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第59回 フローラステークス/第55回マイラーズカップのみどころ


東京11R フローラステークス


今年の桜花賞は、マイラータイプの馬の好走が目立ちましたので、このレースでインパクトを残す走りを見せる馬が出現するようだと、オークス本番が俄然楽しみになってきます。

ただし、ユーバーレーベンがこのレースを3着と取りこぼした中でオークスを制覇したように、オークス本番とは求められる資質が異なるレースになりがちなのも確か。

アドマイヤベルなんかは、明らかにオークス本番で本領を発揮しそうなタイプにも見えますので、そのあたりのさじ加減をどう調整すべきか、非常に難しい判断を強いられている感覚はあります。


また、土曜日の東京芝コースは、道中で外々を回るとまったく勝負にならない馬場傾向となっていましたので、ここは間違いなくこのレースの予想を組み立てる上での最重要ポイントとなるのでしょう。

ただし、各ジョッキーもそれぞれに対策を講じてくると思われますので、さらにその一歩先を読み切るのは、言うほど簡単なことではないような気もしますが、、、


中心には、素直に⑧アドマイヤベルを推すことにしました。

この馬にとっては、スピード優先の馬場が味方にならないのでしょうが、そこはトラックバイアスの読みが正確な鞍上がうまくコントロールしてくれそうですので、大きな割引までは要らないのかな、と。

ただ、フェアなトラックバイアスでレースをやればほぼ負ける気はしなかったのですけれど、道中の立ち回り次第で取りこぼしのリスクが増したとはいえそうですので、「馬券圏内の期待値が最も高いのはこの馬」というところに評価はとどめておきたいと思います。


2番手は、⑩マルコタージュ

この馬は、後ろから行って切れる脚を使えるという馬ではなく、デビュー戦のように前に行ってしぶとい脚を使ったほうが、間違いなくキャラが立つのだろうと考えます。

そのデビュー戦は、スタートがかなり速かったわけですから、当時と同じくらいのスタート切って前の位置を取り切ってしまえば、粘っこい脚を使って好戦できるのではないか、と。


3番手は、①バロネッサ

この馬は、津村Jに乗り替わってスタートを五分に出られるか。そこの部分で8割方この馬の運命が決まってしまいそうな気がしています。

今のトラックバイアスを考えれば、好スタートからロスなく好位のインを取ってしまえば、好走はほぼ約束されたようなものでしょうから。


4番手は、④エルフストラック

この馬は、控えて脚を溜めても切れる脚を使えるわけではありませんので、理想はマイペースの逃げ。それも後続を引き離す形になれば理想的と言えるでしょう。

そのあたりのところは、鞍上もよく理解しているはずですので、今の馬場状態を味方にオークスの出走権を手にするシーンは想像しておいて損はないように思います。


その他、カニキュルは、今回、「何か悪いことをしましたか?」という言いたくなるほどの悪条件が重なってしまいました。

ただでさえ不利な外枠を引いただけでなく、折り合いに不安のあるこの馬には余計に堪える枠の並びとなってしまいましたし、脚質的にも、外を回る差し馬が前を行く馬をまとめて差し切れるような馬場には見えませんので、公平な馬場なら中心視してもいいくらいの馬ではありますけど、今回はさすがに打つ手なしの状況にドハマりしてしまったのではないでしょうか。


クリスマスパレードにとっても、この外枠は大きなマイナス材料でしょう。加えて、今の高速馬場が向くタイプとも思えませんので、ここはシンプルに消しという判断に落ち着きました。

ラヴァンダは、インを上手に立ち回れそうないい枠を引けましたが、こぶし賞の内容からするとこのレース条件は距離的にやや厳しい気もしています。後ろから行く競馬ならなんとか距離はこなせそうですけど、それだと今の東京ではとても差し届きそうにありませんので。


京都11R マイラーズカップ


ここは、セリフォス、ソウルラッシュのG1級2頭に、京都金杯好走馬を中心とした新興勢力の馬たちがどこまで肉薄できるか。そんな非常にわかりやすいレースの構図となりました。


あとは、展開とトラックバイアスをどう考えるかでしょう。

展開面では、京都金杯好走組のトゥードジボンとセッションが積極的にゲートから出して行きそうな中、大外枠を引いたエエヤンがどのような形で絡んで行くのか行かないのか……

この点をどう読むかが、ひとつのポイントになってきそうですね。


トラックバイアスに関しては、土曜日のレースを観ていた感じだと「前目内目が有利な開幕週らしい馬場」という理解でいいのでしょう。

あとは、レースまでに雨がどれくらい降るのか……ですが、多少の雨ではびくともしないくらいのコンディションには見えますので、そこはあまり考えすぎないほうがいいのかもしれません。


ということで、ここは④リューベックの一発に賭けてみようと思います。

この馬の好走パターンは、前に馬を置く形で道中はジッとしていて、最後の直線で一瞬の脚を生かし内をズドンと突いてくる競馬。

前々走はドン詰まって脚を余し、前走は勝負どころから外へと出したことによりこの馬の持ち味が生きませんでしたが、今回は好枠を引けて久々に能力全開の走りを見せられそうですので、人気馬が状態や展開面に不安を抱えている状況の中では、この馬に白羽の矢を立てるという結論があってもいいのではないか。そう判断した次第です。


2番手は、⑨ニホンピロキーフ

この馬は、今まさに力をつけている最中ですし、前の位置を取ってそこから鋭い脚を繰り出せるというキャラクターは、まさに今の京都の馬場状態にうってつけのように見えるんですよね。

もちろん、ガチンコ勝負ではまだ足りない印象もありますが、今の京都で相手が先々を見据えた仕上げで臨んでくるのであれば、ここでひと泡吹かせる可能性は十分。そうみていいように思います。


3番手は、③セリフォス

まあこのメンバー構成ですから、さすがにこの馬の評価をこれ以上下げるわけにはいきません。

枠もいいところを引けましたので、変に外に出さずにインにこだわる競馬をするようなら、さすがに軽視はできないでしょう。


4番手は、⑬セッション

こちらは、手応えほど伸びず、いつもいい脚が長続きしないタイプの馬ではありますが、そんなキャラクターだけに、前2走はやや強気な競馬をし過ぎた印象もあったのですよね。

ここは前2走よりも一列下げて脚を溜める競馬を選択したら、京都金杯組最先着を果たせそうなイメージは湧いてきますので、勝ち切るイメージはなくとも、善戦マンなりに面目躍如のシーンがあってもいいのではないか、と。


なお、ソウルラッシュに関しては、今の京都の馬場で外々を回る形になると終いが甘くなるイメージでいいと思っていますので、中途半端な評価はやめて潔く消すことにしました。

コレペティトールは、前2走がうまく行き過ぎではありますので、3匹目のドジョウはさすがにいないのではないか、と。

トゥードジボンとエエヤンは、お互いに手を握り合えるようなタイプではなく、道中で激しく干渉し合いそうなイメージしかなかったので、どちらもまとめて消しと判断しました。

トランキリテに関しては、直近の充実ぶりを素直に認めつつ「今のトラックバイアスでこの脚質の馬を狙うという選択はあり得ない」と割り切ってしまっていいのではないでしょうか。


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