回想録Ep.2 < 魔法の副作用 >
見えそうなものほど見たくなくて。
見えないものほど堪らなく見たくて。
酷く傲慢で、あまりにも憂い。
あの魔法は所詮一過性の、
刹那的な幸せを齎らすものであることなんて、
ずっと前から分かっていたのにも関わらず。
その幸せを求めて、私は今日も自らに刃を立て続ける。
自分で縛った呪いは解くまでに時間がかかりすぎる。
少しずつ、一つずつ解呪しなければならない。
言葉は人を救い、人を生かすだけでなく、
人を傷つけ、人を殺す。
少しでも楽になりますようにと、そんな御呪いを自らに言