ピルと私 - 1(服用を始めるまで)
ピルを服用し始めて12年が経ちました。この間に色々な人体実験に近いことをしてきたので、その内容を共有したいと思います。
私は医者ではないので、このNoteに記載することはあくまでも私がどういう体験をしたかという話であって、これを読んでくださっている誰かへのお薦めではありません。誰かの・何かの参考になればと思って書いてはいますが、ピルは副作用もあるお薬なので、ご自身でよく考えて、信頼できる文献も調べて、信頼できるお医者様がいるならばその方と相談して、どうするかは決めて貰えればと思います。
服用を始めたきっかけ
一言でいえば生理が辛かった&避妊をしたかったから。
直接的なきっかけは避妊のほうで。当時大学生だったのですが、私は性格的に非常に心配性なので、セックスをするとその次に生理がちゃんと来るかどうか心配になってしまって、生理が来ると体調的には悪くなるけれど、ほっとする、というのをそれなりの年数繰り返していました。基本的にはちゃんとコンドームをつけてセックスしていました、もちろん。でも避妊に失敗すると一番困るのは私なのに、毎月生理が来るか心配になるのに、コンドームをつけるかつけないかの最終的な決定権があるのは自分ではないという構造を変えたくて、避妊方法を調べた時にピルの存在を知りました。
私が心配性すぎる性質なのは間違いないけれど、時々外に出せば大丈夫とか言ってのけるKUSOOに出会うこともあったし、性犯罪被害にあったこともあり、万が一望まない妊娠をしてしまったら、という恐怖は常にありました。女性主体で出来る避妊という面だけを切り取って考えれば、ピル以外にも選択肢はあるのでぜひ調べてみてください。そういう選択をとらない人は、せめて、”万が一”のことがあったときにアフターピルを処方してくれる場所(特に夜間、土日含めて対応してくれる場所)を調べておいて損はないと思います。
あと余談ですが、ピルを服用していることを知ると、生でセックスできるじゃんと思う人もいるかもしれませんが、ピルによって避妊をコンドームよりより確実なものにできたとしても病気は予防できないので気を付けてください。私は東京に住んでいますが、多くの市・区でHIVや梅毒などの主要な性感染症の検査を無料で・匿名で実施できるので、私はアヤシイ経験をすると必ず検査は受けに行っていました。
話は戻りまして、そういう経緯でピルというものを知りました。当然、お薬だし、お金かかるし、血栓で死ぬって見たし……と躊躇する思いもあったのですが、そこで私の背中を押したものが生理です。
言わずもがな、生理痛は個人差が大きい部分で、私よりも重い人はたくさんいたと思うし、寝込んでしまう程辛くなることはなかったのですが、下腹部痛や腹痛、頭痛が生理の1-2日目は必ずといっていいほどある方で、毎月憂鬱でした。ただ、それを改善する方法があるなんて知らなかったし、考えもしなかった。それがピルを服用すれば、生理が来るタイミングをコントロールできる・生理痛も軽くなる・出血量も減ると知りました。避妊で受診してもピルは自費になるけれど、生理がツライことを理由にすれば保険でピルを処方してもらうことができる、というのも私の背中を押してくれた理由のひとつでした。
病院に行く
そうして近所の婦人科に行きました。私は比較的若い時から(それこそ処女の時から)カンジタに悩まされていたので婦人科を訪れるのが初めてではなく、婦人科に行くということ自体は別にどうということもなかったのですが、避妊が主目的・生理痛軽減がサブ目的、という状態でピルを処方してもらえるかだましているみたいでドキドキしながら受診したことを覚えています。
もうどんな先生だったのかは覚えていませんが、生理痛が重くて辛いこと・低用量ピルというものを知って興味があることを伝えようと意気込んで受診したところ、生理痛が重いということを説明した時点で先生がピルを提案してくれて、無事に処方してもらうことができました。
今から10年ちょっと前のお話なので、今ほどインターネットで得られる情報が多くなかったのですが、今だったら病院のホームページにピルに関する情報を載せてくれている婦人科もあるので、そういう病院を探すというのも一案かもしれません。
こうして私のピルライフがはじまりました。
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