元想細片/150620

●メジリスミ(花)

 平地や山村だけでなく、多くの街の郊外でも見られる事ができる野草花のひとつ。春から秋にかけてやや黄色がかった白い小さな花を何度も咲かせるため、比較的馴染みのある植物である。
 花びらをすりつぶして取れた汁に少量の灰を混ぜると、鮮やかな黒色の液ができる。この黒い液体は刺激が少ないため、化粧の眉墨やアイラインとして使われる事が多いためにメジリスミの名で呼ばれる事になった。
 ちなみに乾燥させた花びらでも少量の水を混ぜてすりつぶせば同様の墨を作り出せるため、秋になるとこの花を集めて乾燥保存する女性も多いという。

※この「 #元想細片 」は、架空の品物を扱った百科事典風の読み物です。
 詳しい説明はこちらのページをご覧ください。

次回の更新は「も」で始まる鳥です。

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