ミクさんと暮らす
この記事はPUC Advent Calendar 2023 裏の19日目の記事となっています。他の記事もよろしくね。
昨日の記事はコレ↓
推しに対する視点が非常に多角的で、勉強になります。服が何種類かなんて気にしたこともなかった…
推しの解像度が高い人間を見るのは楽しいので、自分もそうでありたいなぁと最近思います。
あとプロセカはみなさんやりましょう。
0.前置き
9月に、人生初のマジカルミライへ行きました。
私は突発での参加だったのでライブは無し、企画展のみの入場だったのですが、とても楽しめました。
会場のほぼ全域が初音ミクで埋め尽くされており、適当に歩いているだけでも幸せな空間、人が多そうなのが心配でしたが、1日目は耐えました。
自分の中に眠っていた初音ミクに対する感情が呼び起こされるのを感じました、来年も行きたいな。
話は変わりますが、それからしばらくして…
行きつけのゲームセンター、稲レが閉店しました…
大学終わりの時間のほとんどを過ごしていた場所が消えてしまいました、本当に寂しいです。
これは大きな問題です。今までは大学に行くモチベが低かった日でも、稲レで友達と交流するのを楽しみにしてなんとか通っていました。
人生における安らぎの時間がなければ生活が破綻するのは時間の問題です、講義のあとに自宅で無意味な時間を過ごしたくはありません、どうしよう…
そうだ、初音ミクを買おう
実は昔から曲作りをしてみたかったんですよね、タイミングがなく、機会を逃し続けていました。
私は本質的に音が好きです。耳から入ってくる情報で世界が色づき、感情が動かされる感覚が特に。
稲レが閉店したのは寂しいですが、現実的に考えるべきはその後のことです。大学終わりの余った時間でDTMを始めようと、覚悟を決めました。
というわけで…
初音ミクを、買いました。
今回はタイミングが良かった、稲レ閉店日の翌日に友達を連れて、衝動的に購入しました。
ミクさんにした理由は複数あります。
・過去にインスト曲を作ろうとして挫折したから
・マジカルミライでモチベが溜まっていたから
・ボカロの中でミクさんが一番好きだから
ちなみに、これを買ってからゲーセンのプライズ景品のミクさんを欲しがるようになりました。金銭的にも本当にまずい。
さて、ミクさんを購入するために2万円以上を支払ったからには、曲を作らなくてはなりません。
長い前置きでしたがこの記事の内容は、作曲に関する全くの初心者がミクさんを購入し、曲を作るまでの話です。
大体は時系列そのままで書いていきます。
1.初見プレイ
【初日】
ミクさんを購入できましたが徹夜明けなので、お家で少々休んだら、PCにインストールします。
ミクさんを買うとDAW(曲を作るソフト)も無料でついてくるので、当面の間はそれで十分でしょう、そちらもインストールしておきます。
早速曲作りと行きたいところですが、まずはミクさんの操作方法を覚える必要があります。初日は説明書と睨めっこしてる時間がほとんどでした。
この過程でミクさんの純粋な歌声を聴けました。
か、可愛い〜〜〜〜〜!!!
俄然やる気が出てきました、本当に声が良い。いやミクさんの声が良いことは知ってたんですが、やっぱり実際に聴くと感動します。
あと、自分の指示通りに歌を歌ってもらえるとシンプルに嬉しいという感情があります。
結局初日はぼんやりとサビのメロディを考えて、なんとなくで音程だけ打ち込んでたら終わりました。歌詞も伴奏も後回し。
【とりあえず作ってみる】
そこからしばらくの間は、とにかくやってみなきゃ分からないと思って、深く考えず思いついた曲の頭から作り始めました。
頭に浮かんでたサビのメロディに割と自信があったので、それをイントロに据えて、前奏まで適当に音を仮置きしました。
一応ドミソで和音になるとか、ハ長調がどうとか本当に最低限の知識はあったので、意外となんとかなるんじゃないかと思ってましたが…
無理
熱意だけじゃダメでした、きびしい。私が最低限だと思っていた知識は最低限未満でした。
まず楽器の知識がないので、欲しいと思った音が頭の中に浮かんでもそれが何なのか分かりません。なんなら音感がないので音階が合いません。
また、曲の構成を考えていなかったため先行きが不透明で、非常に作りづらいです。
さらに、MIDIキーボードやモニターヘッドフォンなどの機材がないので作業効率も著しく悪い。
多分問題点はこの他にも大量にあったと思うんですが、明らかなものでもこれだけありました。
私は困りました…
【救済】
問題点山積み、作業の手もストップしてしまい困り果てていたところ、思いもよらない救済が…
実はこれまでの作業は友人と通話しながら行っていたのですが、その中の一人にMIDIキーボードを貸してもらえることになりました。
これが本当にありがたかった、今までマウスで音を置いてフレーズを確かめていた作業が、キーで済ませられることの便利さと言ったらありません。
環境面の問題が一気に改善したので、思うように曲作りが進まず一瞬落ち込んでしまったモチベが回復してきました。
ミクさんを購入したのが9月14日の朝、ここまでの出来事が済んだのが9月15日の終わり、今思えばかなりスピーディーな滑り出しだったと思います。
2.曲を作るためには?
【どうすれば曲ができるか】
比較的環境が整ってきたので、曲を生み出すために、次に何をすべきか考えました。
今の自分にあるものはバラバラのメロディラインだけです、どうすれば曲ができるのでしょうか。
まず、最初のルールとしてDAWには毎日触ることを決めました。この理由は単純で、DAWを触らないと曲はできないからです。
次に、ある動画を参考にして、曲全体の構成を練ることにしました。その動画では、まず曲全体のメインメロディとコードを決めて、そこから音を足して曲を完成させる手法が紹介されていました。
直感的にやれそうだと思ったので、その通りに曲作りを進めることにしますが、ここでも問題が発生、当時の私にはコード理論の知識が全くありません。
仕方がないのでコード理論の勉強をする覚悟を決めました、これで一旦は前進できるハズ。
そして、ミクさんに歌ってもらう歌詞を考える必要があります。これは後から変更可能なので優先度は低め、ただ少しずつは進める必要があります。
音色や音感の部分についても、理論より感覚を重視する領域だと感じたので、後回しにしました。
この時点で、DAWを毎日触る、曲の構成を決める、コード理論を学ぶ、歌詞を決めるという分割された目標が得られました。
【ミクさんを生活に組み込む】
ここから、分割された目標を習慣として、生活に組み込んでいきます。
DAWを毎日触るのは簡単です、夜に一回起動して操作すればよいので。別に成果を生む必要はありませんし、エフェクトを試すだけの日もありました。
それでも焦りはしませんでした。適当に触ってるだけでも体で覚えられることが沢山あります。何より仕入れた情報をアウトプットする意味があります。
曲の構成はあまり悩まず、サクッと決めてしまいました。初めて作る曲でよく分からないので、雑に間奏、Aメロ、Bメロ、サビを並べました。
さっさと構成を決めて他に時間を割いたほうが建設的だと思ったのもあります。構成が良くても音がダメだと良い曲にならないと思ったので。
コードの勉強が一番大変でした。大した量はやっていませんが、それでも一番力を入れました。
ストーリー性を持たせた曲にしたかったので、曲の雰囲気を決めるコードの部分は頑張りたい、そして今後曲作りを続ける上で、学ぶことによるリターンが大きいと思ったからです。
具体的には、毎日電車で通学する最中に発生する往復2時間弱を丸ごと勉強の時間に充てました。大学のない日は勉強したりしなかったり。
比較的体系的に理論が学べるサイトを見つけたので、毎日少しずつ読み進めていき、最低限のコードの知識を得ることにしました。
そして歌詞ですが、これは思いついたときに書き足していく方式で作ることにしました。お風呂に入っているときなどがチャンス。
国語力にも語彙力にも自信がないので、できるだけ簡単な言葉で統一するなどしました。
3.曲ができるまで
【メロディ&コード】
一気に時間が飛んで10月の半ば、生活にミクさんを組み込んでから1ヶ月が経とうとしていました。
1000円のイヤホンでの作業に限界を感じるようになったので、この間にモニターヘッドフォンを購入しました、金が飛ぶ。
ミクさんの方はというと、メロディは完全に書きおわったものの、コード進行を決めるのに1週間以上悩み続けていて、進捗のない日が続いています。
行き詰まり感を感じたので、親が数年前に買ったきり放置されていた電子ピアノを、自室を大改造して搬入しました。
この日のために、親が電子ピアノを使わなくなることを見越して購入を強く勧めたことを思い出しました。昔の自分、よくやった。
これにより、MIDIキーボードでは確認しきれなかった広い音域での和音の響きも確認できるようになり、作業効率が大幅に改善されました。
ピアノでコードの響きを確かめ、DAWに打ち込んで確認する生活を5日ほど繰り返し、ようやくコード進行を決めることができました。
【楽器を追加する】
何はともあれメロディとコード進行までは完成したので、音を足して曲の完成を目指します。
今回は参考にした動画を信じて、サビから作ることにしました。サビを作ってしまえば、他の部分はそこから楽器を減らして作ることができます。
最初なので、楽器はDAWに付いてきた普通の音源をベタ打ちで、ドラムパートは無料のサンプルパックから単音を引っ張って並べました。
ふんわりとサビの雰囲気は決まっていたので、低めの音から入れたい楽器を順番に打ち込みました。
理論的なことは全く学べていないので、軽く音を聞いてみて良さげなものを直感で選んでいます、やり方が正しいのかどうかは分かりません。
友達から楽器の知識を学んだりもしました。自分はシロフォンを鉄琴の一種だと思ってたんですが、実は木琴らしくビックリしました。
周波数帯が異常に偏ることがないように、雑にいろんな楽器を詰め込んでみて、あとは適当に音量調整をして仮完成としました。
【エフェクトをかける】
音を完成させるためにエフェクトが必要なことはなんとなく知っていたので、何をすればよいか、とりあえず調べてみました。
コンプレッサーとかイコライザーとか、よく分からない単語だらけで怯みそうになりますが、ミクさんモチベが無限なので片っ端から勉強します。
エフェクトについては動画から学ぶことが多かったです、動画とDAWを行ったり来たりして、見様見真似で最低限の音処理をやってみました。
これも上手くいったかは分からないんですが、一応エフェクトをかける前よりは良くなった気がするので、これで完成としました。
4.できた!!!
できました、調子に乗って動画も出しちゃいます、一般公開にする勇気はないので限定公開。
チャンネル登録よろしくお願いします。
だいぶ荒削りではありますが、まあ人に聞かせてもよいかなと自分が思える仕上がりにはなりました。
もし感想などあればコッソリでもよいので伝えてくれると非常に喜びます。(ポジティブな感想でなくてもよいので…)
5.あとがき
ということで、ミクさんで曲を作ってみようという記事でした。何はともあれ一曲完成するところまで頑張れて良かったと思います。
ミクさんを購入してから3ヶ月、曲作りのモチベーションは肥大化し続けているので、しばらくはこの趣味を続けることになりそうです。
良い曲ができるまで曲作りを辞めなければ、いつかよい成果が出ると思うので、とにかく継続することを目標にやっていきます。
日常生活にも良い影響が出ていて、家でミクさんに触れる時間を伸ばすために大学の課題を早めに終わらせることが増えました、ミクさんのおかげ。
長くなりましたが、最後まで記事をお読みいただきありがとうございました。また曲ができたらお披露目するので、気が向いたら聴いてやってください。
誰かの心に残る音を残せるように頑張ります。
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