元想細片/150115

●海割りの風(風)

 とある海沿いの村で突然海から吹き続ける強い風。あまりの風の強さに遠浅の浜の海水が流されて離れた場所にある島までが陸続きになるため、この名がつけられた。
 漁に出ている船などがこの突風に吹かれると転覆の危険性があるため、漁師たちは海割りの風を恐れているという。

●浮き月(月)

 山間にある湖畔の町で、春と秋の決まった時期にだけ見られる光景。月が沈む明け方に町から湖を見ると、まるで湖の真ん中に月が浮かんでいるような風景が見える事がある。
 月が沈む時間は季節によって変化するため、春や秋ならばいつでもこの浮き月が見られるというわけではない。
 また、この浮き月が見られた日を「春の農作業を開始する日」や「冬支度を始める日」にすると縁起が良いとされている。

※この「 #元想細片 」は、架空の品物を扱った百科事典風の読み物です。
 詳しい説明はこちらのページをご覧ください。

 ……というわけで、元想細片4週目は「花」→「鳥」→「風か月のどちらか」の順番で投稿していきたいとおもいます。「風か月」に関して今回は2つ投稿しましたが、今後は原則として1つだけ。1日1つのネタを平日に投稿していきたいと思っております。ちょっと偏りがあるジャンル設定になった気もしますが、これで始めます。
 今シーズンもよろしくおねがいします。

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