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ケトン食はがんに効くのか

 ケトン食療法は、糖質(炭水化物から食物繊維を除いたもの)を減らし脂質を増やした食事で、脂質が分解されてケトン体が体内で作られることでケトン体を糖分の代わりに脳のエネルギー源として活用できる状態に人為的にする療法です。

 ここで、「最高のがん治療」という本を紹介します。これは、がん治療の専門家が「世界中のがん研究の中から、最も効果がある治療法を紹介した」本ですが、その中で、「現時点ではがんを治す、もしくは進行をゆっくりにすることができると証明された食事法やサプリは存在しません」と断言しています。つまり、がん治療に糖質制限食やケトン食が効果ありとするにはエビデンス不足ということになります。

 ところが、大阪大学などでケトン食療法ががん患者の治療に効果があるように見える結果が公表されています。しかも、これらの結果は、「最高のがん治療」が出た後の結果です。もしかすると、新たに有力なエビデンスが出てケトン食が有効になった可能性があるのではと思い、ダメもとで「最高のがん治療」の著者の一人である勝俣先生に質問をしてみたところ、以下のように回答を頂けました。


 結論としては、これだけだと、エビデンスとして十分でないということでした。統計学的に有意とはいえないのだと推測しています。



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