ツワモノ先生現る

教室は大きく、玄関が広く隣では旦那さんも学習塾をやっていた。ピアノ教室は長ーい廊下を渡り、お客さんが沢山入れるだだっ広い部屋にグラントピアノとアップライトが2つ。その他に大きいグラントピアノが一台づつ入るお部屋が2つ。また、全盛期はその先生の他に 若い講師の先生が他に2人程在籍していた。

何がツワモノって、おばあちゃん先生なのでどんなすんごいレッスンするかと思って、バッキバキの緊張で最初はレッスンに望んだ、、、が

最初のレッスンで教本が大幅に変わる事、受験の為にやるべき事など一通り伝えられた。上を目指すにはとても遅れていたのである。さぁ、いざレッスン！！ となったら、、、、、、私が演奏中、何と下を向いてヨダレを垂らして寝ているではないか。。。ちょ待てよ。。。いやいやいや。嘘でしょ？？ビックリした事は映像とともにしっかり記憶している

私の演奏がつまらなかったのかな、、、？先生疲れてるのかな？？演奏中何度もチラ見したが、人間寝ながら下を向くとヨダレが長ーく出る事をその時始めて知った、、、、

音大の生徒を十数人送り出したのは全盛期の話し。最近は1人2人と生徒が卒業し、教室の先輩はやっと片手で収まる人数だった。普段はキビキビしていても、やっぱりおばあちゃんである。桃井かおりの様なワカメちゃんカットに身を包んだツヤツヤの黒髪を、船をこぐように前後に揺らしながら長ーいヨダレを垂らして寝ている、、、！！！

やっと変わった教室で、これすか、、、

でも、ヨダレ長い事件は一度や二度では無かった。レッスンの時間に来ない事もざらで、廊下を渡った自宅に何度も声を掛けに行った。

もう私は1人で頑張るしか無いと悟った

→続く