの道は遊歩道として整備され、人々が散歩を楽しんでいます。レースのある日は、向正面側にある遊歩道から観戦してる人もいますね。


特徴はレベルの高さ

ストラトフォード競馬場は平坦小回りで、目立った特徴はありません。しかし、なぜだかレースのレベルは高いのです。

イギリス競馬は、日本の地方/中央のような別はなく、国内で1つのクラス体系です。一番上がクラス1、そこからクラス2、3、4…と下級条件になります。
(クラス分けは面白いので別に書こうと思います)

夏の障害競馬のレベルは高くなくて、たいていの開催はメインレースがクラス4程度。ほとんどはクラス5や6の構成です。

しかし、なぜかストラトフォードはクラス3やクラス2の番組が組まれ、格上の馬が走れるのです。障害競馬で有名なチェルトナムやアスコットとは全く違う、小回りのこぢんまりとしたコースなのに。その理由はいまでも謎です。


Annieの思い出

ここで思い出話を1つ。

私のいた厩舎にEarcomesannie(イヤカムズアニー)という馬がいて、私たちはアニーと呼んでいました。

父はAnshan、母はPlay It By Ear。アイルランド産で、栗毛の大柄な牝馬でした。硬めの馬場が好みで、夏の障害競馬で活躍していて、あるときストラトフォードで走りました。

私はもちろん現地へ応援しに行きました。その結果は覚えてませんが、レース後に速歩に落ちたところで歩様の乱れに気づきました。すぐにその場にいたスタッフに伝え、歩様を確認してもらったところ、やはりケガをしたとのこと。

翌朝、厩舎で話を聞くと、靱帯が断裂しており、調教師とオーナーは引退を決断していました。

その後彼女は繁殖入りして、もうすでに2頭のこどもが競走馬デビューをしています。成績はぜんぜん大したことないないんですが、遠い日本からひっそり応援し続けています。


いただいたサポートを励みに、これからも世界各地の競馬場に足を運びたいと思います!