元想細片/140616

●カマカブリ栗(食品)

 釜かぶり、と名づけられているとおり、まるで釜のように縁が大きく膨らんだ鬼皮をかぶった木の実である。栗と名がついているが正確にはドングリの仲間らしく、栗にあるべきイガなどはない。
 熱した鍋などで炒りつけていると釜の部分が割れてほっくりしたと黄色の実が露わになり、甘い匂いが漂ったら食べごろである。味は栗に似ており、ややねっとりとした歯ごたえと濃厚な甘さが人気である。
 秋の収穫祭や冬の年越し祭りでは、カマカブリ栗の実が大鍋一杯に入れられて焼かれている屋台をよく見かけ、一種の風物詩となっている。もちろん、祭りのときに限らず子供達にはなじみのおやつの1つである。

※この「元想細片」は、架空の品物を扱った百科事典風の読み物です。
 詳しい説明はこちらのページをご覧ください。

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