元想細片/150304

●鎮火千鳥(鳥)

 腹は白、背中は褐色の羽根で覆われた小鳥。スズメなどにも似ており、比較的場所を選ばずに生息している鳥のようである。
 ただし、この鳥には珍しい特徴が1つある。それは、どこかで火事が起こると、その焼け跡に決まって現れるということである。森で木々が焼けた後に木とともに蒸し焼きになった大量の虫を食べられることから、その名残で建物の火事が起こったあとにも燃え残りなどを食べるためにやってくるのではないかという説がある。
 また、この鎮火千鳥の黒い羽は熱を受けて青色に変色するという変わった特徴がある。これも焼け跡が余りに高熱の時に気づくように羽の色が変わるようになったといわれているが、真偽は不明である。ただ、この温度で色が変わる羽根は装飾品などの材料として人気がある品となっているようだ。

※この「 #元想細片 」は、架空の品物を扱った百科事典風の読み物です。
 詳しい説明はこちらのページをご覧ください。

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