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週末(10/10,11)の2歳戦回顧


今週の2歳戦は見どころのあるレースが複数ありましたので、早速、振り返っていくことにしましょう。


土曜 東京2R 未勝利


ここは、プラチナトレジャーが馬群を縫うようにして伸びてきて、ゴール直前でグアドループを差し切りました。酷い馬場だったこともあるので、このレース自体の評価は難しいですが、プラチナトレジャーがバスラットレオン組の4着馬であることには注目が必要でしょう。

この馬の勝利で、バスラットレオン組は2、4、5着馬が勝ち上がったことになりますから、3着馬ポルトヴェッキオの次走は確勝級と見ることができます。もちろん使ってくる条件にもよりますが、ポルトヴェッキオの復帰戦は、人気でもしっかりと馬券を取っておきたいところです。


土曜 東京11R サウジアラビアロイヤルカップ


ここは、ステラヴェローチェが大外から全馬をまとめて交わすド派手な勝ちっぷりを見せてきました。事前の見どころ解説では、馬場適性の話を抜きにしたため、この馬には触れもせず。いくら特殊なバイアスがかかった馬場だったとは言え、その馬にブッコ抜かれたのは不覚のいたすところではありますね。

このステラヴェローチェ、初戦は最内枠から押して押してハナ。行きっぷりもひと息だった割に最後までしぶといレースを見せてきたわけですが、このメンバー構成では位置取りが悪くなるのは明らかでしたし、切れる脚がない分、開幕週の馬場では出番はないだろうと踏んでいたわけです。ところが極限状態の道悪になって、レース当時は外が異様に伸びる馬場になっていましたから、この結果も合点のいくところではあります。

正直言って、今回のレースをどう評価すべきかは悩ましいのですよね。たしかに馬体面は充実していますし、フットワークにも力強さがあって、いい馬であることは間違いありません。ただ、同じバゴ産駒比較で言えば、クロノジェネシスというよりはブラックバゴに近いイメージもあって、少なくとも器用さに欠けることだけは間違いありません。一方で、東京の2,400mがいかにも合いそうなイメージもありますから、人気を裏切るレースを何度か続けつつ、ダービーの舞台で一発というのは大いに考えられるシナリオではありますね。

2着のインフィナイトは、馬場の悪いところを通ってきての2着ですし、それでもレースセンスの良さは存分に見せつけてくれましたので、今回のところは仕方のない敗戦だったと考えるべきでしょう。モーリス産駒でも、切れる脚が使えそうなイメージを持っているので、次こそは良馬場で走らせてみたいと思います。

セイウンダイモスは、事前の予想どおり外目からなんとなく伸びてきての3着でした。しかし、この馬がブービー人気とは驚きました。馬体が減ってややイレ込み気味だった点を考慮しても、トラックバイアスははっきりこの馬向きだったわけですから、この結果は、概ね能力どおりと評価していいでしょう。

4着ジャンカズマは、戸崎Jに乗り替わってスタートが決まり、スンナリと番手を取れたところまではよかったのですが、今度は、追い出してからがジリジリ。キングストンボーイに先着するのがやっとというのは、まさに事前の想定どおりの結果になってしまいました。

5着のキングストンボーイ。現状を考えれば、よく走っていると思います。これで人気を裏切ったなんて言われたら、馬や関係者に失礼。二番人気にする方に問題があると考えるべきでしょう。


土曜 京都3R 未勝利


ここは、ソダシ組のギャラントウォリアが、ねっきりはっきりの内容ながら、なんとか勝ち切りました。

内容的はかなりもの足りませんが、一応勝ち切ったことは評価してもいいでしょう。ただソダシ組のレベルを考えるには、この馬でギリギリ勝ち負けだとすると、3着以下の馬を過大評価するのは危険な印象もあります。ちょうどいいさじ加減を読み解くという意味では、非常に参考になるレースだったと思います。


土曜 京都5R 新馬


いや~、ここを勝ったアールドヴィーヴルは強い!

差しの利かないどろんこ馬場の中、一頭だけ全く違う脚色で加速ラップを踏んできたのですから、いや~、これは驚愕のパフォーマンスであったというべきでしょう。

馬体的には、父のキングカメハメハよりも母の父のディープインパクトが色濃く出ているイメージで、良馬場ならもっと切れるはず。つなぎが柔らかくてバネの利いたフォームは、間違いなく一流馬のそれと言っていいと思います。

この馬は、間違いなくクラシック路線に乗ってくるでしょう。おそらく素質だけなら、サウジアラビアロイヤルカップ2着のインフィナイトよりも上。今後の活躍が本当に楽しみになる逸材が、ついにここで現れました。


日曜 京都1R 未勝利


ここは、ヴェールクレール組最後の狙い馬ショウナンバサロがキッチリと勝ち切ってくれました。個人的にフルスイングで狙いにいった前走で、随分といいところを見せてしまった分、今回はもっと人気になるかなと見ていましたが、単勝2,110円にはちょっとビックリです。

この馬に関しては、すぐに昇級戦でどうこうということはないので、まずはしっかりといい仕事をしてくれたなのひと言に尽きるでしょう。狙って獲れる穴馬券とは、まさにこういう馬券を言うのですよね。


日曜 京都2R 未勝利


ここは、強敵相手に惜敗続きだったカスティーリャが、道中折り合いを欠きながらもなんとか勝ち切りました。

この馬、出遅れたり引っ掛かったりで、未だに能力を出し切るレースができていません。フットワークの良さから成長力はありそうですので、昇級戦でも相手なりに走ってくるイメージでいいでしょう。時計が遅く勝ちっぷりの地味さが嫌われるようなら、次走はちょっと狙ってみたい気もしています。

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