見出し画像

12/12,13 の2歳戦回顧とクロフネ


最近、記事のタイトルがマンネリ化してきた印象もあるので、今週は、少しだけタイトルを変えて、簡単に2歳戦を回顧してみようと思います(笑)

なお、阪神ジュベナイルフィリーズに関しては、独立した回顧記事として無料公開していますので、こちらをご覧ください。

土曜 中山9R
黒松賞(2歳1勝クラス) 芝1,200m


ここは、人気のラヴケリーが取りこぼしたことに少し驚いたのですが、冷静に見ると、1分8秒台で走ったエムオーシャトルのパフォーマンスは、地味に優秀なんですよね。

日曜最終レースの古馬2勝クラスを勝ったトキメキで1:09.4ですから、多少の馬場差を考慮しても、なかなかの好時計だったと思います。エムオーシャトルは、母系に質の高いスピード馬が揃っているので、おそらく千二が主戦場になるはず。基本はそんなに人気になるタイプではないと思うので、今後も条件が合うレースでは、思い切って狙っていく手もありかなと。

土曜 阪神9R
エリカ賞(2歳1勝クラス) 芝2,000m


ここは、アイビーS上位入線馬の一角を人気のディープモンスターが崩すという図式になりましたね。

そういう意味では、ディープモンスターのポテンシャルを推し量るのにはちょうど良かったですし、歴史的にここは出世レースではあるものの、このくらいのメンバーだと、現状はラーゴムにもちょっと及ばないレベルであることが確認できたのは、大きな収穫だったと思います。

日曜 中山7R 2歳1勝クラス ダ1,800m


ここは、ペルーサ産駒のラペルーズが、直線で突き抜けて快勝。時計も古馬2勝クラスを上回っていますし、それほど人気はありませんでしたが、今後の活躍を大いに期待させる素晴らしい走りを見せてきたと思います。

このレース、8着のタマモブトウカイあたりまで、目立たないながらもいいメンバーが揃っていたのではないでしょうか。もともと超ハイレベルになる傾向が強いレースではあるのですが、今年も、基本はその傾向を踏襲していたと言えるでしょう。

なお、このレースについては、後ほどの余談のところでも、簡単に補足したいと思っています。

クロフネに関するコネタ


この週末は、クロフネ産駒のソダシ阪神ジュベナイルフィリーズを勝ち、ブルードメアサイアーにクロフネを持つノームコア香港カップを見事制覇しましたね。

今年に入ってから種牡馬生活を引退したクロフネではありますが、ノームコアの妹、クロノジェネシスの宝塚記念制覇も含め、今年に入って大きな足跡を残しているのは、本当に立派なことだと思います。

また、個人的には、デビュー戦からその一挙手一投足に注目していたソダシが、ここでGⅠ馬の称号を得るに至ったことは本当にうれしい限り。また、エリザベス女王杯で自信を持って本命視したノームコアが、このカテゴリーの世界的トップホースの一頭であるマジカルを負かす形でリベンジを果たしてくれたのは、心底、胸のすくような思いでしたね。

余談ですけど、レース後の萩原調教師のコメントが良くて、「Z.パートン騎手がうまく乗って良さを引き出してくれました」ですからねえ~。そこにあのジョッキーへの強烈な皮肉が込められているのかどうかは定かじゃないですけど、ひとたび貶められたノームコアの名誉が、すぐに回復できて本当によかった。

Z.パートン騎手もそうですけど、やっぱり世界的に実績を上げているジョッキーって、必ず馬をリスペクトした騎乗を見せてくれますよね。その点、俺が俺がタイプの騎手がちやほやされる日本って、まだまだ競馬後進国なんだよなと。あれっ、つい、エリザベス女王杯の恨みつらみを本音で書いちゃいましたね。あのジョッキーを信用したこっちが悪いのに、ホントもうすみません(汗)


話をもとに戻しますが、もうひとつ、ここでクロフネの話題を持ち出したのは、以前にも書いた、クロフネの代表産駒フラムドパシオンのことが、つい頭をよぎったから。

何を隠そう、フラムドパシオンが初めて衝撃的な走りを披露したのが、2005年のこの時期に中山競馬場で行われたダートの平場戦。そう、先ほど取り上げた、ラペルーズが勝ったレースなんです。

当時のフラムドパシオンの勝ち時計は、良馬場で1:52.7。同日に行われた古馬1000万条件戦(現2勝クラス)の勝ち時計が1:55.1ですから、当時の1:52.7という時計が、どれほど破壊的で目を疑うレベルのものであったかがよくわかりますよね。

一方、今年のラペルーズの勝ち時計は1:53.7。同日に行われた古馬2勝クラスのチバテレ杯で、僕が注目する素質馬トランスナショナルが1:54.0で楽勝したことを考えると、ラペルーズの時計でも十分すぎるほど優秀です。

ちなみに、当時、1:55.1で走って、フラムドパシオンに大差でぶっちぎられた2着フィールドオアシスは、最終的に準オープンまで出世しています。その比較から考えると、今後の成長次第ではあるものの、ラペルーズはすでにオープンでも通用するレベルの走りを見せているという見方もできるでしょう。藤沢和厩舎で人気的妙味はあまりありませんが、マイナー種牡馬の産駒ということも含め、今後もその走りに注目していきたいと思います。

サポートは任意です。 この記事があなたのお役に立てた時だけでかまいませんので、サポートしてもらえたら励みになります!