2024年改正後の京葉線ダイヤ その3

はじめに

ここまでいろいろと考察を繰り返してきたが、今回が一旦の最終回となる。今回は各駅の有効本数について確認していきたい。

各駅の乗降客数

前回も登場したが、東京~蘇我間の各駅乗降客数は次の通り。(2022年のデータのため、幕張豊砂駅は省略)

東京 565,276人(他線区の乗降含む)
八丁堀 46,442人
越中島 8,808人
潮見 23,304人
新木場 103,912人
葛西臨海公園 22,066人
舞浜 93,630人
新浦安 85,040人
市川塩浜 14,112人
二俣新町 9,970人
南船橋 39,172人
新習志野 21,118人
海浜幕張 87,792人
検見川浜 26,022人
稲毛海岸 34,318人
千葉みなと 28,316人
蘇我 54,194人(他線区の乗降含む)

前回も書いた通り利用客が突出して少ない駅は存在しない。次に各駅の1日の本数について確認していきたい。まずは上りである。

蘇我では総武快速の東京行き本数も追加している。海浜幕張から本数が増加し、千葉みなと~検見川浜の各駅と幕張豊砂の本数はほぼ同等となっている。

東京-八丁堀-新木場-舞浜-新浦安ー海浜幕張-蘇我

という停車駅が想定される。現在の快速の停車駅は上記停車駅に南船橋と検見川浜、稲毛海岸、千葉みなとの千葉市内3駅を加えたものになる。仮に想定した駅で所要時間を考えてみると、もとの通勤快速が41~42分で走破していたことを考えると45~46分程度になると思われる。

ではどうすればよかったのか?

廃止直前の通勤快速の乗車率は70%程度であったといわれる。京葉線を走るE233系5000番台の1編成定員は1564名、それに対し座席数は510であるので座っている人の数と立っている人の数が概ね同じくらいというのが乗車率70%である。それに対し、前後の各駅停車は乗車率140%程度であったというから、定員に対し40%のオーバー、すなわち2200人程度が乗車していることになる。立席の人の数でいうと、通勤快速が約500に対し、各駅停車が約1700であるから、立客はなかなかつらいのではなかろうか。

前述の通り、京葉線の特徴として全線にわたり利用客数がものすごく少ないという駅が見当たらない。ただ、市川塩浜より東京寄りは武蔵野線直通がある関係で本数が増加する。そう考えると、方法は以下の4つに集約されると考える。

  1. 通勤快速を快速に格下げする。

  2. 通勤快速を蘇我~南船橋間各駅停車、南船橋から快速とする。

  3. 通勤快速を蘇我~南船橋間各駅停車、その先新木場、八丁堀停車とする。

  4. 通勤快速を各駅停車に格下げする。(2024年改正のまま)

素人の立場ではどれを選択するのが最適かといわれると非常に難しいのであるが、今回4をJR東日本が選択したところ大きな騒動となったことを考えると、まずは1あたりを選択してみるのがよかったのかもしれない。

最後に

先日所用で朝ラッシュ時の京葉線に乗る機会があった。その際、海浜幕張で大量の下車があり、海浜幕張の拠点性を強く感じた。通勤快速は房総各線から海浜幕張への利用客の足としても使えないような位置づけとなっており、また乗車率の面から行っても通勤快速の廃止はやむを得ないのではないかと考えている。ただ一方で一足飛びに各駅停車への格下げもまた性急に過ぎるきもしており、上記のような1~3のような案もあるのではないかと考えた次第である。引き続き列車本数などの面から京葉線について研究を行っていきたい。


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