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歩行分析 ICについて

歩行の話をしていく中でランチョ・ロス・アミーゴを参考にして話を進めていく。

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ICは立脚期に分類され荷重の受け継ぎを主な役割としている。

立脚期とは足が地面に接地していることを示す。

IC=足が地面に接地する瞬間。つまり踵が地面につく瞬間です。

この相の役割として「素早く荷重を移行する」ということが求められます。

右足から左足へ体重を乗せなければいけません。この時、例えば膝が曲がっていたり、足関節に背屈制限があれば荷重はスムーズにできなくなり膝や股関節などの痛みに繋がるかもしれません。


☆ICで各関節に起こる関節運動について

・股関節20°屈曲

・膝関節5°屈曲

・足関節ニュートラルポジション


ICで踵が地面に接地するとき床反力が働きます。

床反力とは、ブレーキとして前に押す力と地面を押す力を合わせた力が床から跳ね返ってくることを言います。簡単に言えば床から力が跳ね返ってくるということです。

そして床反力は身体重心(みぞおち付近)に帰ってくるので一直線になります。

つまり、ICでは外部股関節屈曲モーメント・外部膝関節屈曲モーメント・外部足関節底屈モーメントが働きます。何もしなければ各関節床からの力に負けてしまい歩くことができませんが、そこで力を発揮してくれるのが筋肉です。

この時、働く筋肉は大殿筋ハムストリングス大腿直筋足関節背屈筋群です。外部屈曲モーメントということは関節が屈曲方向に動くことを言いますがこれはあくまでも「外部」からの力です。そうさせないために、内部モーメントが働きます。内部モーメントとは、先ほどの外部股関節屈曲モーメントで表すと股関節が曲がるのを防ぐために股関節伸展筋で止めることを言います。

つまり、股関節が一定以上屈曲しないように大殿筋やハムストリングスなどの伸展筋で止めますよー、という話です。これを内部股関節伸展モーメントと言います。

※書籍などでは内部tモーメントは表記されないことが多い

膝や足関節も同じような考えです。

そして、このような働きでスムーズな荷重の受け継ぎができることを

「ヒールロッカー機能」

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と言います。

ヒールロッカー機能とは踵を支点にしてレバーアームの役割をすることです。踵は丸いので地面に接地すると自然と前方へ進むようにしてくれます。

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後方からの踵骨

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側方からの踵骨


踵が支点になることで前方への荷重スムーズに行えるようになり次の相の準備をすることができます。



【まとめ】

・ICは素早い荷重の受け継ぎを行う

・ヒールロッカー機能で前方への荷重をスムーズにする


参考文献

観察による歩行分析


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