わたしは最低のブタです
狂気の天才、梶原一騎のクレイジー過ぎる怪作『愛と誠』展。
破滅型の才能が若者に受けなくなったと言われて久しいし、近代に流行した鬱屈や虚無感から由来する芸術家の話をしても「心療内科にいってお薬を飲めばいいのに」で解決してしまって、物語としての強度を保てなくなってるという話が最近もネットで盛り上がった。
しかし、直球なベタすぎるメロドラマやギャグとも本気ともつかぬ過剰な展開をためらいなく連打し、有無を言わさぬ面白さで読者を圧倒する梶原の才能とその作品は、圧巻だ。
若い才能が出てくるたびに闘志を燃やした手塚治虫が泣きながら梶原一騎の作品を示し、「こんなマンガのどこが面白いんだ!」と騒いだと言う話も好きだ。
僕は、ヒロイン・愛が嫌がらせで背中に貼られる「わたしは最低のブタです」ステッカーをゲットできたので大満足です。
(誰に貼ってやろうか)
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