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弘法にも筆の誤り、河村市長の時代錯誤な行動を将来の自分がしないためには

あまりにも残念でなりません。河村市長が金メダルをかじった行為を非難する声が集まっています。私も非難します。東京オリンピックの女子ソフトボールに日本代表として出場した後藤希友選手が名古屋市を表敬訪問した際に、河村市長は記者の前で金メダルを咥えるパフォーマンスをしてしまいました。単純に下品で気持ち悪さを感じました。人生を賭けて挑んで掴んだ大切な金メダルを赤の他人に噛まれるなんて不快でしかないでしょう。応援されていた方々にとっても不快だったと思います。

不快であるのと同時に、私はこの行為をしたのが河村市長である点に強烈な違和感を得ました。河村市長は愛知県の大村知事のリコール活動の旗振り役として名を連ねていました。その背景には「あいちトリエンナーレ」の展示である「表現の不自由展」があります。そこには日本の象徴的存在である昭和天皇の写真を焼いたり、英霊の尊厳を踏みにじるような展示がなされていたそうです。その展示を認めた大村知事の意見に反対してリコールまで求めたのが河村市長です。他人の心とその痛みを理解できる人物が、後藤選手が大切にしているであろう金メダルを侮辱するような行為を働くとは想像もしませんでした。非常に残念でなりません。

当人は侮辱する意図は無かったようで謝罪もしているようです。弘法にも筆の誤りでしょうか。この件に対する非難は私としては終わりにしようと思います。

この件を通じて、改めて襟を正そうという気持ちになりました。かつては獲得したメダルを噛む行為は愛情表現としてオリンピックで流行していました。私もその映像や写真をよく覚えています。おそらく河村市長もその様子が頭の片隅にあったのでしょう。しかし、最近はそれは下品だという指摘によってほぼ無くなっています。単純にブームが去ったのかもしれません。この価値観の移り変わりが河村市長の頭に無かったのだと思います。大衆の価値観がアップデートされた一方で河村市長の価値観は前時代に取り残されてしまっていたのだと推測します。

長く生きていれば多くの時代と文化を経験します。10年ひと昔という言葉通りだと、30代後半の私は4つくらいの時代を経験しています。河村市長は72歳なので7つもの時代を経験しています。7つもの文化に触れていれば、1つは脳内のアップデートが追いつかずに時代錯誤の行動をとってしまっても不思議ではありません。私も長く生きていけばそのうち経験する壁になるのだと思います。ちなみに全くアップデートが追いつかないまま権力を持ち続けると、それは「老害」と呼ばれて嫌われる存在になってしまいます。

今回の河村市長に起きた事象は、自分にも将来的に起こりうる未来だと考えます。私は権力や影響力とは無縁のまま死を迎えるでしょう。河村市長ほどの騒動を起こさずとも、時代錯誤な行動により家族や周辺の人を傷つける可能性はあります。価値観のアップデートを怠らずに生きていきたいと強く感じました。

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