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両面やきそば専門店「あぺたいと」を一度は体験してほしい

好きな店を紹介します。「あぺたいと」って言います。名前から何の店なのか全く想像がつきません。そして何の店なのかを知ったところで謎は深まるばかりでした。「焼きそば」の専門店です。

焼きそばと言えば縁日を彷彿します。誰でも簡単に作れるという価値観を前提にすると、果たして「焼きそば」が主力商品の店は何なのか想像がつきませんでした。しかも店頭の表記には「両面やきそば」とあります。焼きそばに片面も両面もあったものではありません。謎は深まります。

初めて食べたのは5年以上前です。私が新板橋のアパートに住んでた頃に、近所にあぺたいとの板橋店がありました。妻と昼食に立ち寄ったのが最初でした。その時の衝撃は忘れられません。

まず「焼きそば」のイメージからして古くて細々とやっている店だと思ったのが失礼でした。お店の人は若くて活気のある方が切り盛りしていたのです。焼きそばも1玉から5玉くらいまで選べる大食い歓喜な仕様でした。最初に入った時に何玉を食べたかは忘れましたが、後には大きなサイズにも挑戦して満足に食べた覚えがあります。酒類も充実しており、完全に働き盛りの世代を焦点とした店でした。

最大の衝撃は味です。注文した品がテーブルに届いてようやく「両面やきそば」の意味を知りました。麺がカリカリに焼かれているのです。料理の様子を観察してみると、広い鉄板に拡げられた焼きそばを時間をかけて焼いています。焼きそばと言えば、かき混ぜながらソースを絡めて満遍なく火を通すのが常識だと思っていました。あぺたいとでは最初の段階で混ぜること無く焼いているのです。

カリッと焼き上げられた麺の食感は新鮮な体験でした。この麺にモヤシが合わさった食感は、私が焼きそばに抱いていた常識を転覆させるのに十分でした。もちろん食感だけではありません。濃厚なソースや肉の旨味の絶妙なバランスも食欲を加速させます。

味に変化をつけられるのも楽しみです。焼きそばにはいくつかのトッピングが選べます。定番は生卵です。焼きそばの上に生卵を落とした状態で提供してもらえます。最初は生卵が落ちていない部分の焼きそば本来のカリカリとした食感を楽しみます。次に生卵の白身を絡めてトロッとした食感を楽しみます。そして濃厚な卵黄と絡めて異なる味を楽しみます。他にも、店舗によっては卓上調味料で味の変化をつけられます。「焼きそば定食」もありますが、私は大玉の焼きそばを単品で注文して変化を付けながら食べるのが好みです。

あぺたいとは東京都板橋区の高島平が本店ですが、東京都区内を中心に8店舗が展開されています。私は板橋・高島平・赤羽の3店舗に行ってますが、それぞれメニューや営業形態、お店の雰囲気が絶妙に違うようです。機会があったら他の店にも行ってみたいと思います。お近くの際は体験してみてください。

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